生まれる意味と生きる意味
こんにちは、Nanaです。
昨日はピクサーの「ソウルフル・ワールド」を視聴しました。
今回もディズニー+で吹き替え版です。(それしか言わない)
公式のあらすじはこんな感じ。
もしも、この世界とは違う“どこか”に、「どんな自分になるか」を決める場所があったとしたら…?
ニューヨークに住むジョー・ガードナーは、ジャズ・ミュージシャンを夢見る音楽教師。
ある日、ついに憧れのジャズ・クラブで演奏するチャンスを手に入れた直後に、運悪くマンホールへ落下してしまう。彼が迷いこんだのはソウル(─魂─)たちが暮らす世界で、彼自身もソウルの姿に…。そこは、ソウルたちが生まれる前に、どんな性格や興味を持つかを決める場所。でも、22番と呼ばれるソウルだけは、人間の世界が大嫌いで、何の興味も見つけられないまま、もう何百年もこの世界にいた。
まるで人生の迷子のように生きる目的をみつけられない22番と、夢を叶えるために何としても地上に戻りたいジョー。正反対の二人の出会いは、奇跡に満ちた冒険の始まりだった…。
正直、自分が「良い作品だった」という時、それがすべて完全な本心なのかわからない。
だって自分の人生から削った90分間が無駄だった、なんて言いたくないから良い時間だったと言い聞かせるためにプラスの面しか見ようとしないことがある。
でも。この作品は言い聞かせなんかではなく、紛れもない「良い作品だった」と思う。
この作品の良かった・好きだった点
①ジャズ音楽がかっこいい
まずはこれ。これが理由で見たいと思ったくらい。
劇場の音響で聴けなかったことが本当に悔やまれる。。。
ディズニー作品はやっぱり音楽が最高。
長年の蓄積があるし、最高の人材がそろっているんだと思います。
ジャズに詳しいわけではないけど、ジャズの心のときめくままに音楽が踊って絡み合っていく感じが本当に素敵でした。
音楽だけで心情が伝わってくるし、それに合わせた表情の作りこみも丁寧で、これはアニメだけどアイコンタクトや体全体で意思疎通する非言語的な対面のコミュニケーションで行われるような訴えかけを強く感じました。より映画の中に入っているような、映画が私たちの世界に存在しているようなそんな感覚になりました。
ピアノもサックスもドラムもベースも、一音一音がキラキラしていた。
ジョーの演奏ももちろんいいけど、まだ子ども気分が抜けない私にとってはトロンボーンの子のシーンがグッときたなぁ。
②生きることについて前向きになれる
これは間違いなくこの作品のメインテーマ。
生死に関わることは結構押しつけがましくなりやすいテーマだと思います。
生きることが素敵、って思える時も思えない時もある。素晴らしい人生だなんて思えない時の方が多い。
それなのに何も辛くなさそう、あるいは逆にすごく辛そうな人に生きてるだけで良いんだよなんて言われても何も刺さってこない。
でも、この作品は押し付けてこない。
最後の結論はここまでの固定観念を壊すだけ壊して、その後のジョーや22番の選択は描かずに想像させる。そこで終わらせるからこそ、余白をそれぞれの観客の人生にゆだねていて、誰しもにとって自分の物語に出来るのかなと思います。
この作品では日常にあるなんでもない「きらめき」の描き方がいちいち丁寧で、ありきたりな毎日だって初めて出会った瞬間は感動していたのかもしれない、と思わされました。
そしてその伏線を回収するようなラストの回想シーンが最高。
こういった感情を改めて体験できるツールとして、私は「カメラ」が大好きです。
ファインダーを通すと、何気ない毎日って意外と画になることがわかるんです。ただそれも慣れてきつつあったので、またカメラをぶら下げて当たり前にある「ときめき」を見つけに行きたいなと思いました。
③主人公の人種
ディズニーピクサーという偉大な権威のある会社の作品に社会的なマイノリティが出るというのは、すごく意義のあることだと思います。
しかもメタファー的なマイノリティではなく、当たり前に社会に存在する実態としての黒人。
最近、ディズニー+で「ピクサーの裏側」という作品も見ているのですが、ピクサー作品は監督や制作陣の実体験やその人自身の物語が中心となっているそうです。この作品も、黒人コミュニティには理髪店が必要だと主張し、あのシーンが追加されるなど”リアル”にこだわった作品になっています。
私は日本で生まれ育ち、日本国内ではマジョリティとして生きてきました。そのため、勉強不足で人種問題に関しては知らないことがたくさんあります。
少しでもこうした作品を通して、当たり前の存在にできたら嬉しいなと思います。
以上、簡単ではありますが、ディズニーピクサー23作目「ソウルフル・ワールド」の感想でした!
人生に迷ったときに何度でも見たくなる作品です!
また観て自分の人生について考えたいなと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
Nana