”ぱふぱふ”が気になる『「ついやってしまう」体験のつくりかた』をよんだ
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「ついやってしまう」体験のつくりかた―人を動かす「直感・驚き・物語」のしくみ
玉樹真一郎 (著) ダイヤモンド社
これは想像以上に「つい読んでしまう」本です。軽い気持ちで手にとってOK! あの伝説の「ぱふぱふ」の話とかでてきて、「え!?そうなの??」とばかりに読んでしまう… 最初の想像とはぜんぜん違うけど、いい意味で惹き込まれます。読むべし 読むべしです。
第1章 人はなぜ「ついやってしまう」のか
「マリオ」を題材に「思わず」右に行きたくなってしまうスタート画面の話から、直感のデザインについて。
マリオの最初の画面をみて、ぱっとみて「あ、右に行くのだな」というデザインになっているとか、右に行ってみた結果、敵であるカメが出てきて「あ、こちらであってたな!」という試行と歓喜がセットになっている話が、イラストを交えて興味深くかかれています。
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〔直感のデザイン〕{原則:シンプルで簡単な体験で「直感」させる
[仮説]→[試行]→[歓喜]
※人の共通点を利用する(①脳と心の性質 ②共通の記憶)
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第2章 人はなぜ「つい夢中になってしまう」のか
この章では、みんなが気になるドラクエの「ぱふぱふ」の話が書かれています。なぜ「ぱふぱふ」がゲームに組み込まれているのか。なぜ「ぱふぱふ」なのか。なるほど納得、と面白すぎるし、完全に任天堂の手のひらで転がされていただけだったと知りました。くやしー笑
「予想が当たる」ことによってユーザーはゲームを続けてしまうのですが、どこかのタイミングで「疲労と飽き」がくる。そのとき、「ぱふぱふ」という予想外の要素があらわれることでユーザーはさらにゲームを続けてしまう。これが驚きのデザインとしてゲームに夢中になってしまう仕組みだったのです。
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〔驚きのデザイン〕{原則:予想が外れる「驚き」で疲れや飽きを払拭する
[誤解]→[試行]→[驚愕]
※人々の思い込みを利用する(①前提への思い込み ②日常への思い込み)
☆タブーのモチーフ(性 食 損得 承認 けがれ 暴力 混乱 死 射幸心と偶然 プライベート)
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第3章 人はなぜ「つい誰かに言いたくなってしまう」のか
この章はすごいです。ずるい。
「お願いです。あなたが思い浮かべた嫌いな人を、今すぐ好きになってください。」
え???無理!なにそれ?気になりますよねー。気になりますよねー。それが物語のデザインの一端なのです。
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〔物語のデザイン〕{原則:体験を通してユーザ自身の物語を生み出させる
[1翻弄]→[2成長]→[3意思]
※1 環境 ストーリーテリング テンポとコントラスト 伏線
※2 収集と反復 選択と裁量 翻意と共感
※3 命のやりとり 未知の体験 解釈の余地 スタートに戻る
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これはぜひ、本の図も見てみてください。そうすればわかります。
終章 私たちを突き動かす「体験→感情→記憶」
□記憶の分類
記憶┬感覚記憶
├短期記憶
└長期記憶┬陳述記憶─┬意味記憶
│ └エピソード記憶
└非陳述記憶┬プライミング
└手続き記憶
□体験の記憶
Experience=[5W1H]+[Emotion]+[Now]
Memory=[5W1H]+[Emotion]+[Then]
□体験のデザインにまつわる研究領域群
みごとに体験をデザインされてしまっている側としては感嘆の息がもれます。
巻末1 「体験のつくりかた」の使いかた(実践編)
「ついやってしまう」体験を作りたい方はここから読めば良いでしょう。本文めちゃくちゃおもしろいですけど。
応用1 考える/企画
1 みなに秘密にしている/人前で言えないことを考えよ
2 思考の断片の共通点からあなたの大切なことを発見せよ
3 あなたが大切なものを失い危機に陥る物語を描け
応用2 話し合う/ファシリテーション
1 「よい企画」ではなく「ダメな企画」について語れ
2 チームの自己認識を「自分たちっぽいこと」として語れ
3 過去の発言を振り返り「実は深い意味が?」と提起せよ
応用3 伝える/プレゼンテーション
1 接続詞などで次のスライドの内容を予告してから進め
2 定期手にタブーのモチーフを挟み込め/黙り込め
3 プレゼン冒頭のスライドを最後にもう一度示せ
応用4 設計する/プロダクトデザイン
1 はじめて使うユーザを優先しシンプルで簡単に
2 日常に戻る演出でユーザをプロダクトから引き離す
3 ズルをする選択肢を提示しユーザ自由を与える
応用5 育てる/マネジメント
1 タスクや具体的な固有名詞で想起できるか確認する
2 わざとまちがえてみせる/まちがいを体験させる
3 教える側と教えられる側が一緒に未知の体験をする
巻末2 体験デザインをより深く学ぶための参考資料
抜粋しようとおもったのですけど全部面白そうなので、買って確認してください。
脳科学とか心理学とかナラトロジーとかミラーニューロンとか
そして、この本のグラフや理解を深めるためのイラストが秀逸なのでぜひ手にとって読んでほしい。
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ついて読んでしまったし
つい語ってしまった
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