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小説

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2023年12月の記事一覧

サイレントウェーブ

7 山城さんの次の予約の時には制服を着た娘さんが一緒についてきた。もっと陰気な少女を想像…

NaminoKanata
11か月前
2

サイレントウェーブ

6 波佐間さんの知り合いという夫婦の予約の当日の日が来た。波佐間さんから聞いた連絡先にこ…

NaminoKanata
11か月前
1

サイレントウェーブ

5 その日、洋服や小物など自分の買い物を少しして家に帰宅した。その時最初に感じた変化は、…

NaminoKanata
11か月前

サイレントウェーブ

4 その日の夜自宅に帰って、久しぶりに穏やかな夢を見た。何一つ覚えておらず、ただ深く眠り…

NaminoKanata
11か月前
3

サイレントウェーブ

3 香奈は今、叔父さんが経営している輸入雑貨店で働いている。どうやら新しく店舗を一店舗増…

NaminoKanata
11か月前

サイレントウェーブ

2 大通りから小さな路地に入ったところにいくつかの飲食店が並んでいる。その並びの一角に待…

NaminoKanata
11か月前

サイレントウェーブ

1 わたしには名前がない。朝起きて、身支度を済ませて、適当に朝食を済ませて、歯を磨いて自宅を出る。一連の朝の大まかなルーティーンをこなして、ドアを開けて、世間に出ていくわたしには、両親から授けられた、猶原初美という名前がある。けれど世間でのわたしなりの役割を終えて自宅に帰宅すると、その名前の一つ一つを脱ぎ捨てていく。すべての名前が払拭されるときは眠りについたとき、夢の中を歩き回りわたしの意思とは裏腹に、様々な行動をとる。そのわたしには名前はなかった。こんなことを思うようになっ