見出し画像

更年期 or うつ病?

ご相談の中で「これって更年期?それともうつ病?」というご質問をいただくことがあります。私は心理士なので診断はしませんが、「見立て」のために検討する項目がありますので、気になっている方は、チェックしてみてください。
 
①    更年期障害としての「うつ症状」では、とくに理由もなく不安や悲しさを感じるのと同時に、肩こりやほてり(ホットフラッシュ)、全身の倦怠感、頭痛、疲労感、情緒不安定など、原因がはっきりせず、症状が定まらない不調の数々『不定愁訴』が伴って表れる傾向があります。
 
②    一方、精神科領域の「うつ病」の身体症状として主なものには、睡眠障害、食欲減退、味覚障害、体重の減少などを伴うことが多く、メンタルの状態は、怒りや興奮、恐れ、イライラや焦燥感、虚無感、身体からの乖離した感覚などが挙げられます。
 
もちろん症状がはっきり二つに分類される訳ではなく、感じ方にも個人差がありますから、判断は難しいものです。ほかの疾患(甲状腺機能障害、認知症初期など)の可能性も含めて、一度受診しておくと安心材料が増えますね。
 
これといった身体の問題が無く、更年期(閉経の前後5年間 / 平均的に45歳~55歳)であれば、まずは産婦人科を受診し、症状や体質に合った治療を試して、すっきりしてくれば一件落着。悩んでいた事柄にも、取り組む気力が湧いてきて、すんなりと解決していくこともあります。
 
更年期は誰にでも訪れる「期間」ですが、そこで現れる辛い症状は「みんなそうなんだから仕方ない」と諦めたり、我慢したりすべきものではありません。婦人科の治療も、薬やホルモンの補充療法だけでなく、最近は漢方や運動療法なども取り入れながら細やかに見てくれる先生も増えているようです。
 
それでも改善が見られない場合は、心療内科・精神科の受診を勧められることが多いのですが、そこでショックを受ける必要はありません。最近は医療も細分化しているため、単に専門の領域が異なり、「そちらの方が、あなたの症状に合ったお薬や治療法について、より詳しい先生がいますよ」という意味ですから。
 
適切な治療にたどり着けば、改善できることは多いのです。
 
症状が少し落ち着いたら、お薬の治療だけにとどまらず、これを機会に専門家のカウンセリングなどを利用して、これまでの人生を見直し、今ある「モノ、ヒト、コト」を整理しておけば、今後の人生のクオリティが大きく変わってきます。
 
ただ、実際に心も体も疲れ切ってダウンしてしまってからでは、病院を探す気にもなれないということもあります。
 
女性には、思春期、周産期、更年期と、「うつ」などの心の問題を発症しやすい時期があります。また、それらに重なって、仕事や家庭、お金、子供のこと、離婚や再婚なども含めたパートナーとの関係性、親の介護、その他もろもろの人間関係の問題などが浮上してくるもの。
 
それを考えると、何かあって「助けを求める気にもなれない」状況に陥る前に、あなたの心や身体の傾向やバックグラウンドを理解していて、信頼できる心理士・心理カウンセラーを見つけ、相談できる体制を整えておくのが得策です。
 
『転ばぬ先の杖』というより、躓いて転んで大きなケガをする前に、視界を良くしたり、足元のバランスを整えたりしておく感覚でしょうか。
 
最近は、『心のケア』こそ、これからの自分の人生への一番の投資だなぁ、と感じています。
 
***
 
ご提供している『統合カウンセリング』は、心理学、精神医学、スピリチュアリティを統合した広い視野をもち、学派や流派にこだわらず、クライアントさんの状況に合わせた手法を用いて、カウンセリング・心理療法を行うアプローチです。お薬やトラウマの影響も考慮しながら、ご一緒に進めていきますので、どんな内容でも安心してお話しいただけます。
 
◎お一人おひとりに丁寧に向き合えるよう、1日に2名様(月曜~金曜/午前・午後/各1名様)のみご対応させていただいております。
*現在、お一人様の空き枠(週1)があります。ご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。お時間を調整致します。

【プロフィール】 ナナ ブライト  資格:臨床心理士(LCSW / 米)  カウンセリング1枠 (60分) / 10,000円
お問い合わせメール:info@jpmi-reset.com

◎『自律運動による心と身体の自己回帰法リセット®』のセッションをご希望の方は、お近くにセラピストさんを探してみてください。
JPMI認定リセット®セラピストのリスト:https://www.jpmi-reset.com/about-us/  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?