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ダンディな人

 先日、木造の耐震技術を研究・普及されているA先生から、技術情報のメールが届いた。A先生は、定期的に勉強会や雑誌掲載などの情報を、関係者に送ってくれる。
 A先生からメールが来ると、あ!と、緊張してしまう。先生に笑われないよう、日頃から木造の勉強しなくては!と気が引き締まる。と同時に、送られてくる情報に、わくわくしている。

 去年、初めてお会いしたA先生は、自分の父親よりも上の世代の方で、温厚な笑顔で話をされるが、建築に対しては厳しく、つきつめて研究されている様子がうかがえた。こういう方をダンディというのだなと思った。

 今までも、このような大先生方に何人か出会ってきた。
 そもそも、私の曾祖父もこのようなタイプだった。百姓をしていたが、農業日記を毎日記録し、80歳90歳になっても、既成概念にとらわれず新しいことを勉強し、人望も厚い人だった。
 長年勤めていた会社の先代(創業者)も研究熱心で木造のある工法の特許を持っている。現役時代は相当厳しかったらしく、私はその頃入社していたら、数ヵ月で逃げ出していただろう。曲がったことが嫌いで、立場が上の人にもおかしいと思ったことにははっきりと抗議していたので敵も多い。だけど根は本当に温かい人で、残業している社員におでんを振る舞ったりしてくれた。(それも、出汁、材料にこだわって追及した手作りのやつ。)
 他にも、出向先で出会った構造部長、困った時にわからないことを聞く社外の構造事務所の所長など、超多忙なのに温厚に丁寧に教えてくれる方々がいる。

 まあ、私は、そういう技術肌、研究肌のおじさまが好きなのだけど。
 そういった方々に指導してもらったことを無駄にしないよう、頑張らなければなと思う。

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