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ななのルーマニア シビウ日記 part.2 オリエンテーション

午前9時 NATIONAL THEATRE前集合が当たり前になってきた。出発前に配布されたボランティアに関する約30ページの資料を握りしめて劇場へ向かう。全てに目を通してあるものの、情報量が多すぎて全てインプットが出来ているのか不安で仕方がない。そして、他のボランティアも自分と同じくらい不安であることを祈る。

NATIONAL THEATREまでホームステイ先から徒歩約20分。どんなに疲れていても1日が朝の散歩からはじまり気持ちがいい。(寝坊すると否応なしにランニングになる)住宅街を超え、橋を超える。劇場まであと少し!ホームステイ先のファミリーに感謝の気持ちが募る。毎朝、パンと手作りジャムにゆで卵を用意してくれる。お母さんもお父さんも15才のマリナも8才のステファンもみんな優しい。

(写真は日曜日の朝にマリナが焼いてくれたパンケーキ。庭にあるBBQスペースのような離れで頂いた)

(パンケーキを欲しがるスパイク。通称 世界一可愛い犬)

オリエンテーション・ボランティア同士の自己紹介・演劇祭で使用される劇場巡りなどとにかく朝から夕方までスケジュールが詰まっている。体力勝負だが、ボランティアコーディネーターのMayumiさんや他のスタッフさんに挨拶をしていくうちにもっと頑張らなくては、と気が引き締まってくる。今年の日本人ボランティアメンバーは全員で11人(そしてスポンサーのコカコーラ社から2人)。学生から社会人、演劇経験者から未経験者まで年齢もバックグラウンドも様々である。それぞれシビウに来ているモチベーションも違うため自己紹介からすでに興味深く、打ち解けるのも早かった。

オリエンテーションが18時半頃に終わり、日本人メンバーで大通りを散策。さすがヨーロッパ、夏なので日が落ちるのは21時半頃。1日がとても長く感じるので嬉しい。お家までのタクシー代が約10レイ(260円)なので夜遅くまで散策したり、遊んだり... そう、ルーマニアはとにかく物価が安い。1レイが約26円。例えば

この2リットルのペットボトルが2.55レイ(約66.3円)。驚異的である。ロンドンでは、500ミリリットルの水が大体300円~400円した。ちなみにバスも往復チケットを買って4レイ(約104円)だった。マリナと同い年の友人から聞いた情報だと、ルーマニアの最低賃金は月1200レイ(約31200円)。

買い物時に驚いたのは、ルーマニアではプラスチックバッグが無料ではもらえないという事。大体、0.5レイ(13円)くらいする。ブドウ・大きいミネラルウォーター・ヨーグルトを購入したあと、バッグを貰えずに(買うのを忘れ)「あ、みすった...」と焦る。でも、レジには列が出来てるし...気力で手で持つか!と思っていたところ

日本人ボランティアメンバーの1人、もとさんがプラスチックバッグをくれた。旅先で困ったことがあったら、それを繰り返さないように常に様々なものを持ち歩いているらしい。凄い人である。ちなみに、ケータリングについてきたプラスチックのフォークをメンバーの1人が折ってしまった時も、もとさんは3秒でカバンの中から割り箸を取り出した。凄い人である。

シティーセンターの大広場で見かけた古本屋でこの記事を締めたいと思う。

ミュージカル美女と野獣のオープニングで、ベルが訪れる本屋さんの舞台美術によく似ていた。胸がときめく。


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