見出し画像

髪を切りに行ける喜びを改めて噛みしめた日


ここ最近で最も気持ちのいいお金の使い方をしました。


外出自粛の影響でずっと行けなかった美容院に行ってきました。最後に髪を切ったのは3月なので、3ヶ月以上行っていなかったことになります。

3ヶ月も経つと毛量は増えて洗うのも乾かすのもいつも以上に時間がかかるわ、毛先は痛んでくるわ、チリチリした毛先は目に入るわで、小さなイライラに悩まされる日々が続いていました。


「やっと切りにいける・・・やっとこのイライラから解放される・・・」


行く前日にはこんな状態。だいたい1ヶ月か1ヶ月半に1回は行ってたので、最後にこんなに期間をあけたのはいつだったか、というぐらい久しぶりの美容院でした。(今回は事態が事態だったとはいえ)


そして当日。馴染みの美容師さんと久しぶりの対面での会話。お互いマスクをつけていたところにコロナの影響を感じざるを得ませんでしたが、一時的にでもこの事態をお互い乗り越えて対面できたことにホッとしました。


対面で会話できることが、対面でサービスを受けられることがこんなにも特別に感じられるなんて。一種の感動すら覚えました。


「今日はどうしましょう?」と聞かれたらすぐさま「とりあえず毛量をなんとかしたいですね!!」と髪にガッと手を突っ込んで爆発ヘアーを作りながら即答しました。どんだけイライラ積もってたのよあなた。


念のためエチケットとしてマスクはしていたのですが、「あ、それと、耳元の髪をカットする時にマスクをとっていただくことになるので、その時に改めてお声がけしますね」と、コロナの影響で生まれた新しいパターンも。まぁ確かに、マスク切っちゃったら大変だもんね。


そんなこんなで、生存報告に、身の上話に、「あの人は今」な話に、給付金の話に、いろいろな話に花が咲くうちにみるみる減っていく3ヶ月分の毛量。正直、長さに慣れてきていたので、長さは少し取っておいてもいいかなと思っていたのですが、毛量をチェックして納得がいかなかったので、結局バッサリいっていただきました。今回は特にスッキリしたかったらしい。


床に落ちた髪の量を見て「これが全部頭の上に乗ってたのか . . . 」と、久しくなっていなかった『うへえ . . . 』という顔に。

カットとヘッドスパ、その他ケアもやってもらって、1万円ほどの出費。


いつもなら、「あースッキリしたー!」といいつつ財布の中身を気にしていたところが、今回は解放感が特に強くて、「はい!ありがとうございました!」と大喜びでお金を送り出しました。


対面でサービスを受けられるありがたみ。対面で話せるありがたみ。数ヶ月ぶりに髪を切ってもらうことができた解放感。この数ヶ月の自粛期間で内側に押し込んでいた、いろいろな気持ちが噴出したのでしょう。


こんなに清々しい気持ちになるお会計は久しぶりでした。解放感があれば人間は喜んでお金を払うものなのだと。

人間の内側と同じで、お金も貯めこむのではなくて、たまには送り出して、循環させていく必要があるようです。やはり。


ここで送り出したお金がまた他の人たちの手に届いて、そこからさらに別の人のもとに届く。私がここで払ったお金が、知らないところで誰かの力になっている。こうして世の中は成り立っているんだなぁと、今年の初めまで当たり前になっていたことのなかでふと思いました。


このまま自粛期間が来ないのが一番だけど、可能性がないとも言い切れない。でもまた近々、お互い元気で会いましょうとお店を後にしました。


来る前より来た後(帰る時)のほうがいい気持ちになっている。

すっかり当たり前のようになっていたけど、こうして対面でサービスを受けられることが実はとても尊いことだったと、気持ちのいい風を受けながら噛みしめた帰り道でした。


対面でのサービスを提供してくださっているすべての皆様へ。いつもありがとうございます。そして、おつかれさまです。



記事を気に入ったらコメントで感想をいただけるととても嬉しいです!(スキは訳あって苦手になりました。ごめんなさい。) サポートは『寄付・サポート資金』または『より充実したコンテンツをお送りするための資金』として大切に使わせていただきます。