見出し画像

【普通だとしてもやらない】私が敢えて顔出しをしない理由

プロフィールになんで顔写真を載せないの?

出演して動画配信もしたらいいのに。

手しか映ってなくて、がっかりした。

声も聞きたかったな~。

などなど。
たまにこんなことを言われることがあります。

これは作り手のことを知りたいと思う気持ちの表れであり、ごく自然なことなのだと思います。

現在は顔出しをしてメディアや動画に出演することは珍しいことではなく、誰もができる時代です。料理書籍も、見れば大抵誰かの顔写真が普通に掲載されています。

伝えたいテーマと顔は全く関係が無いのに…。
出すことが当たり前のような風潮には、どうも違和感を感じてしまいます。

結論から言うと、私は顔出しはあまりすべきではないと考えています。
出すのが普通であるなら、その風潮も変えていきたいくらい。

なので今回は、顔出しについて個人的な意見を書いてみたいと思います。



そもそも人はなぜ顔出しをするのか

・顔出しのメリット

顔出しすることによって、作り手がどんな顔の人なのかという情報やイメージをダイレクトに伝えることができます。
受け手の好みだった場合には、ファンが増えます。

・顔出しのデメリット

顔出しすることによって、作り手の顔の具体的な個人情報が流出し、第一印象やイメージが固定されます。
顔や人柄で判断されてそのものが嫌いになってしまうことも。

メリットはデメリットであり、デメリットはメリットでもあります。


顔出しの戦略利用

TV、CM、SNS、商品パッケージ、書籍などなど。
現在は様々な場所で顔出しが積極的にされています。

・イメージアップ

商品やサービスのイメージを良くして付加価値を上げるためによく利用されています。かっこいい・可愛い・美しい・楽しいなどのポジティブなイメージを演出しやすくなります。

・信頼性の向上

全く知らない制作者や生産者であっても、信頼性を向上させる狙いで顔写真や映像などが公開されることがあります。例えばスーパーに行くと、顔写真入りの商品がよく陳列されていますよね。

顔出しをしていると、なんとなく惹かれてしまう人も多いかと思います。
知らない顔の人でもなんとなく応援したくなるかもしれない。

ですが、ちょっと立ち止まってよく考えてみてほしいのです。


「顔」はあくまでも「顔」にすぎない

当たり前のことですが、どんな顔の人が作ったものであっても、そのものの善し悪しには直接影響することはありません。

「顔」が好印象だったとしても、優れたものであるとは言えません。
逆に「顔」が無かったとしても、劣っているものであるとは言えません。

「顔」はあくまでも「顔」であり、顔自体に本当の価値はありません。
重要なのは言うまでもなく中身そのものです。


顔に惑わされずそのものを見てほしい

  • 好きだから

  • なんとなく良さそうだから

そういった曖昧な理由で選んでしまうと、自分にとって本当に合うものなのかどうかも曖昧になってしまいます。


私が敢えて顔出しをしない理由

作り手より受け手を優先したい

私は個人的に依頼されてテレビ出演をしたことも過去にありましたが、顔を売りにして仕事や活動をしたことは今までありません。

プロフィールにも顔写真を使わず、ゆるい手書きのイラストをずっと使用しています。動画にはもちろん声や顔はありません。
ゲーム系の記事でもキャラIDなどの詳細を敢えて載せていません。

例えファンが増えるとしても、売上が上がるとしても、イメージが良くなるとしても、それは私の利益にしかなりません。
注目することによって他の良いものに気付いたり触れたりする機会も減ってしまうため、私はなるべく顔出しをしたくないのです。

どんなに良いものでも、合う合わないは必ずあります。

合わないのに第一印象だけで決めて使っていただいても、その人にとってはプラスにはなりません。
よく見て考えて、本当に必要としてくださる人にだけ、記事を読んだりレシピを利用したりしていただきたいと私は考えています。

よく頑固者と言われるのですが、そこは曲げたくないんです。


顔出しで受け手を縛りたくない

顔が無い方が受け手は作り手のことを自由にイメージすることができます。
偏見や第一印象に囚われることなく、そのものとじっくり向き合いやすくなり、考える機会も増えます。

最初は正解がわからずに迷うこともあるかと思いますが、深く考えることによってそのものを見る力も徐々についていきます。


裏側のビジョンに注目してほしい

「顔がないと誰が作っているのかわからないから、安心できない」
そういった意見もありますが、顔が安心の保証になることはないです。
顔で良いブランドイメージも簡単に作ることができますが、その人が関わったという証明にしかなりません。

顔が派手で裏側がよくわからないものよりも、顔がシンプルで裏側がしっかりしているものの方が結果的に受け手がよく見て納得して選べるのではないかと私は考えています。

ミスマッチが起こりにくくなると言えばいいのかな…。
過度な化粧をせず、裏側に注目してもらうための真顔をデザインして、受け手の注目を集めるのが本来の顔だと思うのです。

顔が魅力的なのに裏側のビジョンが曖昧なものが世の中には本当に多くて、私は顔を見る度に複雑な心境になります。


  • 何で作っているのか

  • どのように作っているのか

  • 何を考えて作っているのか

  • なぜそこにこだわっているのか

  • 今後は何を伝えていきたいのか

どのメディアにおいても限られたスペースや文字数で全てを100%伝えることは困難ですが、私はなるべくそこを見てほしくて他の人がやらないような内容も併せて表現することが多いです。


私自身がどんな顔の人間であったとしても、顔でまず判断してほしくない

周りからは美人と言われますが、それは二の次で全く関係の無いことです。

顔を武器にして人を大勢集めたとしても、私が本当にメッセージを伝えたいと思える人は、その中のごく僅かです。

今後も顔出しを求められたら基本的にお断りするかと思いますが、そんな自分の変な拘りを曲げたくないので、ご理解をいただけますと幸いです。


↑ 英語でも記事を書いています
I also write articles in English.

↑ 全記事&マガジン一覧
List of All Articles & Magazines

↑ メンバーシップも始めました
会員限定記事を少しずつ公開しています
I've also started a membership.
I'll be releasing members-only articles little by little.

この記事が参加している募集

自己紹介

まだまだ至らない部分もあるかと思いますが、宜しければお願い致します。 いただいたサポートは、機材購入等の活動費として使用させていただきます。