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幼い頃のママの家出、33歳の私に未だに与える影響

4年ほど前の記事だが、先日たまたまこの記事を読んで自分の子どもの頃の記憶が蘇った。


私の母は40歳になってから2人の子どもを出産し、税理士の仕事、ワーカホリックな夫、更年期でかなり大変な2人育児だったと思う。

母はどちらかというと静かに怒るタイプだった。

たまに我慢が限界に達すると、夜、突然バッグを持って車で家を出ることがあった。
玄関で靴を履く後ろ姿を見て、「ああ、やってしまった。怒らせてしまった」と心臓がギュッとなりながら「ごめんなさい・・」って言うけど、もう時すでに遅しで、母は振り返らずに「もう遅い」って吐き捨てて家を出て行く。

何度かそういうことがあった。
夜中のうちには必ず母は帰ってきていて、翌朝には引きずらず朝食の支度をしてくれた。

帰ってくることは分かっていたけど、母が家を出たあと、不安で不安で堪らなくて自分の行動(何をしたのか覚えていないけど言うことを聞かなかったんだと思う)を深く後悔した。
おそらく1-2時間で帰ってきていたんだ。でも、子どもの私にとってはひどく長く心細い時間だった。
罪滅ぼしに掃除をしたり親の布団を敷いたりして帰りを待った。

今思うと母も辛かったんだと思う。
怒鳴ったり手を上げてしまわない為に、一人で冷静になる時間を作っていたのかもしれない。もしかしたら母も一人で泣いていたのかもしれない。

いま自分が2歳の息子と生活をしていて母の気持ちを想像することができる。私も堪えきれず爆発して怒鳴ってしまったり泣いてしまうことが普通にあるから。


だけど、あの記憶はとても辛いものだ。いまあの時の、母の帰りを待ってる自分が目の前にいたら抱きしめてあげたい。
記憶がよみがえると、心が抉られて涙が出そうになった。それくらい、幼い時の私には怖くて辛い体験だった。


いろんな育児があると思う。
だけど私はできるだけ、子どものそばにいたい。
基地でありたい。
もちろん、私も爆発しそうな時もあるので、理想通りにはいかないけど。その想いは常に持っていたい。

それは、私自身、親との愛着形成ができていなくて、心のどこかに常に愛されたい、寂しいという思いがずっとあるから。
自分が子育てする中でそれを挽回しようとしてるのかもしれない。


おわり

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