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「“ごきげん”になれる選択を」 副業WEBデザイナーの大西優子さんに聞く、副業から広がる未来

こちらは「私らしいキャリアの選択」をテーマにしたインタビュー企画です。

人生においてキャリアの選択はとくに大きな決断ですが、納得感のある選択をするにはどうしたらよいのでしょうか。

さまざまなキャリアを歩む方々へのインタビューから、「自分らしく生きる」ヒントを紐解いていきます。

今回は副業WEBデザイナーとして働く大西優子さんに、副業によって広がる可能性と、大切にしている考えを伺いました。

【大西優子さんのプロフィール】
新卒で旅行代理店に入社し、今年で勤続10年目となる。コロナ禍で危機感を抱いたことをきっかけに、女性向けキャリアスクールSHElikes にてWEBデザインを中心に学ぶ。
本業を継続しつつ、昨年から副業でWEBデザイナーとしても活動中。SNSのバナーデザイン、ウェデインググッツの制作をメインに行う。
「"ごきげん"をおすそわけ」をモットーに活動の幅を広げている。
ポートフォリオ / Twitter

何もないことが怖かった

ーースキルを身につけようと思ったきっかけを教えてください。

きっかけはコロナ禍ですね。コロナ前までは、副業したいなんて考えたこともなかったです。新しいことをしなくても、べつに今生きてるしなあって思っていました。

旅行が好きなので旅行代理店での仕事には直接活かせていたし、やりがいをもって働けていました。でもコロナウィルスによって突然仕事が休業になったときに「あれっ、私なにも持っていない…」と怖くなったんです。

仕事はゼロで、なにか他に始めるにしても、経験も知識もスキルもない状態で新しいスタートをきるのはとても難しく感じました。それでキャリアスクールSHElikesで学ぼうと決めました。


ーーWEBデザインに興味をもったきっかけはありますか?

文章を書くことや読書が好きだったので、SHElikes入会当時はライティングを学んでいました。ライティングを学ぶうちに、他のコースにも興味がでてきて、WEBデザインを学びはじめたんです。

文章を書くのも楽しいけど、視覚的情報を与えるのはもっと楽しくて、WEBデザインにのめりこんでいきました。

当時は、WEBデザイン楽しそうだなという「なんとなく」の入り口から学びはじめましたが、振り返ると学生時代の経験が影響していると思います。

大学生のとき、友人に誘われてフリーペーパーの制作に携わっていました。自分でレイアウトを考える工程がとても楽しかったんです。今思えば、デザインに夢中になるルーツはここにあったんだろうと納得しています。

ーーなるほど、過去を振り返るとルーツがあったんですね!
副業のお仕事はどのように獲得されましたか?

WEBデザインを学んでいると友人に話していたら、声をかけてもらいました!自分から発信すること、ご縁を無駄にしないことが大切だと思います。今も知人からの依頼をメインにお仕事させてもらっています。

個人でも活動しているんですが、SHElikesでともに学んだ友人と「YN’s DESIGN」を立ちあげていっしょに仕事をしています。

案件Aは友人、案件Bは私といったように基本は各々で制作しますが、悩んだときは相談してアドバイスしあいながら進めています。おたがいの強みを活かして仕事できるので、とてもよいです。

“ごきげん”でいることを第一にする


ーーひとりで仕事を受けるのが不安という方は、仲間といっしょにトライするのもよいですね!
本業プラス副業となると、大変そうなイメージをもつ方もいらっしゃると思います。両立のために心がけていることを教えてください。

まず、副業も「仕事」ですが、その時間が苦ではありません。

本業で指示された仕事をこなすために1時間残業となると、正直マイナスな気持ちになります。1時間プラスかあ…って。でも副業はあくまで自分がやりたくてやっているので、同じ1時間でもテンションが違いますね。

両立で心がけているのは、無理な依頼は受けないこと、無理なスケジュールは組まないことです。

今日は1時間だけなど、事前に時間を決めてキリのいいところで区切るようにしています。楽しいからといって、ダラダラ作業しつづけることはありません。

また、好きで副業しているとはいえ、疲れがたまることもあります。そんなときは思い切ってPCを開かない日をつくります。

私は自分の体調に少し鈍感で、ピークを超えると「今日元気ない?」「顔色悪いよ」などと声をかけてもらうタイミングがきます。

そこで休まなきゃと自覚して、体調が悪化する前に自分をリセットしています。家でのんびり映画を見たり、山登りに行ったりしますね。

あらかじめコントロールできた方がよいですが、負荷をかけている自覚がないくらいには熱中できています。

「"ごきげん"をおすそわけ」というモットーがあるで、自分自身がよい状態でいれることを、第一にしていますね。



ーー「"ごきげん"をおすそわけ」とてもステキなモットーは、どのように生まれたのでしょう?

大学生のときにディズニーランドでアルバイトをしていました。ディズニーは自分の行動次第で、誰かがぜったい笑顔になる場所だったんです。

たとえば、小さい子どもに「楽しんで!いってらっしゃい〜!」と声をかけると、その子はとっても笑顔になる。たったひと言でも、「わあ!夢の国に来たんだなあ!!」とハッピーな気持ちにもっていけるんです。

旅行代理店で働いていても、自分の提案とお客さんのニーズがマッチしたときは大きな喜びを感じます。お客さんから「とても楽しかった」とお礼のハガキをいただくと私まで嬉しくなるんです。

自分でも知らぬ間に、相手がごきげんになれる瞬間を配ってきたんだなと感じていて、大切なモットーになりました。これはどんな場面でも崩したくないと思っています。

スキルを身につけたからこそ、挑戦できるようになった


ーー優子さんからハッピーなオーラを感じる理由がわかった気がします!
WEBデザインを学んでから、また副業を始めてから、どのような変化がありましたか?

大きく3つあります。まず1つ目に、自分を肯定できるようになりました。SHElikesでは受講生が運営するコミュニティがあるのですが、デザインコミュニティで運営のサポート(通称:サポート隊)をしていました。

サポート隊のメンバーと話していくうちに、思っているよりも私にできることはたくさんあるんだと気づいたんです。当時は自己肯定感が低かったんですが、自分の強みに気づけたことで、少しずつ自分を認められるようになりました。

2つ目は、挑戦が軽くなったことです。これが一番大きいですね!
以前は、「どうせ私なんかにできないからいいや」と挑戦する前からよくあきらめていました。

でもスキルを身につけたことで、副業という新しい挑戦ができ、自信をもてるようになりました。ここから、踏みだす一歩がいっきに軽くなったんです。

これからはデザインだけにとどまらず、幅広い分野にも挑戦していきたいです。最近はラジオ企画をやろうと考えています。

新たな挑戦をしている状態にあるからこそ、今の私は満足度が高いのかもしれません。


3つ目に、物事を広い視点から見れるようになりました。

副業をして金銭的に余裕ができると、心にも余裕がうまれます。まわりをよくみれるようになったかなと思います。

また、個人で働くことで、少しずつですが経営者側の視点も持てるようになりました。これは学ぶだけでは分からない、実際に副業をするようになったからこそ気づけた変化です。

“ごきげん”でいられる方を選べば、その選択は必然になる


ーー優子さんは31歳になるタイミングで、WEBデザインの勉強を始めましたよね。なにかと「30までに」という言葉を耳にします。年齢を気にして挑戦をためらってしまう方に、伝えたいことはありますか?

なにを始めるにも何歳だっていいと思っています!
80歳のおばあちゃんでもいい。人生はいつ終わるか分からないし、死ぬときに楽しかったと、どれだけ実感できるかが重要だと思うからです。

「もう30歳だから」「もう40歳だから」「子どもがいる自分にできるか不安です」といった声をよく聞きます。

女性はとくにライフステージの変化が多いから、その場面で選択できなかったことがきっとたくさんあると思います。でもこれまで選ばなかったものを最終的にその歳で選んだのなら、その選択は間違いじゃなくて必然だと思うんです。

だから「やってみたい」と思うのなら、年齢にしばられず、ぜひ挑戦してほしいです!


ーー最後に、「自分らしく生きる」うえで大切にしていることを教えてください。

どんなときも、自分が“ごきげん”になれる選択をすることです。

ポジティブな状態でいる人と、ネガティブな状態でいる人とでは、周囲にわたす空気がぜんぜん違うと思うんです。

なにか選択をする時には、自分の心がプラスに動く方を選んでいます。大きな選択をするときより、むしろ日々の小さな選択をするときこそ“ごきげん”でいられるかどうかをぜひ意識してみてください。

私は、大学生のとき友人にフリーペーパーを作ろうと誘ってもらって、「せっかく誘ってくれたし、なんとなく楽しそうだからやってみようかな」と始めました。当時は将来を考えて参加したわけではないし、大学卒業とともにフリーペーパーの制作は終了しています。

でも社会人になり10年たった今、副業でWEBデザイナーとして働いています。これはフリーペーパーの制作が楽しかった経験から繋がっているなあと、自分の中で伏線回収ができているんです。

こんなふうに、人生はうまく循環していると思っています。

大きな決断をしたときに、過去のちょっとした選択が必然だったと思えるはずです。

みなさんもぜひ、日々の小さな選択から、“ごきげん”になれる方を選んでみてください。


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