大人ってなんですか。

22歳、春。

学生を卒業して、社会人になった。

1日のルーティンに仕事が加わって、お給料をいただいて、お休みの日のありがたさを知って。

外からみたら私は、ちゃんと、大人なんだろうか。

不器用さを隠す器用さを身につけて。
好かれたいわけではないくせに嫌われないように立ち振る舞って。

それも大切なことだと分かっている。
この世界を自由そうに生きていくには、嘘だって大きな武器だ。
この武器を手に入れたのは間違いなく自分で、これもきっと大人になったということなんだろう。


だけど、
自分を纏う空気と、
自分の中の温度が、
全然一致してくれない。


大人になったから?
この違和感を無視しようと思えばできてしまう。
嫌だと駄々をこねても道は変わらないと分かってしまう。
転ばない走り方を選べてしまう。

大人ってこれであってますか?

ねぇ、20年前の私。
きっとお祝いされてる私。ごめんね。
いまだに地団駄踏んでいたい。
何にだってなれるぜって、田んぼの畦道走っていたい。
どこへだって行けるぜって、鉄臭いブランコ漕いでいたい。
いつまでも擦り傷に怯えたくない。

でもね、せめてこれだけは守るよ。
大人ってなにかわからないから。

自分の選択に自分で責任を持つ。

何を選んでも、選ばなくても。
その先が答えでしょう。

だからさ、子どもの私。
貴方の答えも、ちゃんと私が守ってみせるから。
だからさ、大人の私。
私の答えも、どうかよろしくお願いします。

こんな私でも、
大人になってもいいですか?

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