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教える人のハニラミメソッド

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私は英語教師です。自分の運営する教室、生涯学習センター、親子サークル、小学校などでほとんど全部の年齢の皆さんに英語をご指導しながら見つけたアイデアや考え方をシェアします。 もし…
運営しているクリエイター

#生き方

外に出て 心を自由に

 最近自分の教室の子どもたちによく言うことがある。 「自分の中に興味が湧いて、チャンスがあったら絶対に海外に少し長く行って欲しい」ということ。少し長く、というのは観光というよりは少しじっくり人を観察できるくらいの余裕がある期間、という意味。  今までよく英語の先生の知り合いが「海外に言って英語を学んで欲しい」と言っているのを聞いて、私は100%賛成ではないな、と薄く感じていた。英語を学ぶなら今だったら国内でも十分だし、それのためにわざわざ海外に行っておいで、とは言えない。少

reborn

 "Standing on the shoulders of giants." 巨人の肩の上に立つ  最初にこの言葉を聴いたのは、とある講演会でのこと。 海外で学んできた人のその話に私は魅了された。そしてこの「巨人の肩の上に立つ」という表現がとても気に入った。 それからいろいろな本で度々目にする様になった。  一番最近では『成功する家庭教育 最強の教科書 世界基準の子どもを育てる』という話題の本を読んだ時にもその言葉を見つけた。一人の人が経験出来ることは限りがある。

「待つ」ことは嫌だけど「待ってほしい」

 この年になったからか、もう子どもの頃から慣れっこだからか、私はせっかちな割に今の時代では「待つ」ことができる方だと思う。というよりもむしろ、その間が好きだったりする。人と会話していて「えっとね...」と相手が思いを巡らせる時間も味わい深いし、先生が黒板にカタカタと文字を書く時間もボーッと出来て良い。 電子黒板か殴り書きか 数年前、高校生の我が子の参観に行って驚いた。電子黒板にはあらかじめ文字が映し出されていて、子どもたちのプリントにも同じ様に印刷されている。先生がボタン一

友人がポツリと言った「〜分の一になった人しか、本当に自分にも起こり得るって思えないんよ」が心に沁みた。  まさか私にこんなことが?という経験をした人は、物事をもう少し自分のこととして捉えるし、自分の人生を主体的に生きる。人にも寄り添える。

自分の人生を生きる人を育てるために

教室運営者の覚悟 英語教室を運営している私。数年前に大きく舵を切った。 『うちは読み書きはしません。スピーキングがメインです』 『英検や受験を目標にした英語教育は行っておりません』  そして中学生のレッスンも「受け身から自発」に舵を切りった。英文法のワークや英単語テストをカットして、アイデア豊富な先生に毎回発話のアクティビティーを入れてもらっている。英語を覚え込むのではなく、英語を使って表現をする。そうして使う中で英語を身につけていく。テストの点を保証してしまうと、私たちの目

想像力という力

  学力、判断力、対話力…いろいろな「力」にスポットが当たっては、その必要性だけは理解しても「その力が無いから困っているんだよ」という人は多いと思う。だから、人が知りたいのは「どうやって」その力をつけるか。出来るだけ早く、簡単に、その力を得たいという人が多いからこそ、そういうノウハウ本は売れるし「〜力」というタイトルの本が売れる。  もう一つ私の専門である「英語力」も今多くの人が喉から手が出る程欲しい力だろう。英語力を上げるためのノウハウ本はダイエット本と同じく即効性は無いと

出来ない言い訳

 人は何かどうしてもしたいことがあったら、どうにかしてしようとする。時間を割いても、予定をずらしてもそれが出来る様に何とかするだろう。  でも、ちょっと気が乗らないものや面倒なこと、自信がないことは先延ばしにするのは人間の性。私はこれを敢えて自分に許している。  ただちゃんと認める分、出来ない言い訳をするのは止めようと思っている。自分の気が乗らないから後回しにしています。でも必ずする予定です、といつかの自分を信じる。そして実際、いつもある瞬間にタイミングが来て難なく波に乗る

自分で選ぼう

 私は過去に4年間、小学校の外国語(英語)活動指導員をしていたことがある。その際私の決め事は「絶対に怒らない」ことだった。表に出さないだけでなく、自分自身の心を常に凪にしておくこと。それを自分に課して守り続けた。  しかし、その中でたった一度だけ、涙が出る程腹が立ったことがあった。表には出さなかったけれど。  私が行っていた40程のクラスの中の、あるクラス。半分崩壊中。 崩壊クラスの特徴として、授業中に意味もなくニヤニヤとしている子どもがやたら多い。授業の内容よりも何かが

コミュニケーションって何

 先日地元に新しく出来たキャンプ場を見に行った。かなり良い環境で施設も整っていると話題だったので心躍らせて行ってみたが、行ったのが連休の中日だったからか人の多さに愕然とした。  私にとってキャンプとは、人との距離よりも自然との距離を縮めて自然と一体化する手段。こんなに密集してテントを張ってすぐ隣の家族の寝息が聞こえてきそうなキャンプは私の中ではまったくキャンプではない。  今まで行ったキャンプはいつでもフリーサイト。その中でも一番チャレンジングなサイトを選ぶ。斜面だけれど、ど

文化を作る

 子育て歴、夫婦歴共に20年になる今年。0から始まって20年共に暮らす家族の形を考えてみた。 言葉は文化 子どもがお腹に出来た時、ふとテレビを観ながら考えた。皇室の方々って、どうしてみんながみんなこんな話し方をするんだろう。 それまで考えたことのなかった「話し方」と人の性質の関連に思いを巡らせた。アメリカ人は生まれた時から英語の環境の中にあって英語を話す。私たちは日本語。それが当たり前だと思っていたけれど、その日本語の「話し方」って結構大事。それが自分をプロデュースするもの