タオルケットで水草だった人の話
「koedaちゃんは素直で良い子だよ」
私にそういったお兄さんは、私が珍しく懐いた人間で…タオルケットだった。そして水草。
私が兄さんと呼んだ人の話をしよう。
あの時は傷ついた野生動物みたいな19歳だった。
今よりずっと鋭かった。
他人に向ける牙も、己に刺さる牙も。
ずっと、ずっと鋭かった。
ヤミヤミの病み期に出会った……えーとあの時兄さんは25歳だったけ。え?犯罪?気にすんなよ。過去の話さ。
電子の海を漂いだして数年たった時だった。
あの頃は……兄さんには「世捨て人みたい」と言われていたっけ。
なんとも言えない関係だった。
最初はコメントのやりとり。
なんだっけなぁ。
アバター褒めてそっからか。
面白くて、優しくて、エロい人だった。笑
愛を護る蟹座の男。
私に明るくシモネタを仕込んだ人物。
…今思い出してみた会話は「ピーーー」だ。書けない。
「私は水草なのよ」
「酸素があれば息ができるのよ~。そうは思わんかね?金魚さん。」
彼はノンケなのにオネェ言葉をちょいちょい使う人だった。それが似合う人だった。
「こっちいらっしゃい」
って呼ぶのが似合うっていいと思うの。
あぁ、声が良い感じに甘かったのかな。
……思えば男の人が苦手だったの。当時の私は。
男らし過ぎない人だったから、良かったの。
こうなんとも…
色気のあるタイプだったなぁ。
私は酸素がなくてパクパクしてる金魚だから……水草になりましょうねって言ってくれたりして。
私の文字のお喋り長々付き合ってくれる当時は貴重な人だった。
ネットの住人と現実で『はじめまして』したのは兄さんが初だった。
いまは、別に会うの気にしないけど……当時の私のガードの堅さ具合から言えばかなり驚きの行動だった。
『この人なら会ってもいい』
なぜかそう思ったのよねぇ。
いやぁ、当時の私が凄く小娘……。思考がさ。笑
でも扱い難い子だったとも思う。
色々あったみたいだし、その辺がまぁ当時の私からしたら大人だったのでしょ。
私のこと上手に扱ってたなって思うよ。
長かった黒髪を思いきってバッサリ切ったのは…
今思えば兄さんに褒められたいからだろう。
思惑通り褒めてもらったのよねぇ。懐かしい。
結果、楽すぎて伸ばせなくなったけど。笑
私、毛量多くて黒髪ロングだったから………重たかったのよ。
今も髪は黒。短いけど。
染めてたこともあるけどダルくて無理。(ズボラ)
あー、でも。
ご飯を食べられなくなる相手だったな。
他人とのご飯はとても苦手だったんだけど、食べてる間に酔ってくる。車酔いみたいに。
その人の事に集中してる証拠。
懐きつつも何処かで油断できないって思ってたんだろうねぇ。無意識で。
ま、兄さんとは恋人同士にはならなかったからそういう事だなぁ。
友達以上恋人未満というのか。
いや、野良犬と餌くれる人の関係かな
私の思考って冷たいところがあるからね。
たぶん、彼のようなタイプの愛には応えられないんだよ。
兄さんは「俺は遊んでるだけ」というが、あれは本当に好きな人が出来たら愛が大きくて護るタイプ。言葉の端からそういうの透けて見えるよね。
私では自由過ぎる。
あっちが構うぶんにはよくてもさ。
そんな兄さんが私に「素直」といったのを書きとめておいた物を読み返して『そうそう、言われたよねぇ』となってこの記事を書いてみている。
素直…。
素直かぁ。
素直なのか?
でもねぇ。
うーん。
どうだろうね?
素直なところもあるとは思うけれど。
当時は…素直に捻くれてたのかもね。
そういや、兄さんと関わりが切れた(正確には私が過ぎたが故に終わった)後に出会ったネットの姉様にも「koedaは素直で優しいよ」と言われたんだよね。
そして2人に「心配だなぁ」と言われた。
私は何も心配ないのになぁと思っていた。
兄さんには「俺より質の悪いのに引っかかっちゃ駄目だよ」と言われたんだわ。
「大丈夫だよ。それと、兄さんは質悪くないよ。」なんて言ったけどさ…………
その後、見事なモラハラを…………あれは……酷かったなぁ。いや、私も更に進化した病み期だったけど。笑
あぁ、ロクでもなくて笑う。
本当に………恋愛向かねぇなぁ。過去の私よ。
というね。思い出すと顔から火が出そうな…事もあるなぁ…ははは、、、
確かに。兄さんは狡かったかもね。
けど、あの時タオルケットがなければ私は凍え尽くしていたでしょう。
酸欠で力尽きてたかもね。
だから、兄さんとの出会いには感謝してるのさ。
1つ。兄さんのせいだよなぁってことを最後に書いてこの思い出話は、終わりにしよう。
『オネェ言葉を使うノンケの男性に何となく胸キュンする』のは、やはり兄さんのせいだと思うのよね。
サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。