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「夜は短し歩けよ乙女」を読んだ

 お気に入りの小説の感想とか、じつは苦手だったりします。そういえば学生時代の読書感想文の課題にノンフィクションの戦争系のコラム本か何かの感想を書いて出してたぶん国語教員の顰蹙を買いました。なんかすみません。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) 森見 登美彦

https://www.amazon.co.jp/dp/4043878028/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_BPQsEbTR1J7FY

「森見登美彦さん、面白いよ」と人からおすすめを聞いて初めて読んだ「森見登美彦」本がこれでした。夢中で読みましたよね!私は京都生まれ京都育ちなのですが、京大生ってほんと変なことばっかりやってるんですよね。でもそれが本当に楽しそうで。学力があればとにかく京大にいってこんな学生生活を送ってみたかったです。友人で京都大学に行った子たちは「変な人しかいない」とか、「教授のしていする教科書があたりまえに英語だった、むり」とか、苦情多めでそれも面白かったです。

 この本にはファンタジー的な要素もたくさんあって、というか、京大を知らない人が読んだら(私も知らないけど)全部ファンタジーだと思うと思います。でも外からみてるかんじ、京大生ってこんな感じ。ほんと。

 わかるような、わからないようなことで、難しい日本語を使ってみたりして宇宙の深淵を覗いたりしてみてるけど、それがなんかちょっと滑稽な感じなの。そのちょっと滑稽な部分がとても愛おしい。この本の舞台は学内に限らず、京都市内をあちこち歩き回るのですけれども、それがまた、寺町だったり、木屋町だったり、鴨川の三角デルタだったりして、たぶん、みんなそこら辺で飲み歩いたりはしゃいだり悪さしたり酔っ払って鴨川の中をなぜか渡ってみたりしてるよね。っていうその描写がとてもうまい。よい。

 この本は映画化もされていて、そちらも上手いのですけど、ぜひ、小説でどっぷり「森見登美彦」ワールドに行ってほしい。読みながら「ふふふ」って笑っちゃうような、素敵な本です。

 ああ、そしてやっぱり京大生になってみたかったな。いまからでも。

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) 森見 登美彦

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