逃げるは恥だが役に立つ｜運命の相手に、するの

愛してるわよ、お互いに努力して。
無償の愛なんてそそげないわよ、他人なんだし。
運命の相手ってよくいうけど、
運命の相手なんて私、そんなのいないと思うのよ。

運命の相手に、するの。
意思がなきゃ続かないのは、仕事も家庭も同じじゃないかな。

逃げ恥第8話 みくりの母（森山桜）

どんな人間関係でも、
相手と良好な関係を築き続けることには一定の努力が必要なんだ
そんなことを思い出させてくれた言葉。

仲のよい友だちであればあるほど
血の繋がった家族であればあるほど
付き合いの長い好きな人であればあるほど

遠慮がなくなって、甘えが出て、
自分の中の黒い部分がでてきてしまう

余裕のないときであればあるほど
辛い経験の渦中にいればいるほど
どうして理解してくれないのかと苛立ってしまうことがある

人間はとても弱いいきものだから
誰かに助けてもらいながら、支えてもらいながら、
優しさを分けてもらいながら歩んでいくのに
時として、その支えや優しさを忘れてしまうことがある

自分に対しても同じ。
自分のことを大切に、なんてよくいうものだけど
ついつい無理をしすぎて、間違った方に自分を鼓舞してしまって、
大切にしようと努力しないと大切にするのを忘れてしまうことがある

自分に対してだってそうなんだから
どんな人間関係でも、
対象が自分自身だったとしても、
意思をもって続けていかないと続かないんだ

結婚したばかりの頃、
辛い経験からくるフラッシュバックや生理前のPMSがひどくて、
夫に当たり散らしてしまっていた時期がある。
気をつけているのに制御しきれずに当たり散らしてしまう自分にも辛いし
当たり散らされて辛そうな顔をしている夫を見るのも悲しいし
辛さや悲しさがどんどんのしかかってきて、
自分はどこかおかしいのだろうかと本気で悩んでいたな

病院で出してもらった薬も、市販のPMS治療薬も、
どれもたいして効いてる感じはしなくて
漢方に手を出そうか、カウンセリングに通おうか、
それとも夫とは距離を置いた方がいいのだろうかと
悩んで苦しくて、
夫以外の誰にも打ち明けられなかったし、
唯一打ち明けている夫には理解してもらえないし
精神面の健康の大切さを本当に本当に実感している期間だった

結局、PMSだと思っていた不安定さは
フラッシュバックやトラウマによるものが大きくて
職場と、住む場所を変えたらすーっと落ち着いていった
まだ完全には落ち着いていないけど
いまはずいぶん元気になって、落ち着くようになって、
明るい自分に戻りつつあるように感じてる

好きだと思える自分でいられることはなんて尊いことなのか。
前より少しだけ、今の自分が好きだ
この状態がつづくように、意思をもって努力していこうと思う

たとえ家族でも、所詮は他人だもの。
甘える気持ちは最小限に
大切に想う気持ちは最大限に
意識していなくても保てればいいのだけど
どうして近くにいると意識できなくなるのかな

夫がわたしの運命の人でいてくれるように、
わたしが夫の運命の相手でいられるように
これからも意思をもって、いまの暮らしを続けていこうと思う