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愛おしくも悲しい夜の明け方


誰かが言っていた

あの空が瑠璃色
朝でも夜でもない
曖昧で一瞬で終わる色


僕は好きですよ、
あの儚い色が

(とある映画の曖昧な関係の2人が交わすワンシーンです)

そんな空に私は幾度となく巡り合う。

朝でも夜でもない
曖昧で一瞬で終わる色


そんな愛おしくも悲しい空を眺める時は
いつも隣に同じ人が居る気がする






初めてあの空に出会ったのはおそらく
2018年か2019年のお話


もう年月が過ぎすぎてしまったので
正確には思い出せない

ただ、あの空の色とその時抱いた感情を
私は忘れられずにいる


そのことを1週間前に見た空の色で思い出したので大切に綴ろうと思う。


私たちが再会したのは2018年
正確には少し違うが、そうゆうことにしておこう

昔好きだった人って
特別なの!!!!!

(若いなあ)

もう今では忘れてしまった、
どこかに置いてきてしまった
単純で、シンプルなそんな感情と思考を
きっとお互いにあの時は持っていたんだと思う

私たちは同じ中学だったので
実家が近かった
頻繁に地元の友達と集まった
そして2人でも


まだ、曖昧な関係な私たちは

門限があるからお母さんに怒られるから、
24時を過ぎる前に帰るから、

そんな約束をしながら
帰りたくない、まだ一緒に居たい
そんな気持ちと戦っていた



ずる賢い実家暮らしの私(19歳)は親が寝てから家を出て、起きる前に帰ってこれば怒られないことに気付いてしまった(賢くはない)


それから私たちは、家の前で、川辺で、
たくさんの明け方に出会った。春の終わりだった
とても良い気温だった。

え?明るくなってる?
今、何時?

ずっと外にいると明るくなりかけてることに本当に気付かない

帰りたくない
でもそろそろ帰らなきゃ
明日のことなんて何も考えず
今、その瞬間の気持ちだけで何にでもなれた時代だった
よく学校サボったなあ、、、


あの時に感じた
好きだけど、付き合っているわけではない
帰らないといけないけど、帰りたくない
一緒にどこか遠くに行ってしまいたいような
幻みたいな、、、
彼のことしか頭になかった時間

そんな感情をあの空に包まれながら感じていた


それから一年後私たちは付き合った
そして一年前私は振られた。



出会うはずのなかった憎しみを感じ
忘れられない寂しさを知り、
味わうべきではなかった孤独に出会った。


それでも、彼は特別な存在だった。




そして1週間ほど前

また同じ空の色を何年かぶりに見た。

隣には彼が居た。

そしてそこに居るのは
あの頃とは違う大人になった私たち。


私たちは別に付き合っているわけではない
でもずっと特別な存在



ただそれだけなような気もする








私は好きです。彼のことが



それはずっと変わらないんだと思う

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