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古本で構造を勉強する

 憧れの建築家や構造家のSNSを拝見していると、持って生まれた才能だけでなく、大量の本を読んで勉強されていることを知り、自分ももっと本を読んで勉強しなきゃなー、と思います。

 今回は、うちの「けんちく本棚」にある本の紹介です。 

建築構造設計シリーズ
1 建築の構造計画
2 低層・中層建築
3 高層建築
4 超高層建築
5 大スパン建築
6 特殊建築
編者 建築構造設計シリーズ編集委員会
昭和48年~49年 発行
¥3,500~¥7,500


背表紙


 第1巻 奥付

 これは数年前、ある人に、
「設計事務所を閉めるから、ここにある本、好きなだけ持っていって」
 と言われ、もらってきた中の一部です。
「古いけど、構造設計って書いてあるから、何かの参考になるかも」
 と軽い気持ちで持ち帰り、そのまま本棚にしまったままでした。

 最近、ふと本を開いてみると、

総目次

 え? 有名な建築ばかりやん!
 しかも、木村俊彦、坪井善勝など、大物構造家が、自身の設計した建築について執筆しています。
 ページをめくっていくと·····
 なんと、その建築物の構造図、計算書が載っています。
 構造詳細図から、地盤調査結果(柱状図)、設定荷重、応力図、断面計算、そして工事費や工程表、工事写真まで!

 ということは、これを読んでいけば、有名建築の構造が、どんなしくみで成り立っているかわかるということ?
 急にわくわくしてきました!

 すごい!こんなお宝本だったとは。

 今年は、この本を少しずつ読んで勉強していこうと思います。(もちろん最新の建築も勉強します)

 楽しみが増えました。
 発見があれば、また報告しますね。

後日談
 少し本を読み始めましたが、そもそも旧耐震であり、技術も基準も現在と違うので、どれくらい構造の参考になるかはわかりません。
 でも、構造設計以外に、工事予算を大蔵省からもらうのにかなり苦労した話、設計者本人の試行錯誤の記録や、素直な感想などが書かれており、歴史的資料として面白いです。

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