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【エッセイ】私のパニック障害と予期不安の対処法

 2年前くらい、パニック障害がとても酷かった時期があった。家の中でも突然心臓がバクバクと音を鳴らして、手足の力が入らない、過呼吸、全身冷や汗と散々なものだった。毎回「あぁ、私は今死ぬんだ」って悟っては、その度に「死にたくない」と泣きながら、発作が治るのをベッドで横になって待ち続ける。当時は一人暮らしだったから誰にも助けを求められなかった。…いや、たとえその場に誰かいたとしても、迷惑をかけたくない思いで隠していたかもしれないけど。
 私の場合大体30分か1時間くらいで治っていたが、その間は生死の境を彷徨う恐怖を味わうことになる。そんな日が2日、3日おきに立てづいていた。

 私の場合家でなることが多かったが、これが外で起きたらと思うと恐ろしかった。幸いにも2年前の一定の時期が酷かっただけで、徐々に発作が起きる事は無くなっていって、今は発作が起きたことはない。

 逆に外で予期不安に駆られることが多くなった。予期不安とは「またパニック発作が起きたらどうしよう」と心配になり、その不安からパニック発作を引き起こしてしまう、というもの。私はこれが原因で仕事を辞めざるを得なくなった。快速電車に乗れない、などの弊害が出たからだ。

 暑さの影響でパニック障害を発症する人がいる、と聞いた事があるが、実際熱中症とパニック発作の症状はとても似ていて、故にパニック障害持ちの人が猛暑をきっかけに発作を起こすことがある。
 現に私は、夏の間は極力日中に外に出ないことにしている。昔の発作を思い出して直ぐ気分が悪くなってしまうから。


 今現在は予期不安までで留められているが、大きな不安に呑み込まれそうになったら、深呼吸する、咄嗟に別の愉快なことを考える、とか。
 私はやむなく電車に乗らなくてはいけない時には、必ずイヤホンでゲーム実況動画を流している。そうすることで「閉鎖空間(電車)に閉じ込められている」という意識からゲーム実況の方に意識を向けられて、不安が出づらくなる。

 昔の精神疾患を患っていなかった時期が懐かしい。そんな年数が経ってしまった。今後の仕事とか、これから病気とどう付き合っていけばいいのか、それらを考え出すとまた不安になって心臓が痛む。元気だったあの頃に戻りたい。

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