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⬛2020年6月~12月 神山一郎氏による俳優への強制性交等加害について【2022.4演技WS生徒向け文章を元に2022.8補足】

2022.4 ナナ ※2022.8補足
当該演出家・演技講師・社会福祉士による性暴力が繰り返されていることを知り、私が2022年4月当該講師が主宰を務める演技WS生徒さん向けにお伝えした文章に2022年8月現在補足したものを公表します。性加害・二次加害・LGBTQ差別が繰り返されない世の中になることを願っています。

以下の文章は、加害者に事前に送り、証人立ち合いのもと、内容が事実であることを双方確認した上で、演技WSの皆さんにお送りしています。
※性暴力の記述が含まれます。フラッシュバック等深刻な症状が起こる可能性があります。安心できる、安全な場所で、お気をつけてお読みいただきますよう、お願い致します。

私は2020年6月から12月まで、8回にわたり、
神山一郎さん主宰の演技WS「演技集団オムニプレゼンス」のスタジオ内において、
神山一郎さんから強姦を受けました。

①経緯
②強姦が止んだ経緯と2022年4月現在
③告発に至った理由
④今後について
⑤補足


【①経緯】


2020/6/25
オンラインのモノローグのコンテストに出演するために、演者(ナナ)と撮影者(神山)の二人でスタジオにいる状況下、
演じ終わって体操座りでいると、
後ろから抱き締められ、そのまま前方に床に押し倒され、両手首を掴んで仰向けにされました。
私は「えっ、何ですか」「やめてください」と言葉と態度ではっきり拒絶の意思を示しましたが、聞き入れられず、口で口を塞がれました。
私が恐怖とあまりの不可解な状況に愕然として固まると、神山は立ち上がって机と箱馬とマットレスを使ってスタジオの窓を塞ぎ、内側から鍵をかけて、私が逃げられないようにしました。

私はセクシュアルマイノリティであり、身体的にも精神的にも、男性器を女性器に挿入すると言う意味の性交は元々出来ません。
(性自認:ノンバイナリー 性的指向:アセクシャル、パンロマンティック、ウーマセクシュアル)
神山は私のセクシュアリティを充分知りながら、無理やり性交をしようとしたので、身体に激痛が走り、「やめてください、痛いことをしないでください」と私が言うと、神山は私の左手と後頭部を掴み私の拒絶とセクシュアリティを無視して口腔性交をさせました。


私はこの一回目の強姦を受けた時点で神山さんと共に翌週と翌々週の同コンテストへの出演が決まっている状況でした。
そして、2019年から演技講師として神山さんのアシスタントを務め、同じ高校に勤めております。

事件直後の朝5時台、新宿三丁目駅丸の内線・副都心線乗り換え口において、私は神山さんに以下の4点を尋ねました。
・「以前から伝えている通り、私は真剣に交際している相手でなければ身体的接触をしないし、性交はもともと誰ともしないし、できません」
・「なぜ私にこのようなことをしたのですか」
・「今後どうやって一緒に仕事をしていくつもりですか」
・「私以外の人にも、このように手を出しているのですか」

神山さんは
・「ナナが魅力的だったから、魔が差してしまった。」
・「これからも一緒に仕事をしていきたい。」
・「他の人には絶対に手を出していない。今まで他の人に手を出したことは絶対にない。」
と答えました。

繰り返し尋ねても、このように仰り、
「もうしない」と謝られたため、
私はこの言葉を信じました。
他に被害者がいないのであれば、私が黙ってさえいれば、生徒さんにも、お客様にも、演技WSの皆さんにも、誰にもショックを与えず傷つけずに済むと思い、2年間、黙りました。
どなたにも言い出すことは出来ませんでした。

しかし、実際は、この一回だけでなく、
その後も8回 演技WSのスタジオにおいて 私は強姦されました。
そして、後述しますが、神山さんが「私以外には絶対に手を出していない」というのは嘘でした(2022年3月に尋ねて分かりました)。

毎週日中、神山さんは何事もなかったかのようにニコニコと私に接してきました。
日中、神山さんと共に仕事をして、
出演後の数時間犯されるという、異常な状況に、
私は、心身に異常を来し、2020年6月から12月まで、役作りの後も歯止めなく痩せていきました。

悔しいことですが、自分は演技の生徒さんとお客様にこの耐え難い屈辱的な出来事を知られたくない・ショックを与えたくないという思いから、この事件を2年間誰にも言い出すことができませんでした。

(オンラインの一人芝居のコンテストへの出演は2022年2月をもって辞めました。その理由のひとつは、この性暴力事件です。当時の主宰には2022年4月9日に全てをお伝えしました。)


【②強姦が止んだ経緯と現在】


私は、2021年2月から、作品を全て自分で演出し、神山さんと対等であるように努力し行動しました。すると、神山さんは私に手を出さなくなりました。

よって、
神山さんは、演出家・演技講師・仕事の上司という立場を利用し、また、私に友人がいない・身寄りもいない・助けを求める相手がいないという状況も利用し、私を狙ったのだという可能性が考えられます。

2021年2月以降、直接の加害は止まりましたが、私は今もフラッシュバック、頭痛、吐き気に苦しめられています。
※2022年 二次加害をきっかけにPTSDとうつ病を発症
そして、俳優として・人としての尊厳を踏みにじられ
私の意思もセクシュアリティも無視されて
大切な演技の仕事の場で、大切なスタジオで
汚らわしい行為をさせられたという
屈辱と 深い憤りと
演劇を頑張ってきた結果狙われてレイプされたという理不尽を思い
なぜこのようなことが起こったのかという
深い悲しみの念を抱いています。


【③告発に至った理由】



理由①
『性加害が絶対に繰り返されてほしくない』
私は、上記の演技講師の職場で、神山さんと共に高校生さんと関わっています。
※2022年5月 学校に神山講師からの性被害を伝えたところ、二次加害に遭い、クビになりました。
強姦をされて真っ先に思ったことは、「生徒さんの誰かが私と同じ目に遭うのではないか(遭っているのではないか)」ということです。
そのため、この二年間、生徒さんがなるべく神山さんと二人きりにならないように心がけ、私が現地に出席できないときもリモートで授業に参加するなどして、自分にできる限りのことをしてきました。
でも、この2年間を経て、私自身が、心身に異常を来し、頭痛、吐き気、身動きができない、体重減少など、激しいうつ状態に繰り返し陥っています。
”皆さんを傷つけないために黙って耐える”という方法で、私一人で対処することは、もう難しいと判断しました。
神山さんには性加害を起こさないための更生プログラムを受けて貰いたい。
事実を公表し、皆さんに知って頂いて、
二度と性犯罪が起こらないようにしたい
改善していきたい
これが告発の理由の一つ目です。


理由②
『神山さんは私以外にも多数の生徒に手を出していた。
⏩️私が言わなければ、性加害が繰り返される可能性が高い』
私を強姦する際、神山さんは非常にスムーズに窓をふさぎ鍵をかけました。それを目の端で見て、この人は初犯ではないのではないか、この演劇スタジオで以前にも生徒をレイプしたことがあるのではないか、と直感しました。

また、私は今まで演技WSに参加された女性数名から嫌がらせを受けることがありました。なぜなのかと考えたときに、神山さんは、私以外にも、WS参加者と性交渉を持ったことがあるのではないか、と考えました。その人たちは、私をレイプしたこととと違って合意(合意であるかのように洗脳されグルーミングされている)なのではないか、あるいはレイプされていてそれを言い出せずにいるのではないか、だから神山さんのアシスタントを務めている私は何らかの誤解をされて嫌がらせを受けるのではないかと。

この二つのことから、私はレイプ直後にも、またこの2年間の間も、ずっと「他の人に本当に加害していないのですか」と神山さんに問いただしてきました。そのたびに神山さんは「絶対に誰にも加害していない」と繰り返しました。

嫌がらせが重なり、2022年2月末~3月に私は起き上がれない状態にまで体調が悪くなり、
2022年3月27日に、神山さんに「正直に答えてください。本当に他の人に手を出していないのですか」と改めて尋ねたところ、
神山さんは私以外に、少なくとも3人、
演技WSの参加者と肉体関係を持っていると答えました。神山さんの自宅と、オムニWSスタジオにおいて、繰り返し性交したと言われました。
私は2年間嘘をつかれていました。
※↑神山の「ナナをレイプし、3人と合意で性交した以外には、絶対に誰にも手を出していない」という主張も嘘でした。2022年5月 私の告発を読んだ複数の性被害者の方からの訴えが届きました。その方々は神山が名を挙げた3名ではなく、深刻な性暴力を神山から受けていました。この嘘と余罪に私が憤り、「あと何人への加害を隠している」と詰め寄ると、2022年5月28日に神山は警察に自首しました。私への8回のレイプを自首しましたが、余罪を隠し、私の被害届はなぜか警察に受理されず、加害者は2022年8月現在野放しの状態です。

他の3人の方々とは同意があった、と加害者は言っています。
しかし、
演出家と俳優/先生と生徒/上司と部下 という強い権力勾配のある関係性において、性的同意が成り立つ可能性は非常に低いと考えられます。
そして、少なくとも私に対しては
意思とセクシュアリティを完全に無視した 強姦 が行われました。
(神山さんは、緊急事態宣言中の2020年4月に、撮影を名目に、スタジオにセックスフレンドの女性俳優と集い、3回以上性交を行った。そして4月にそのセフレと別れ、6/25に私を強姦したということです。セフレと性交できた前例があったからナナのことを犯せると思ったと、神山は4月8日電話で認めています。)

私は2018年に出会ってからずっと、演出家・演技講師としての神山さんを信頼し尊重してきました。
無断で相手の身体に触れたり、近づいたり、まして誘惑するような行動をしたことは、一切ありません。
2020年6月に突然強姦されるまで、私が神山さんに身体的に接触したのは、舞台出演前後に行った握手と、軽く肩を叩く行為だけです。
しかし、神山さんからは、残念ながらそのようなリスペクトは得られませんでした。
私は行為の一切を、言葉と態度で、はっきり拒絶したにも関わらず、
神山さんは私の意思とセクシュアリティを無視して、強姦しました。
私のように、純粋に真剣に演劇をしたい人間が、演出家・演技講師の立場を悪用した人間から強姦されるようなことは、決して繰り返されてはなりません。


理由③
セクシュアリティを公表し、性差別・ハラスメント等をなくしたいと思って活動している俳優であるにも関わらず、狙われ、加害された。
→私と加害者という個人間の問題ではない

私は日頃より、【特に演劇の場における】いじめ・性差別・性暴力を無くすことを考え、人権研修(LGBTQと表現)を行い、発信している人間です。
俳優業とともに、【ハラスメントや差別をなくすこと】が2つめの大きな軸になっている俳優です。

2019年に私は女性・人間の尊厳を描いた『ヴァギナ・モノローグ』等の作品を演じました。
同年からLGBTQ研修講師を務めてきました。
神山が、この作品を私に薦め、この仕事を私に依頼したのです。

その私自身が、性差別・性暴力・いじめを受けているという現状...
演劇の場における、信頼と上下関係を悪用した、典型的な【エントラップメント型性加害】
俳優が性的に搾取され、黙らせられることが、実際に起きていることを、知って頂き、考えて頂きたいと思いました。

神山さんが性加害を行う方法として、
①演出した舞台の女性俳優を狙い、
「あなたは素晴らしいね」など声をかけ、
誘惑する
(演技WSに連れてきて、その後スタジオで犯す)」
②共演者に①同様声をかけて犯す
③同意の有無に関わらず、性交渉を結ぶ流れがプライベートではなく演劇と仕事場と直結している
という手口が特徴だと思います。
私も神山さんとは
2018年、神山さん演出の舞台で俳優として出会い、
出会ったその日(稽古初日)に個人lineで演技をベタ褒めされ、
俳優としては素直に嬉しかった一方で、
どんどんlineを送ってきたり通話してくるような急な距離感に
とまどったことを覚えています。
その時は褒めてもらったことへの感謝と
当時私には女性の恋人がいたので、そのことを伝えて(やんわり距離をとってほしいことを伝えた)
一切誘いにはのりませんでしたが、
そして出会ってから二年間、人道的な演技の仕事を任せて貰ってきて、神山のことをとても信頼していたのですが、
まさか二年後、二人きりのときに、
しかも演技の仕事場で、演技の仕事の直後に、
神山に襲われるとは思ってもいませんでした。


神山さんが俳優に性加害するような演出家・演技講師であると、その犯罪行為を繰り返していると事前に知っていれば、
私はこの演技WSに来ることはありませんでした。
この演技WSを人に薦めることもありませんでした。
深く後悔の念と、悔しい思いを抱いています。


【④今後について】



・神山一郎さんから強姦をされた人に
謝罪が行われること
・生徒さん、関係者、全員の尊厳と安全が守られること
・今後二度と、被害者が出ないこと。
演劇に真摯に取り組む人に対して、性加害が決して行われないこと
を強く望みます。

そのため、

⭐私は、神山一郎さんに、
専門家による
性加害者向けのカウンセリングと治療を受けて頂くこと(その成果を神山の更生をサポートするメンバーに報告する)

その治療を終えて専門家の許可が下りるまでは、演技WS主宰および全ての演技講師業・演出業・俳優業を休止して頂くこと
の2つを要求しました。
そして、
③神山さん一人の罪によって、純粋に演技の勉強をしたい人たちの演技の場を潰すことはしたくない。
そのため、WS講師を他の人に依頼してはどうか。
ということを提案しました。

神山さんは①②③を受け入れました。

私は今後、神山さんに更生の意志がある限りは、神山さんをサポートしますが、
今後一つでも嘘をつかれたり再犯の兆しがみられた場合は、即座に離れます。
皆様にも、各自でご判断頂き、
何よりご自分の身を守って頂くことを強く薦めます。

今回の被害を経て
自分も、講師・演出家として
決して加害性を持たないように、
学んでまいります。
そして、演劇の場における性加害が決して繰り返されないこと
真摯に演技の道を志すどなたも、私のように絶望することが決して無いように願います。

お読み下さり、誠にありがとうございます。
2022.4.11 ナナ


【⑤補足】
2022.8 上記のように、私をレイプしたことに対して一度は反省の意思を示し、私の提案した更生のプランに同意したかに見えた加害者でしたが、その後私が加害者と共に務め加害者のアシスタントを務めていた職場の学校に、被害拡大を防ぎ今後生徒さんの安全面を守ることに協力してほしいために自分の被害を伝えると、私は上司から二次加害受けた上、加害者と学校に結託され、退職させられました。更に、私の受けた加害を矮小化し・私のセクシュアリティと尊厳を踏みにじる嘘を、学校の理事長は生徒2名に対して発言しました(「神山とナナは付き合っていた、"男女の仲"だった」「神山の浮気による痴話喧嘩だ」)。ある生徒は、学校と加害者の嘘・不誠実さ・性犯罪を隠蔽し保身に走る様を目の当たりにし、学校の映画演劇声優コースを自ら辞める道を選びました。今も生徒たちは今後の進路や演劇や人間への拭えぬ不信について、深く悩み、苦しんでいます。

私は私への加害・二次加害により深く傷ついた方々の心も救いたいです。
せめて酷い嘘を撤回し、私はじめ嘘で傷つけた方々に対して謝罪してほしいと、私は証人立ち合いのグループLINE(相談グループLINEと呼んでいます)を通じて加害者に求めましたが、6月以降、加害者は私に対しても、加害者本人が依頼した相談グループのメンバーに対しても、無視を貫いています。

この文章を伝えた演技WSのメンバーからも、私は「加害者が自殺したらお前の方が犯罪者だ(伝えた直後)」「もう下火になった話を蒸し返すな(8月)」等の、激しい二次加害を受けています。

警察、弁護士、弱者を守ってくれるはずの機関の人々からも、二次加害と、セクシュアルマイノリティへの差別的言動を受けました。

私は、どんなことがあっても、この2年間、加害者の更生を信じて、加害者と対話を続け、周囲に酷い出来事を知られぬよう演技の仕事に尽力し、お客様も、生徒さんも、関わって下さる方々も、皆が笑顔でいられるように、できる限りのことをしてきました。

加害者が最大の嘘をつき、更生しない、逃げる、という道を選んだこと、それを支持し被害者を追い詰める人々がいることは、本当に残念です。

加害者に対しても、二次加害者に対しても、私は復讐の気持ちは持っていません。
ただ、深い悲しみを覚えます。

そしてこれは、「加害者ー私」「二次加害者ー私」という、個人間の問題ではなく、
性暴力・ハラスメント・いじめ・LGBTQ差別を許すこの世の中の、構造的な問題
なのだと、自分が受けてきたことを経て、私は強く感じています。人間はもしかすると、性暴力・ハラスメント・いじめ・差別が好きなのでしょうか。中立と称して加害者の嘘を聴き、加害行為を擁護したり、被害者をたしなめたり、沈黙し、見て見ぬふりをすることが、好きなのでしょうか。そうなのだとしても、それは、加害・二次加害行為をなかったことにし、被害者と支援者を貶めていい理由にはならないと思います。

私が公表を決意したのは、そのためです。
今後を、良い世の中にしたいからです。無名の力なき人間ではありますが、せめて自分に出来ることとして、自分の身に起きた事実をお伝えします。

この件で傷ついている方々の心が救われることを心から願っています。

今後、演劇を愛し演劇を真剣に志す人が、その熱意と努力に目をつけられて加害されることがなく、
性暴力が根絶され、
性被害者を追い詰める二次加害が根絶され、
セクシュアルマイノリティへの心ない言動が根絶され、
苦しんでいるどなたかが生きていける世の中になることを願っています。ナナ


「法務大臣へ、性犯罪における刑法改正を求めます。ー性犯罪被害者を守れる社会へー」
署名にぜひご協力下さい。


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