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「100のドラマから」笑うマトリョーシカvol.3

さて、第3回が終わりました。
「謎の女」以外、相関図における人物像は、大方出そろいましたね。
一郎(櫻井翔)のもう一人の高校時代からの友人・佐々木(渡辺大)と一郎のもう一人の政策担当秘書・坂本(中山麻聖)が目立つ回となりました。

vol.1、vol.2が気になる方はこちらからどうぞ。


TBS 笑うマトリョーシカ

今回も櫻井翔さんの気色の悪い表情、セリフがありました。

僕もあなたを見ていますから・・・

若手政治家か官僚との会合後に、一郎は香苗(水川あさみ)を料亭に呼びます。
そこで、「聞いてください。前にも言いましたが、僕もあなたを見ています。あなたの為に、僕もあなたを見ていますから・・・」と発します。
一郎の表情は、”愛おしいものを見ている”なのか、”亡くなりゆくものを見ている”なのか、愛し気、悲し気な表情に見えました。
意志は分かりませんが、一郎の本音の表情に見えました。

生者必滅 会者定離

少し脱線しますが、一郎が政治家に初当選した際、事務所の壁に掛けた言葉。
「生あるものは必ず死ぬし、出会ったものは必ず別れる」といった意味で、平家物語10巻に、無常の精神を説く言葉として出てきます。

政治家が初当選で掲げる言葉としては、違和感ですよね。逆に、「一期一会」なんて掲げている事が多い気がします。

一郎と深く関わった人は、全て離れていく、死んでいくという事でしょうか。
武智先生(小木茂光)、父・和田島(加藤雅也)、母親(生死が不明)、元彼女・三好美和子(田辺桃子)(生死不明)・・・
鈴木(玉山鉄二)、香苗も離れていく、死んでしまうという暗示でしょうか?

その先に、成し遂げなければならない「悲願」がある

一郎が初当選を果たし、事務所を整理している際、鈴木(玉山鉄二)に発した言葉です。
高校時代(青木柚)の若さを残した一郎が、はにかみながら発した言葉です。
表情もさることながら、「悲願」という、一郎が執筆した自叙伝の題に合わせてくるところが意味あり気ですね。
「マトリョーシカ」と「悲願」。
このドラマのキーになることでしょう。


続いて、第3回のキーとなる部分を記載します。
縦筋である、BG事件の真実、香苗の父の死には余り関係のないストーリー展開となりました。

横筋 真中亜里沙とはだれか?

作中、自叙伝「悲願」に、一郎の大学時代の彼女として描かれている”美佐子”。
法院大学の学生で、本名は”三好美和子”(田辺桃子)と名乗っています。
その一郎の元彼女を、鈴木(玉山鉄二)や、法院大学の元学生も”三好美和子”と話していました。
ですが、その元彼女は、氏名、大学、故郷を偽っていました。
本名は、”真中亜里沙”、法院大学生ではなく、群馬県出身という事が分かってきました。
さて、作中の現在である2022年当時、亜里沙は既に死んでいる印象もありますが、どうなのでしょうか?
また、謎の女(高岡早紀)との関係も気になる所。

清純派女優 田辺桃子さん

清純派女優的である印象の強い田辺桃子さん。
今回、メイクも表情も、かなり気色の悪い印象で、ギャップも含めて、とても良い演技をなさっています。
「こっちを向いてよ向井君」での後輩社員役がめちゃ印象的でした。
今後に期待の女優さんですね。

横筋 最後に笑うマトリョーシカ

その亜里沙が執筆し、当時関東テレビのシナリオコンクールに提出した作品の題名が「最後に笑うマトリョーシカ」。
何の思想を持たない一郎をコントロールし、真の部分で、一郎を操っている最後のマトリョーシカは誰だ、という、なかり、ドラマとリンクするシナリオでした。

ドラマの本筋と言っても良いでしょう。
最後に笑うマトリョーシカ。一郎か、美和子か、鈴木か、謎の女か、それとも他にいるのか、ゾクゾクしますね。

横筋 謎の女(高岡早紀)は誰か? 

vol.2でも書きましたが、年齢的に、”=亜里沙”とはならないでしょう。
武智先生(小木茂光)の愛人である事は、間違いないような印象です。
亜里沙の姉といった関係性と今は予想しています。

次回は、起承転結で言うところの、「承」から「転」といったところ。
一郎のハヌッセン(=最後のマトリョーシカ)的候補の亜里沙をより掘り下げていく内容です。謎の女との関係につながる部分でしょうか。

第4回も本当に楽しみです。


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