すずきなみこ: グローバル教育コンサルタント

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すずきなみこ: グローバル教育コンサルタント

海外大・大学院進学指導に特化した教育コンサルタント ▶︎自分の強みを発見して表現する指導 ▶︎難関奨学金獲得の圧倒的実績 ▶︎アイビーリーグから中堅リベカレまで幅広く対応 ▶︎育児とビジネスに奮闘中 https://www.namikism.com/

最近の記事

愛と命のバトン

1. 最悪の年明け 「母さんが…事故に遭って、危篤だって。」 普段は冷静なインド人夫が電話口で震える声を振り絞った。 2023年、年明け。 あの日は週末で、彼はわざわざ日比谷にある有名なベーカリーにパンを自転車で買いに行ってくれていた。 出かけて30分後に彼から着信があった時、「あ、私が頼んだパン、無かったのかな?」くらいに思っていた。だがその衝撃的な知らせを聞いて、とにかく彼が安全に帰宅する事と義母が命を取り留めることを必死に願った。 30分くらい経っただろうか。

    • 留学中に事故でマイケルジャクソンになった話

      菜海子、ブタちゃんになる🐖あれは忘れもしない、2009年12月初旬。 コロンビア大学2年となった私は迫り来る秋学期の期末試験でAを取る他に、一つ悩みがあった。 連日の猛勉強にかまけてチョコチップクッキー🍪を栄養源にしていた私は、不摂生が祟り、みるみる間に黒人の男にしかナンパされなくなっていた。別にこれは人種差別でもなんでもない。ニューヨークでは女性であれば誰でも声をかけられたり、道でナンパされたりするのだが、私の非科学的肌感覚では、私の体型とモテる人種に明らかな相関関係が

      • The Columbia University Syndrome

        *this article has been modified from the original version written in Japanese to accomodate non-Japanese audiences 1: Columbia becomes No.2 in the nation September 2021, my Facebook and LinkedIn feeds were awfully noisy. "Go Lions!" (aka

        • コロンビア大学という病

          1:コロンビア、全米2位になる2021年9月、FacebookやLinkedInのフィードはやけに騒がしかった。 “Go lions!” (コロンビア大生の別名)🦁 私の大学時代の友人たちが、コロンビア大学がプリンストン大学に次いで全米2位になったというUSNewsの大学ランキングの結果を誇らしげにシェアしており、ついでにそんなところを卒業した自分の能力の高さを遠回しにアピールしていた。 私も自分の学歴に更に箔が付いた気がして、優越感を覚えた⤴️ 2: 私がコロンビア

          守護霊はおじいちゃん

          最初で最大の喪失小6の夏、殺伐とした機能不全家族の中で唯一私の味方だったおじいちゃんが自殺した。 あの日私は、レアな歯科疾患の治療で新潟の大学病院まで通院する日だったので家を早朝から留守にしていた。時は1997年。携帯電話は普及していなかった。 夕方、長旅と治療でへとへとになって家に帰るとパトカーが止まっている。「え?強盗?」と思ったが、家族に話を聞くと祖父が窓から飛び降りたとのことだった。割と高さのない窓だったので、一命を取り留め、今は病院に入院していると聞いた。 祖

          私が1番勇気を出した日

          私が人生で1番勇気を振り絞ったのは、コロンビア大学の”Apply”ボタンを押した日でも、国連に足を踏み入れた日でも、起業した日でも、出産した日でもない。 バンクーバーで2年近くの引きこもり期間を経て、ボランティアしに外に出た日だ。 菜海子、カナダに留学(逃亡)する日本で音大受験も諦め、推薦入試(今考えれば評定平均が3を切っていたので当然)にも失敗し、他にもあり得ないほどどん底だった私は、高3の冬の時点で、かなりの鬱状態にあった。そんな中母がふと口にした、「あんたは留学の方

          私を変えた教え子①: ピーマン

          *このシリーズは、生徒本人の承諾と確認を得て執筆、公開しています。 Chapter 1: 出会い〜学部留学 あなたを野菜に例えると? 私の講座では自己分析と比喩表現のエクササイズとして、早い段階でこの質問を必ずしている。 「俺は中身が空っぽなんで、ピーマン🫑っすね😏」 と、夏休みの出願エッセイの集団授業でふんぞり返りながら言った生徒がいた。ピーマンのP君としよう。 授業中の彼を観察していると、なるほど、空っぽに見える。10分間静かに作文する時間に周りにちょっかいを出

          インド人とマンゴー

          「海外で結婚相手を探すなら、インド人かアフリカ人にしなさい。」 2004年の6月、カナダ留学を数日後に控えた18歳の私に、父はそう言い放った。 「父親のくせに、どんなアドバイス!?しかも私はかっこいい白人の彼氏見つけるし!」と、息巻いていた。 しかし同時にグローバルな経験を持つ父の言葉には私には知り得ない理由があるのだろうと思い、妙な説得力も感じていた。 父は料理の修行と称して1970年代に世界中を放浪した経験があり、訪れた国々の中でも特にエチオピアとインドが大のお気