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【翻訳】コレクティブをつくるには

訳者より:アナキストの組織方法は前回の記事で紹介したアフィニティ・グループだけではありません。アフィニティ・グループは比較的短期的目標のもとに集まるある種の親密さを共有するグループで、正しく実践すればとても大きな力となるはずです。しかし当たり前ですが、課題ごとに集まっては散るだけでは大きなことは成し遂げられません。今日紹介するコレクティブは、もっと長期的・恒常的なプロジェクトに取り組むための集団を言います。前回の記事と合わせ、ぜひ皆さんの周りでも実践してみてください。

原文:Collective from “Anarchism in Action: Methods, Tactics, Skills, Ideas” オリジナルは前回と同じくエヴァルド・シャウン編のZINE『行動のなかのアナキズムーー方法、戦術、技術、工夫』の一節です。(ヘッダー画像はN.O.BONZOさんの作品です。And the image of the header of this page is stolen from N.O.BONZO. )

■ コレクティブとは何か?

コレクティブとは、ある一定の課題を成し遂げるため、あるいは何かの目標を達成したり恒常的なプロジェクトを継続していくために存在する、期限を設けない組織のあり方である。コレクティブのメンバーはふつう、同じ政治的な意見を共有している。実際、多くのコレクティブが特定の政治的な考え方によって結ばれている。ほとんどのコレクティブはまた、地域に重点を置いている。なぜならほとんどのコレクティブのプロジェクトは地域コミュニティに根差し、ほとんどのコレクティブのプロジェクトは地域を対象とし、そしてコレクティブそれ自体が比較的近所に住む者同士によって構成されているからだ。

コレクティブを近くで見れば、ほとんどの場合アフィニティ・グループとそう変わらない。しかしコレクティブを名乗る小規模グループはふつう、雑誌の発行、インフォショップの運営や、商売をやったりといった、長期的なプロジェクトに取り組んでいる。アフィニティ・グループは理論的に言えば何でもできるのだが、典型的なアフィニティ・グループはたいてい様々な短期的目標や課題に焦点を当てている。コレクティブはこれと違って、長期的な目標や恒常的なプロジェクトに焦点を当てるのである。

たとえば、あるアフィニティ・グループがより大規模な行動の一環として、あるいはそのアフィニティ・グループ独自の行動として、町中に政治的なビラをまくことにする。一方で、あるインフォショップを運営しているコレクティブも、自分たちのインフォショップでやるイベントのビラを町中にまくかもしれない。アフィニティ・グループの行動はそれ自体で完結するだろうが、インフォショップのコレクティブの行動はインフォショップのような恒常的なプロジェクトを継続するために必要な様々な課題のうちの一つに過ぎないのである。

また、アフィニティ・グループとちがって、コレクティブは厳密には規模の制限がない。3人でも200人でもコレクティブは可能だ。しかし、コレクティブがある程度の規模に達したら、いくつかのより小さなコレクティブに分裂するか、内部でいくつかの恒常的なアフィニティ・グループに分かれるのが賢明だろう。コレクティブにおける意思決定は直接民主制からコンセンサス(意見調整)、あるいはその両方の組み合わせといった幅広いやり方が可能だ。(訳注:直接民主制コンセンサスについても近日中に翻訳します…!)

■ コレクティブ結成と運営の秘訣

• コレクティブを組織しようとするときは、可能な限り多くの目標達成に関係する重要なスキルを持った人たちを呼び込むようにすること。
• 多岐にわたる関心を背景に持ちつつ、具体的に焦点を絞って行動すること。「数撃ちゃ当たる」方式でコレクティブの活動を進めても、結局フラストレーションが溜まることになる。
• 自分のコレクティブとその目標を支持してくれるだろう人々を見極めてアプローチしよう。
• 自分自身を、自分のコレクティブを、そして自分の取り組む問題を、真剣に受け止めよう。自分が取り組んでいるプロジェクトや掲げている大義や理想に自信が持てていないことは、長くは隠し通せない。
• 継続、忍耐、集中力が、成功のための最も大切な要素である。
• 始めるのは簡単だ。難しいのは続けること。コレクティブを持続させるために最も重要なたった一つのやり方は、活動的(であり続ける)こと。一定のプロジェクトや行動を展開しグループとして人々を巻き込むことをしなければ、人々はグループの一員である意味がないと感じ、いなくなるだろう。
• コレクティブの政治(的態度)や目標の衰退や崩壊を避けるためには、グループは明文化された基礎に基づいていなければならない。はっきりと述べられた政治的態度や目標を持つグループと比べて、単なる野合は操られやすい。
[Excerpted from the War Resisters League pamphlet "Organizing a Local Group" by Ed Hedemann with modifications by the editor.]

[ここまでは反戦者連盟(the War Resisters League)のパンフレット「地域グループを組織する」から、編者の修正を経て引用]

■ コレクティブを始める

• 可能なら、既にあるコレクティブのメンバーに連絡を取って、自分の地域でコレクティブを作るにあたってのアドバイスをもらおう。
• 可能な限りたくさんの、興味を持ってくれそうな地域の人に連絡を取る。もし興味を持ってもらえたら、その人の知り合いに興味を持ってくれそうな人がいれば伝えてくれるようにお願いする。そして公共の場所(図書館やボーリング場など)で、これに関わるみんなが集まるミーティングを呼び掛けよう。そして、何をすべきで、何ができるかといった明確な課題について話し合おう。全員が自由に自分の意見を言って、反対意見を声に出せるよう気を配り、促そう。そうすれば、それぞれのメンバーが安心して正直でいられる。
• もし自分の地域にアナキストの本屋やコミュニティ・センターがあれば、そのグループがどんなもので、何を達成したいのかを書いたリーフレットを掲示してもらおう。そういった場所が無い場合は、自分のグループが歓迎されそうな別の場所を探してみよう。
• 短期的な目標を設定して、実行しよう。例えばリーフレットを500部配布することでも良いし、デモに参加する、自分たちで小さなデモを主催する、地域の図書館にアナキズムの古典文献を入れさせる、すでにある別のコミュニティ・プロジェクトに参加してそこから学ぶ、ということもでも良い。出来ることに限界はなく、あるのは想像力の限界だけだ。

コレクティブを設立した後は、コレクティブに注目してもらうための色々なプロジェクトに取り組むことができるようになる。幅広い計画とやりくりを要し、しかし計画通りいけば確実にその労力に値する、価値のある様々な目標がある。コミュニティに開かれたケーブルテレビ番組や、コミュニティラジオに週に一度の番組を持つといったことがその好例だ。しかし、それらは大量の台本を用意しなければならないし、放送中に自然体で、しかも親しみやすいふるまいをできる人が必要だ。もう一度言うけれど、あきらかに、私たちにできることの限界などというものは、単なる想像力の限界である。なにかをすることに決めても、他にも多くの計画を細かく立て、もし上手くいかなくても何か代替策があるという状態にしておこう。基本的には、常識で考えて、自分のコミュニティにとっての最善のやり方を試行錯誤して決めていこう。

どうあれ、その集団が行動を起こすということがとても重要だ。そのコレクティブが何なのかは、それがどんな行動をとるかで決まる。人はグループから何らかの結果を求めるものだ。誰もが結果を約束する。しかし約束を果たす人というのは、最も支援を得た人でのことある。これがまた意味するのは、あなたは人々がどんな問題に直面しているのかを知る必要があるということだ。人々とオープンに話し合うことが、その問題を理解し、そしてまた良い解決策を見つけ、新しい戦術を見出すための良い方法なのである。

[ここまで「ヒートウェイヴ・コレクティブを始めるための情報http://flag.blackened.net/heatwave/collective.html 」から編者の修正を経て引用]

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