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人間をやめた日

以前から話していますが私は摂食障害です。拒食と過食を繰り返しています。
今まで過食をした後は指やスプーンの柄などの細長い物を喉に突っ込むことで嘔吐していました。しかし吐くのが下手くそなのでちゃんと吐けたのは数えられる程しかありません。そのうえ全部吐き出すことが出来ないので胃に残った食べ物で少しずつ太っていきました。

私は小学生の頃に他人からデブと言われたことがきっかけで拒食になってそこからずっと普通に食べることが出来ないです。異常に痩せにこだわっています。最初はデブって人に思われるのが恥ずかしいからとダイエットをしていましたが、思春期になると自分の体が女であることに酷い嫌悪感を抱くようになって、女性特有の丸みを帯びた脂肪のついた体が憎くて気持ち悪くてたまらなくて、泣きながら自分の体を恨み、常に「性別が分からないようなガリガリで居たい」と考えるようになりました。

でも食べることでしかストレス、苦しさ、辛さ、不安な気持ちを発散できない。拒食だった反動で簡単に過食のスイッチが入るようになった。一度に大量の食べ物を気絶しそうになるまでかきこむ。太りたくないのに脳が食べる行為を止めてくれない。



でももう太らない方法を使えるようになったんです。120cmの長さのシリコンチューブを胃に到達するまで飲み込み、蛇口から直接水を注いでその勢いで胃の中のものを出す『チューブ吐き』という方法です。
以前からそういった方法があるのは知っていましたが自分は度胸が無く怖がりだから一生出来ないんだろうなと思っていたし、摂食障害の界隈でも「チューブ吐きに手を出したらもう二度と普通には戻れない」「生き地獄」と言われていたのもあって絶対手を出さないぞと決めてました。
でも止まらない過食欲のせいで限界でした、泣きながら食べて、泣きながらカロリーを消費するために何時間も運動して、それでも少しずつ増えていく体重を見ると発狂しそうに、というか家で1人泣き叫んだりしてました。
もう心が限界だったのでチューブをネットで買い、必死に飲み込む練習をしました。でも痛くて苦しくて飲み込めない、けど毎日毎日飲み込む練習をして、一ヶ月ほど経った昨日、初めて飲み込めるようになった。感動で笑いが止まらなかった。
もうこれでいくら食べても出せば太らないって涙が出るほど安心しました、人間をやめた日です。


私は『食べたものを故意にもう一度吐き出す』という行為は人道から外れてると凄く思います。食物となった命たちを踏みにじってる。これでもう二度と普通のご飯を美味しく味わう事が出来なくなった。人間として当たり前のことが出来なくなった。吐くことはご飯を作ってくれる母親に対する侮辱行為にもなる。虚しくなってきたよ。私はやっぱり早く死ぬべきだろう。

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