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仕事のお話(生徒に向けて)

*私は家庭教師先の生徒(中学1年)にテーマをもらってそれに関するお話を書いています。今回は「仕事」というテーマをもらったのでそれについて書きました

仕事をテーマにお話を書いてきて、と言われても、君から見たら大人な私は社会人未満なわけで、実は「仕事」が何なのかイマイチわかっていない。わからないし聞く相手も周りに居ないので、とりあえず辞書を引いてみた。

広辞苑によると、仕事:➀する事。しなくてはならない事。特に、職業・業務を指す。②事をかまえてすること。また、悪事。(「いい仕事してやったぜ」みたいな言い方をするときの意味だと思います。わからなかったら聞いて下さい。)③力が働いて物体が移動した時に、物体の移動した向きの力と…(省略)

といった意味があるらしい。イマイチわからないことには変わりないけれど、多分君が話してほしい仕事は➀のことだと思う。➀の仕事には「私(個人)から見る仕事」と「社会から見る(個人の)仕事」が二つあると思うけれど、後者の方は難しくて語れないから、私がもっと大人になってわかるようになったら話すよ。

「私からみた仕事」について。私は仕事はしたことがない。レストラン、お寿司屋さんのホール、塾講師、家庭教師、いろんなアルバイトをやってきたけど、どれも私にとっては、「自分の好きなようにお金を稼ぐため」にやっていることで、いまいち「仕事」という感じがしない。

どうにも「私からみた仕事」のイメージは「したくはないけれど、しなくてはならない事」となっているようだ。

君の中ではどうだろう。仕事のイメージは違うかな?もう少し楽しいイメージを持っているだろうね。私だって就職活動真っ只中で精神状態があまりよろしくないから「仕事ってなんてチンキなものなんだ!自分のやりたいこともできなさそうじゃねえか!そんなものやりたくねえ!くそったれ!」くらいに思っているけれど、少し前までは仕事に対して夢くらいは持っていた。

もしくは、「したくないけれど、しなくてはならない事」と言われて君は何を思う?私の勝手な想像だけれど、真っ先に「勉強」を思いついたんじゃないかな。多分私も君と同い年の時だったら勉強を思い浮かべていただろうし、「学生は勉強が仕事」なんて言葉もあるくらいだから。私が「仕事なんてチンキだ!」と思っているのと同じように君は「勉強なんてチンキだ!」と思っているのかもしれない。少なくとも私は君くらいの年の時は「勉強なんてやりたくねえ!メシ食って寝てたい!」と思っていたよ。

でも今の私は、「勉強なんてチンキだ!」とは思っていない(まあ全然思う時もあるけど)。勉強することは別に嫌では無いし、自分で知りたいと思うことも沢山ある。多分、自分のしたいことができるようになるには自分があまりに物を知らない事に気づいたからだと思う。勉強は仕事というより、やりたいことをするための道具になっているんだ。

もしかしたら、仕事もいつかそうなるのかもしれない。きっと何をやるにも、そのやってることの意味がわからないうちは、「やらされている」って思ってしまうんじゃないかな。だけどその目的がいつかわかって、自分にとってそれがどのくらい必要なのかがわかれば、それは仕事じゃなくて目的達成のための道具になる。そうやって自分のしたいことにどんどん近づいていくのかもしれない。

なんて理想的なことを考えてみたはいいけれど、結局世の中の大人たちを見ていると仕事のストレスは凄まじい…難しいね。やりたくない「仕事」を無理やりやって、その意味すらわからなくなら、仕事なんて辞めちゃえばいいのに!って思うけれど、そうできないのはなんでなんだろう。

私もまだ、「私が」仕事をしなくちゃいけない理由はわからない。本当は遊んでいたい。だけども、それじゃいけない気がするのは、社会のせいなのかな。それとも自分の気づいていない自分が、仕事の意味をわかっているからなのかな。君はどう思う?

おわり


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