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ビジネス感覚の指標

 ビジネスモデルが違えば、ビジネス感覚も違うのだと思うわけなんです。
 部署でも違う気がする。営業の人が軸に持つべきビジネス感覚と、制作の人が持つべき感覚も違うはず。もちろん相互理解は必要だけど、やっている事が違うのであれば皆同じで良いわけはないはず。極端にいうと、山賊のビジネス感覚をそのまま八百屋さんに持ち込んで良いわけもないんだし。山賊がビジネスモデルかは置いておいて。

 懇意にしているそちら方面の専門家であり、年の離れた俺のマブダチの方は、俺が質問するといつも
「分野が違うからこの知識が使えるかどうか分かりませんが」
という注釈を付けた上で、しっかり投げてくれる。というか、そういう前提が常にある。なんかカッコいいんですよね、そういうところが。 確かにそうなのかもしれないのだけど、インスピレーションのタネは至る所に転がっているはずなわけで、俺にとっては全面的にありがたいなあと思っているわけなんです。

 自分の領分でない分野にいる人に自分の感覚を押し付けるのはエラーのもとだろうに、グイグイやっちゃう人もいたりする。自分の登った山から見える景色だけが絶景だと勘違いしてるのかな。
 自分の知らない面白い事が世の中にはまだまだ沢山あるって事を知っていて、ワクワクしながら生きてる人の方がきっと良いだろうに。

 ミュージシャンなんていう仕事は、例えば企業に勤めている人から見れば謎の多い仕事だと思うし、ちょっとかじった程度では理解できない部分も多い業態だと思う。とはいえ、
「俺の気持ちなんて誰にも分かんないだろ!」
的な自意識過剰な事を言いたいわけではなく、"ミュージシャンが持つべき正しいビジネス感覚"みたいな部分について、しばしば考えたりするんですよねって事を書きたいだけなんです。
 少なくとも、ミュージシャン的なビジネス感覚の指標は"今いくら稼げるか"とか"今どれだけ人を呼べるか"というところだけに寄らないと思うんです。大切な要素ではあるかもしれないけど。

 自分にとっての答えについて詳細に書くのはなんか嫌だなあという気がしますけれども、誤解を恐れずに少しだけ書くと、やっぱり"最高を目指す"というところに尽きるんです。めちゃくちゃ最高の音楽をやる。という、ここに尽きる。その為にやれる事を全部やると。そういう事を考えたりしているんです。生まれ持った才能なんてどうでも良いし、能力の限界なんて初めからそんなものないだろうと思っています。

 俺が進んでいる道は、最高の音楽家と最高のフロントマンになる為の道。その為に必要なビジネス感覚てやつと向き合っているつもりです。色んな所にボコボコぶつかりながら。
 そして、一般的にそうは見えなくとも、優れたビジネス感覚でミュージシャンをやっている人たちがいるのも知っているわけなんです。一般的にはそうは見えなくとも。
 だから、やってやるぞと強い気持ちで、仲間たちとでっかい船をこしらえて、人知れず進水式をやり、漕ぎ方を悩みつつ、ヒーヒー言いながら、楽しくワイワイとやっていこうと、そういう気持ちで生きています。上手に舵取りができるようになったら、皆んな好きなようにジャンジャン乗ってくれたら楽しいだろうなあなんて思いつつ。

 たまにはこういうこと照れずに書いとこうと。そういうやつです。今日も頑張るぞ俺は。

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