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野草食日記 202 乾燥ムコナの韓国風炒め

万葉集に詠まれた

春日野に煙立つ見ゆ娘子らし春野のうはぎ摘みて煮らしも

これは現代語に訳すと、「煙の立つ春日野で乙女たちが春の野でヨメナを摘んで煮ているに違いない。」という意味になるのだそうです。

「うはぎ」というのがヨメナのことで、ヨメ=嫁。
対して「ムコナ」と呼ばれる植物もあり、これはシラヤマギク(白山菊)のことを指します。

シラヤマギク。
日本ではあまり馴染みのない野草ですが、お隣の国、韓国ではスーパーにパック詰めになって陳列棚に並んでいるほどポピュラーなもののようです。
しかも、これを茹でて乾燥させたものも普通に食されている様子。
日本の切り干し大根のように乾物として売られています。

昨年末、韓国食材店から乾燥シラヤマギク(干しチナムル)を取り寄せました。

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おととい、買い物に行くのが面倒だったため、家にあるもので一品作ろうと思い、干しチナムルがあったことを思い出しました。

お正月明けに一度本やネットの情報を参考に料理してみたのですが、今ひとつうまく作れなかったので、そのままお蔵入りとなっていたのです。

時間もあるし、もう少し調べてみるかという気になり・・・。

けれどもやっぱり日本にある情報はあまりにも少なすぎるのですよね。
それでもしつこく探していたら、YouTubeに干しチナムルの炒めものを紹介する韓国語の動画がいくつもあることに気づきました。

韓国語は全く明るくありませんが、翻訳機能やなどあらゆるツールを駆使したり、韓国語のわかる友人に聞いたりすれば何とかなるものです。

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いくつかの動画を見比べてみると、同じ料理でも、材料や作り方に微妙な違いがあるのが興味深いです。
特にオモニのレシピは普通に化学調味料を使っていたりするのが面白かった。
日本でも若い人より年配の方の方が味○素を使うことが多かったりしますよね。
そんな感覚なのかなと思ってみたり。

                             ↓オモニの動画

干しチナムルの炒め物の感想は、ひと言で言ったら「ひなびた味」かな。
決して派手ではないけれど、しみじみとした旨さ。

ご飯に載せて食べると美味しいです。
そのままでもいいし、韓国風のタレと一緒に食べるのもおすすめ。
おむすびの具にしたら、夫が帰ってきて「今日のおむすびは美味しかった!」 ですって。


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