制作日誌5 不倫小説を書く人は不倫しているのか 作品に真理や意味は必要か
不倫小説を書いた人が必ずしも不倫しているわけでなく、素晴らしい道徳小説を書いた人の人間性が必ずしも良いわけでなく、また時代小説を書く人はその時代の精神であらねばいかんのか?というとそういうわけでもなく。
要は、作品と人間を分けて見る、作品に、必ずしも作り手の人間性の粋や、道徳的極地、人生の極北が含まれているわけではない。
むしろ、作品に道徳や意味、作家の独創性を見出すようになったのは、割と近代の傾向で、基本的には、神の最高傑作である自然の模写、王や教会のパトロン用に芸術を