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過去の1場面物語 「約束」

『心には替えがないから…』

少女は目をふせ、一旦口を閉ざす。

しかし、すぐに顔をあげて目の前にいる人物に言葉を続ける。

『私にくれるって言ってくれたのは嬉しかったけど…駄目。もらえない。』


「どうしても。か?俺があげたいからあげるんでも駄目か?」

少女の言葉を受けた人物…少年は少女をじっとみつめた。

『うん。』

少女は少年を瞳に映しながら

『物語は、アナタのもの。アナタが紡ぐ物語を私はみたいよ。』

無理やり微笑んだ。
痛々しい笑顔でも、泣き顔よりいい。

「……。」

少年は一瞬、苦しそうに顔を歪めたが
少女の気持ちを察してか、頭をぶんぶんと振り同じように 無理やり微笑んだ。


「…わかった。俺、物語を紡いでくるよ。」


『うん。』


「あのさっ…」

少年は目の前の少女をみた。

自分とそっくりに産まれてきた もう一人の自分。

「俺、必ず物語を終わらせる。最後には一緒に居よう!!ハッピーエンドは二人でみよう!!」


少女は目の前の少年をみる。

自分と正反対に産まれてきたもう一人の自分。

『できるかな…?』

「できるさ!!俺が約束するよ。」

少年は少女に小指を突き出した。

約束のおまじない。

突き出された小指に自分の小指を近づけながら少女は言った。

『私、待ってるね。だから約束だよ。』


二人の小指が絡まって

離れる時には

運命が大きく動き出すだろう。


『いってらっしゃい』

「いってきます」



未来現在の私のほにゃほにゃ

これ、題名なかったからつけた。
題名には「その場の思いつきでも一コマ《一場面物語》」って書いてあった。


始まる手前なんだと思う。
星に降りる手前の話なんだと思う。

約束って題名にするか、魂の在処って題名にするか、ちょっと悩んだ。

陰と陽の様に
朝と夜の様に

それが魂の双子の世界。

これを書いた頃はあんな言葉あったけ?
いや、あったとして知らなかった。

知らないうちから何かを感じて 
何かしら形にしていて
過去の文書を読む私は『そっかぁ…』となる。

広大な星々の海で
小さな光でしかない私達の
小さな小さな約束が
いつか果たされますように。


サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。