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カレーの時間(読書感想文)

「寺地はるな」さんのすごさを改めて知る本となった。
一番身近な存在である家族。自由自在に距離を変えられない関係だからこその葛藤ってある。もっとこうだったらいいのに、とかもっとこうすればいいのに、とか。

 人に言いたくない自分だけの思い。しまっておきたい気持ち。許したくないこと、理解出来ないこと、受け入れられないこと、でもだからと言って消えて欲しいとまでは思っていないってこと。そんな微妙な気持ちの揺れを、絶妙に細やかに表現されるのは、本当にすごいことだと思う。

 日常で積み重なったちょっとした気になる言葉のストレスが、寺地さんの言葉で溶けていく。そして最終的に「それでいいんよ」って自分に言ってあげられる。
みんな自分の人生を生きてる。

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