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スヴァールバル諸島での交換留学を終えて学んだこと

Hej hej! It’s nana 🌈

月曜日にルンドに帰ってきました!

約4ヶ月間、北極圏のスヴァールバル諸島で暮らした交換留学生活もついに終了しました。

北極圏で数ヶ月暮らせたのは、自分にとって本当に良い経験になりました。

今日は交換留学の間学んだことや思ったことなどをブログにして記録に残そうと思います。



交換留学に来る前の私

自分でスヴァールバル諸島に交換留学に行くと決めたものの、行く前はとーっても不安で寝れない夜もいくつもありました。

家族も心配してくれて、「スヴァールバル諸島での生活が合わなかったらいつでも帰ってきなさい」という言葉がどれだけ不安だった私を救ってくれたことか。

不安も極度の不安で、ライフルの訓練は怖いし、寒さもどれくらい寒いのか分からないし、クラスメイトと仲良くなれるかも分からないし、先生も良い先生なのか分からないのが辛かったのを今でもよく覚えています。

最後の数週間は、「もうそろそろ帰っても悔いはないな」と思っていたほど満喫したので、不安だった半年前がなんだか懐かしく思います笑。



学んだこと①: 何でもやってみないと分からない


「ライフルの訓練が終われば全て楽になる」と思っていたほど、ライフルの訓練が悩みの種でした。

その当日が来た日は朝からお腹が痛くて、休もうかと思ったほどでしたが、後からライフルの免許を持っていないと困るだろうと思い、行くことにしました。

「自分のベストを尽くしてみよう」と自分と約束して行きましたが、思いの外最後まで訓練に参加することができました。

今となっては、家族の間では当日すごく不安だった私のことは笑い話になっています😂


初めて本格的なハイキングや生徒用のキャビンに行くことになった時も、体力的についていけるかなと心配しました。

最初の本格的なハイキングは、登りが高所恐怖症の私には怖すぎる急斜面で、帰りは写真のように岩がごろごろ転がっている不安定な斜面を降りてきました。

でも友達と話しながらお互いペースを合わせてハイキングすると、だんだん楽しくなってきて、辛い急斜面やカクカクし始めた膝のこともすっかり忘れてしまうのです。

何よりもハイキングから帰ってきた後の達成感が本当に気持ちよくて、それから毎週のように友達とハイキングに行っていました。


良い思い出を共に作ったアイゼン。まさに「ノーアイゼンノーライフ」な日々を最後の方は送っていました😂

キャビンに行った時は地面が凍っていて、これは心配するところが間違っていたなと我ながら思いました😂

トイレも屋外にある壁も屋根もないトイレは寒くて、トイレに行っても寒いからまたトイレにすぐ行きたくなる負のループで、「寒さに関しては完全に盲点だったわ〜🤦🏻‍♀️」と自分に呆れました笑。


最後のテストの後登った山。ロングイェールビーンの夜景が綺麗だった🥹


帰る前の週末は、念願の氷河の洞窟へ行ってきました!

少し前にここで事故があり、すごく心配でなるべくなら行きたくないと思っていたのですが、友達との最後の思い出作りに行くことにしました。

ツアー会社がメンテナンスしているので、思っていたより安全で、ところどころ登らないといけないところはロープがあり、すごく快適でした!

とにかく不安でも何でも、やってみるまで分からないし、何も始まらないということを学びました。

やってみて良かったことも、ダメだったことも今までにたくさんあったけど、ダメだったらダメで今後やらなければいいことだと思います。



学んだこと②: 素直になること


一番上の子あるあるだと思うのですが、今までずっと色々な人に「しっかり者だね」と言われてきたせいか、人に助けを求めることが素直にできなかった私です。

何でもかんでも自分でなんとかして生きてきたので、人に助けを求めることが迷惑だと思って生きてきました。

スヴァールバル諸島に来てから、助けを求めないといけない時が何回もあり、我慢せずに素直に助けを求めることもたまには大切だと学びました。

自分を含め、人は助けを求められると迷惑ではないし、むしろ頼られるから嬉しいのに、なんだか求められなかったんですよね…。

21年生きてきて、やっとこのことに気づいたのが恥ずかしいですが…😅


あとは、自分に素直でいることの大切さを学びました。

私はラッキーなことに、同じキッチンをシェアしている生徒たちの中に同じクラスのドイツ人の女の子がいます。

その子は今年1月からずっとここで勉強していて、私より極地での生活に慣れていて、最初の頃は本当に頼もしかったです。

学生寮に着いた日から仲良くしていて、毎日大学に一緒に行っては一緒に帰ってくる日々を過ごしていました。

性格もすごく似ていて、笑いのツボやユーモアのセンスも一緒なので、私の冗談に乗っかってきてくれるようになった時は本当に嬉しかったです。

最初から素の自分を出したおかげで、すごく良い友達関係を築くことができたんだなと実感しています。

その子のおかげで毎日孤独に感じなかったし、ライフルの訓練時も落ち着けたし、大学に行くのも楽しかったので本当に感謝しています。← なんかブログ書きながら泣けてきた😭


また、自分の好きなことを自信持って言うことも大切だと学びました。

毎週水曜日は映画会があり、映画オタクのクラスメイトが企画してくれるのですが、そこに毎週のように通っていたら映画のことでよく話すようになりました。

友達に “Letterboxd” という映画オタク用のアプリを教えてもらって「nana絶対Letterboxdやってると思ったのに意外〜!」と言われた時もありました。

そのアプリに観た映画の感想と星を載せるのですが、そこで繋がったり、そこから会話が広がったり、知らなかった映画の世界を知れたりしました。

映画の他にも聞いてる曲の話をする時があり、「あなたの曲のセンスめっちゃいいね!」と言われた時には今まで受けた褒め言葉の中でも本当に嬉しい褒め言葉でした。

映画、曲、本などは友達を作る話題としてよく出てくるし、自分を表現するものの一つなので、それらを大切に今後も自分の好みを追求していこうと思いました。



学んだこと③: 環境問題の深刻さ


ニーオーレスンの合宿についてのブログでも書いたように、ニーオーレスンで出会った研究者の一人が言っていた

「今と全く同じ景色が見れるのはこの数年間だけ」

という言葉が今も心に刺さっています。

授業で気候変動の影響を学ぶこともあれば、そこにずっと暮らしている教授から話を聞いているうちに、地球全体が環境問題に晒されているけれど、特に北極が一番影響を受けているということに気付かされました。

それ以外にも毎日外に出れば大自然が広がっている所にいたので、自然の美しさと儚さと常に隣り合わせでした。

海に浮いている氷河や夕焼けでオレンジ色に染まった山を見ていると、本当にこの景色はいつか無くなってしまうのかと胸が痛みました。

私が生きてきた環境とは別世界の環境で暮らすことができたことはとても良い経験になり、この経験を活かせる仕事に就きたいと今は思っています。



学んだこと④: 交換留学で専攻科目とは分野の違う教科を取ることがいいとは限らない


私の学部は特に「せっかくの交換留学なんだから、専攻科目とは全く関係のないことを勉強してきなさい!」とアドバイスしてくれました。

それでも30単位 (ECTS) は必ず履修しないといけないため、理系の科目を選ぶクラスメイトがほとんどでした。

私もなるべく自分の専攻教科に近いけれど、ずっと勉強してみたかった宇宙学にも近い二つの教科を選びました。

  • The Middle Polar Atmosphere: 極地の中層大気についての勉強

  • Upper Atmospheric and Space Physics: 高層大気と宇宙物理学

を交換留学中に履修したのですが、難しすぎて「もしかしたら本当に単位取れないかもしれない」と何回も思いました。

後から教授から聞いたのですが、特に The Middle Polar Atmosphere は、ノルウェー国内の大学で勉強できる一番ハイレベルな科目らしく、もはやどちらかというと大学院レベルのため、分からなくて当たり前と言われました😂 ← なんか交換留学応募する前に知りたかったなあ😭

どちらの教科もプログラミングや物理学どっぷりの計算問題があり、私にはハイレベルな教科でした。

交換留学に行きたいからといって、「どの教科でもいいや、えーい!」と応募してしまうと、本当にヒィヒィ言いながら勉強することになるので慎重に教科選びしましょう😅



学んだこと⑤: 乗り換え時間1時間のフライトは絶対に避けること


帰りの便は、アンラッキーなことに経由地のオスロで遅れが出ていて、乗る飛行機がロングイェールビーンに着いたのが定刻より1時間も遅れていました😱

オスロでの乗り換え時間が1時間だけの私は大パニック😱

なぜかというとその3日後には、バリ島に行く便を予約してしまっているから、オスロで泊まるわけにはいかないのです😱

なんとかパイロットがフルスピードを出し、30分遅れほどでオスロ空港に到着しました。


が!


スヴァールバル諸島はノルウェーの島でも、行く時に出国しないといけないため、帰りは入国しないといけないんだったーっ!と気づいたのです😱

さらに、non-EU国籍の私は自動ゲートで入国できないので、時間がすごくかかると思い、猛ダッシュで入国審査に並び、数分待ちだけでスルー!


と思いきや!

まさかの手荷物検査がまたあったーっ!!

大慌てで荷物を出したので、水が入っていたことを忘れ、引っかかり、更にランダムで検査されるのにも当たり、もうこれはアンラッキーすぎる😭

そこから猛ダッシュでゲートに向かうも、ゲートがこれまた遠い!!😭

同じ便だったクラスメイトにちゃんとバイバイも言えず、めっちゃ落ち込んだ😔

無事ゲートに着き、コペンハーゲン行きの飛行機に乗れました!


が!最後の最後にまたハプニングが起きたのです!

まさかの荷物が同じ飛行機に間に合わず、1時間後の便で来るというのです!!😂

友達に迎えに来てもらっていたのもあり、1時間も待ってしまうと終電に間に合わないことから、翌日家に配達してもらうことにしました。

翌日の11時から15時の間に届くと言われたので、ずっと家で待っていたのに結局来ず…😤

その次の日にやっと配達するとメールがあり、コペンハーゲンのクリスマスマーケットに行く予定だったのを仕方なく諦めました😤

なぜ配達の日が遅れたのかというと、なぜか私の荷物はコペンハーゲンにちゃんと私の便の1時間後に着いたにも関わらず、なんとストックホルムまで飛び、そこからマルメまで帰ってきたのです😱😱

私の時間が無駄になっただけでなく、そんな何回も無駄に飛行機に乗せて運ぶなんて、いくらなんでも環境に悪すぎるでしょ!!😭

カスタマーサービスに連絡するも、たらい回しにされるので、本当にストレスな数日間でした😂

これを機にみなさんも乗り継ぎ時間が短いフライトには気をつけてくださいね😅



最後に、スヴァールバル諸島での交換留学を堪能できた私は本当に幸せ者です。

友達にも恵まれ、良い先生や教授にも恵まれ、たくさん良い思い出を作ることができました。

それから我ながら色々な面で自分が成長したなと実感している今日この頃です。

母には「こんなに自立した子になるとは思っていなかった」と言われ、なんとも言えない気持ちになりました。← それって褒めてるの?😅

この4ヶ月間の交換留学生活はかけがえのない長いようで短い4ヶ月でした。

スヴァールバル諸島にいつか帰ってくるのを楽しみに、これからも自分の目標や夢に向かって頑張り続けたいと思います。

今日から約1ヶ月間、2年半ぶりにバリ島に帰ります!

またブログにするのでお楽しみに!😍

長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!🇳🇴


Hej då!

✦ nana ✦

nanaironikki.co@gmail.com 


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