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人生終わった…23歳初めての妊娠

妊娠していないことを確かめるための行為だと自分に言い訳をして、たった一本のスティックで人生が左右される…待つことたった1分。

…衝撃。妊娠した事実からは、もう逃れられない。どんな選択をするにしろ、自分はもう昨日とは決定的に違う世界にいる。

安定した基盤がないまま、めくるめく自分の体調の波は大揺れに揺れて、その事実をまだはっきりと周りに悟られないようにする期間がしばらくあって。

結婚が先でなくて、妊娠から全てのスタート。周りにいないわけでもなかったし、でも他人事だったから自分がそうなってみてわかった孤独と、罪悪感。誰に言われたとも、言われるとも決まってないのに、先に子供ができてしまった無責任さを咎められるのが怖かった。

本当は一人で震える心を奮い立たせて、仕事も変わらずなんとかこなして、同時に大急ぎで結婚の準備とか生活をこれからどうしていこうとか…

いずれ結婚する意思が相手にもあって、そのタイミングが今になっただけ。と、深く考えずにその流れを楽しめばよかったんだろうけど、はっきりと"結婚しよう"、とか、"これからどうしていきたい"、とかっていう会話がないまま、一生に関わることなのにどんどん進んでいくことがとにかく頭がついていかずに怖かったです。

そんな自分の後ろめたさから引き寄せたのか、親からならまだしも、なぜかたまにしか顔を合わせない親戚から説教されたり、当時母がやってたお店のお客さんに、物事には順番がある。ってしつこく言われて、もうさんざん自分で考え尽くして絶望を味わってる最中に、改めて傷つけてくる人の存在で、さらに深く傷つきました。離婚歴のあるあなたの言葉は響きませんけど?と内心思いながら。

産後実感したけど、そんな人って口は出すけど、いざ本当に大変なときには手もお金もだしてくれない無責任な部類の人でした。

妊娠5ヶ月で結婚式を挙げて、その1ヶ月後の夏からようやくパートナーと一緒に住まうようになりました。

女性ばかりの職場で、結婚や妊娠で辞めるような風潮は全くなかったので、内心辞めたいと思っていながら、言い出すタイミングがなく産休手続きをとって臨月まで働く流れに。

初めての主婦業と妊婦生活だけでも相当辛かったのですが、実情は新婚と言い難い生活で、とにかく旦那は嘘ばかりついてまったく帰ってきませんでした。

結婚前から薄々気づいていて、妊娠がわかったときの絶望感というのは理由があったんですが、とにかく相手が誰かと生活を共にできるようなタイプの人間じゃない。ということ。

後々聞いたところ、帰る家に待ってる人がいると想像するだけで帰りたくなくなる、というよく分からない理論で、パチンコいったり、結婚するにあたって少しお金を借りたらしくその返済のために働いていた?みたいなことを言っていました。

そこに相手の気持ちとかご飯の段取りとかがすっぽり抜けてて、いつまでも一人で生きてる感じが、ますますわたしを孤独にしました。

夜中一時頃に明らかに飲み屋のお姉さんから電話がかかってきたり、わたしが土日関係なしのシフトだったので見えないのをいいことに、自分も出勤する体で1日パチンコ行ってたり…

あぁわたしはこんなクズの子を身ごもってしまって人生預けないと行けないんだ。と、妊娠中後悔しかなくて、何度も流れてしまってこの事実がなくなればどんなにいいか…ということしか考えられなかったです。

彼の言い分は、妊娠してるしんどさや大変さはどんなに考えても変わってあげられることができないし、辛さを100%分かることもできると思わない。
だから俺がいようがいまいが関係ない

という、一見利にかなってるようで、想像力の欠如が著しいものでした。
これは過去何度も言われて無茶苦茶腹が立ったし、誰の子やと思ってんねん!て、もちろんその度ケンカになりました。

誰も代わって欲しいとも思ってないし、代われるわけないやん。やけど、大変さをどうやったら軽減できるやろう?とか、一人に背負わせるんじゃなくてサポートできることは何かないか?と、寄り添うことはできるんちゃうんか!

…というのは、残念ながら3人目、4人目の子育てになってようやくわたしも言語化できて、モヤモヤした気持ちの正体がはっきりしてきたわけで。
当時は言いくるめられるだけで、余計むしゃくしゃしてました。

この発言はわたしの母にもよくあって、

年子育てて同じ経験してるから分かるやろうとか、
夫婦でいざこざがあって、行きどころのない気持ちがあるときもあるやろう。って彼女だったら分かるだろうっていう、わたしの無意識で"分かるだろう"で接していたら、まったく共感されるどころか、自分のときはいかに大変やったかとか、しんどかったかマウントを被せてこられて、喋れば喋るほどしんどい思いが増幅するあるある…。

とにかくしんどいこと、大変なことを共感してほしいだけなのに、本来してほしい身近な人が、その共感をピンポイントにできなくて、ますます精神的には孤立していく一方。

余談ですが、母がやってたお店の支払いの一部がわたしの口座から引き落とされていて、当初は口座だけ貸す、という話でしたが(普通に親から口座を貸して、も今思えば怖い)
当然のように一度もその金額を渡してもらったことはなくて、暗黙の了解で生活費としていれてると思ってやり過ごしてました。

が、結婚することになり別の所帯になれば当然払う義務はなくなるし、わたしも生活がこれからどうなってゆくか不明なわけで、引き落としを別の口座に変えてもらえる?と、切り出した際、めっちゃくちゃにキレられ、泣き叫ばれ、わたしの人格否定する言葉を言われました。
訳の分からない悔しさと彼女の本性を見て、親のためと思って自分を納得させてきたこれまでの思いを踏みにじられて心が崩壊しました。

たまたまその場に旦那が居合わせていて、恥ずかしいやら、でもその事実を第三者に見てもらってわたしたちのおかしさを初めて理解してもらえた…とホッとしたのも正直あります。

自分が考えるように他人も捉えるだろう、ということに疑いを持たず、色んな視点からの想像力の欠如、
会話の中で相づちがうてない、
自分が自分が、と話を奪う。優位に立たないと気が済まない

母というモンスターから離れられるきっかけを得たと思ったら、どうやら逃げるだけではクリアにならず同じ壁にぶち当たるようになってるのが人生。

最近ようやく行き当たったのは、母と旦那が濃さは違えど同じような気質をもってたんだなぁということ。本人に悪気はないし、楽しい場面は一緒にいて楽しい。
けど家族となるといいときばかりじゃない故に、弱ってるときには言動が攻撃的すぎる。長い間それに常にじわじわと精神をやられてしまって、その中で自分の思春期や、出産だったり子育てがあって、見えない体の消耗や神経をつかうことの連続の疲弊が、どっと今でている状態です。 

長男からしたら、当時わたしだって自分のことで精一杯で、彼がお腹にいることへの配慮や思いやりなんて皆無な状態でした。今思えばよくお腹に留まって、しかも無事に育ってくれたなぁ、と。生まれてからも状況がいいとは言えない中、只今思春期を迎える年齢まで一緒に歩んでくれているわけですが…
他の兄弟に比べ、アドバンテージがあるってわたしはどうしても後悔とか申し訳なさがあるので、できないことを指摘したり、きつく怒ったりはできないです。

これから自身で乗り越えていく力があり、その来るべきタイミングがあると見守るしかなくて、そんな勇者な長男に感謝の日々です。


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