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自分の中に毒を持て

時間的に無駄に思えるが、物質的に無駄がない昔の暮らしが好きだ。

物が溢れる現代で
今わたしが豊かだと感じる時は
絵を描いたり、おいしいごはんを食べたり、映画や本を読んでいる時だ。

この本の中で、岡本太郎さんは
いまの日本は"空しい"と表現している。
物質的に豊かになったことで、文化的に空しくなっている。
実際に「あの小説の〜、あの映画の〜、」
と、深く話せる人は少なく感じる。
わたしも今に比べて学生の頃は文化的に空しかったと思う。
外へ出て何か勉強することが全てだと感じていた学生時代。
コロナ禍、家で映画や小説を読むようになり、心も豊かになった気がする。相手の気持ちを想像したり、日々過ごす中にキラキラを見つけられるようになったり。友だちと映画や小説について語るのは、表面上のプロフィールを読むより相手のことを知ることができると思う。

この本を読み終わる頃には、
「自分も芸術家のひとりだ」と思えるようになるかもしれない。

小さい頃、ソウゾウすることが好きだった。未来の世界を想像し、絵に描いてみたり。想像の中で物語をつくってみたり。
べつに上手ではないけど、ただ自分の中からでてきたものだから、なんとなくお気に入りになる。

小さい子が何気なく描く絵にとてもエネルギーを感じるのは、その子がその絵にその瞬間のエネルギーをつぎ込んでいるからだと思う。

絵画を習わせてもらって、いつしか絵に正解を求めるようになって描くことをやめてしまった。

芸術は、上手い下手の評価ではない。
生きて感じたことをぶつけて生まれるものなんだな〜と。芸術に正解はなくとても自由な世界だ。

物質的に豊かな今だからこそ、心を動かして豊かな時間を生きたいと思う。

そして、人生を壮大に考えすぎていたな。と少し心が軽くなった。

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