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私が医師を志す理由

最近いろいろな方から、医師になりたい理由を聞かれます。

TwitterのDMでは“先生に勧められたから”という簡単な返答で済ましていましたが、“それだけ?”となってしまうのが悩みでした。

医学部に入った理由と、将来やりたいことを今回はお話ししていこうと思います。

私が医学部に入った理由

私が医学部に入った主な理由は

①担任からの勧め ②金銭面 ③興味

の3つです。

これからひとつづつ説明していこうと思います。

①担任からの勧め

私は大学進学を考えていませんでした。

母は高校中退・義父は高卒、さらに中学時代は精神科の病院と施設で過ごしていたこともあり、私は、高校卒業したら就職をするのが当たり前だと思っていました。

そんな私ですが、幸いなことに勉強が得意だった為、「楽しいらしい。」という理由だけで地元の公立高校を受験しました。当時の私は、”偏差値“や“進学実績”というものの存在は全く頭にありませんでした。

無事合格し、入ってみるとそこは別世界でした。

入った高校は、いわゆる進学校で、大学に行くのが当たり前でした。

そんな中、私は最初の担任との面談で言いました。

「高校卒業したら就職します。あと、施設出る前に100万は貯めないと…」

それに対し、担任の先生は言いました。

「バイトより勉強をしろ。今貯めた100万なんて一瞬でなくなるけど、知識は減らないから」

この言葉が私の人生を大きく変えます。

今まで、お金をはやく稼がないと、というので頭がいっぱいだった私の意識を変えてくれました。


そんな私ですが、勉強はしていたものの、高校3年生になるまで、将来の夢が描けないでいました。自分が大学で学んでいる姿も想像できませんでした。

また、スマホを持っていなかった私は、施設を出たあとの話を卒園生からしか聞くことはなく、大学に入ってもお金がなくて中退したという話しか聞いていなかったので、大学進学が怖くなっていた部分もありました。

3年生最初の面談シートの志望校の欄は白紙で出しました。

そして、「将来何したいか分からないし、大学お金かかるし、やっぱり就職にしようかな」と言いました。

すると先生は

「あなたは勉強する価値のある人間ですよ」

そう言って、医学部を提案してきました。

医学部なんて、それこそ別世界の人間が行く所であって、自分なんか…と思っていましたが、先生が強く勧めてくださったので、目指すようになりました。

②金銭面

担任の先生が医学部を勧めてきたのには大きな理由がありました。

それは奨学金が借りやすい為です。貸与型ではあるものの、医学生修学資金は9年間指定病院で勤務すれば返還免除されます。

また、自治医大や防衛医大のように、学費のかからない大学もあります。

学校で配られた情報誌に載っていた大学の授業料などを見て驚愕していたのもあり、そのような制度や大学の存在は、大学進学に希望を持てなかった私を照らす光明のようでした。

③興味

高校生の頃の私は自分の生い立ちとも関係して、虐待や精神医療などの分野に興味がありました。

ただ、興味はあった一方で過去と向き合うことはできず、関連する書籍などを読んでは苦しくなっていました。

それでもその分野に惹かれていたのは、自分のことを知っておきたい、という思いがあったからだと思います。

今の心の状態はどうなっていて、自分は何に苦しんでいるのか、それを知りたかったのです。

大学に行って勉強すれば、もっと何か分かるかもしれない、さらに、それを生かして今度は自分が誰かを助けてあげることができるかもしれない。

担任に医学部を勧められてから、そう考えるようになりました。


この3点から、私は医学部を受験することを決断したのです。


将来やりたいこと

まだ医者の卵(にすら達していないかもしれない)なので、今後変わっていくとは思いますが、とりあえず今考えていることを記しておこうと思います。

今のところ、私は、精神科医になりたいと思っています。

その中でも特に、児童精神科には興味があります。

保護室で拘束された経験のあるお医者さんて少なそうじゃないですか笑

患者側を経験したからこそできる医療があると思うので、より患者さんに寄り添った精神医療というものができればいいなとは思っています。


まだまだ未熟な私ですが、一歩一歩成長していくので、これからも温かく見守っていただけると嬉しいです。

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