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Adage誌のA-List2019発表

海外最大の広告・マーケティング誌であるAdAge誌から、毎年恒例のAgency A-Listが発表されました。Agency A-Listは前年に著しい活躍をした広告代理店や代理店のキーマンを表彰する賞です。

例年、1~2月に発表がありましたが、今年は4月。先程、表彰イベントを終え、AdAge誌で速報記事が公開されたようです。

No.1: Widen & Kennedy

Agency of the year (No.1) は2年連続でW&K!物凄く早いスピードで流行が移り変わる広告業界で、未だ独立系として確固たる地位に居座り続けるのは本当にすごいことだと思います。事実、毎年名だたる代理店がA-Listのファイナリストから消えていますが、W+Kはランクに戻り再びトップに立ちました。

2008年 A-List 2008 : No.5
2011年 A-List 2010 : Agency of the year (No.1)
2012年 A-List 2012 : Creativity's Agency of the Year
2014年 A-List Standout Agencies : No.10
2017年 A-List 2017 : No.7
2018年 A-List 2018 : Agency of the year (No.1)

かっこいい…!!W+Kのみなさまおめでとうございます!!

No.2: Goodby, Silverstein & Partners

No.2はオムニコムグループのGSP。過去にAgency of the yearを獲ったこともある実力者ですが、ここ数年はA-Listにランクインすることなく、長い間影を潜めていたように感じます。久しぶりの上位ランクイン。

2007年 A-List 2007 : No.2
2008年 A-List 2008 : Agency of the year (No.1)  ※
2009年 A-List 2008 : No.3 ※
※2008年と2009年年始のA-Listが両方ともA-List 2008という名だったようです。GSBは2008年発表のAgency of the yearと、2009年発表のNo.3です。

No.3: Giant Spoon

今回、一番の注目株だったのがGiant Spoon。2013年設立の新興気鋭エージェンシーです。昨年末にAdweek誌のBreakthrough Agency of the Year 2018、今年始めにはMediaPost誌のCreative Agency of the Yearも獲得しており、2018年一番頭角を表した代理店ではないでしょうか?
Giant Spoonはトップ代理店の中でも数少ない独立系代理店(メガエージェンシー傘下でない)ということもあり、向こう数年は目が離せません。

A-List 選出歴なし

No.4: Edelman
PRでは敵なし。大手PR系代理店のEdelmanがNo.4。親会社はメガエージェンシーではなく、タレント系や音楽系のマーケティングに強い独自路線のエージェンシーDJE Holdings。

2008年 A-List 2008 : No.9
2009年 A-List to Watch in 2008 : No.2
2011年 A-List 2010 : No.7
2012年 A-List 2012 : No.8
2014年 A-List to Watch in 2014 : No.3
2018年 A-List to Watch in 2018

No.5: TBWA
オムニコムグループのTBWA。今年2月にリー・クロウの引退が発表されましたが、今のTBWAを引っ張るCCOのChris Beresford-HillがきっちりCCO of the Yearを獲ってきました。

2007年 A-List 2008 : Agency of the year (No.1) 
2008年 A-List Next in Line : No.1
2009年 A-List 2008 : No.2 
2011年 A-List Standout Shops : No.5
2015年 A-List to Watch in 2015 : No.3
2018年 A-List Agency Standouts

No.6: Work & Co.
2013年設立の気鋭デジタル・デザインプロダクション。HugeやR/GAで活躍したメンバーが多く在籍しており、新時代を代表するエージェンシーのひとつです。Digiday誌の 2018 Agency of the Year、Forbes誌のNext Big Thingにも選出。Giant Spoonと並んで、2010年代設立の注目エージェンシー。

2018年 A-List Agency Standouts

No.7: FCB
IPG傘下の老舗代理店FCB(旧DraftFCB)がNo.7。昨年のAgencies To Watch(注目エージェンシー)にピックアップされて今回見事に9年ぶりのA-Listランクイン。

2010年 A-List 2009 : No.5
2018年 A-List Agencies To Watch

No.8: Anomaly
Anomalyは、MDC Partners傘下の次世代クリエイティブエージェンシー。広告ではなくパートナーとの事業開発をメインにした、新しい広告代理店の形態を取っている。2013年からの連続A-List入りを果たしました。

2008年 A-List 2008 : No.10
2013年 A-List Standout Shops : No.7
2014年 A-List 2014 : No.5
2015年 A-List 2015 : No.7
2016年 A-List 2016 : No.4
2017年 A-List 2017 : Agency of the year (No.1)
2018年 A-List 2018 : No.5

No.9: McCann
IPG傘下のグローバルエージェンシー。大型エージェンシーながら、ここ数年きっちりランクインしているのはすごい…。IPGは大規模エージェンシーも中規模のクリエイティブブティックも粒ぞろいですね。

2016年 A-List 2016 : No.3
2017年 A-List 2017 : No.2
2018年 A-List 2018 : No.2

No.10: 360i
電通&イージスグループ傘下のエース的存在なデジタル特化エージェンシー360iがランクイン!こちらも常連ですね。さすがに食い込んできました。

2011年 A-List 2010 : No.6
2012年 A-List Standout Shops : No.1
2013年 A-List 2013 : No.2
2014年 A-List 2014 : No.3
2015年 A-List 2015 : No.3
2016年 A-List 2016 : No.7
2018年 A-List 2016 : No.8

と、2019年のA-Listでした!ちなみに、先日アクセンチュアからの買収が発表されたDroga5はCreativity Agency of the Yearに選出!おめでたい!個人賞にも多くの方が該当していましたね…。恐るべしです。

今年に入ってずっと楽しみにしていたA-Listは、W+Kの2年連続のNo.1とGiant SpoonのNo.3ランクインで大大大満足でした。W+K、Giant Spoon、Work & Co.といった独立型エージェンシーの活躍が目立つ中、メガエージェンシーのBig FourであるWPPグループ、Publicisグループからランクインがなかったのは少し寂しいなとも感じます。

来年のA-ListではVMLY&R(WPP)やLeo Burnett(Publicis)の名前をA-Listで見れるか楽しみです。ファイナリストに気になるエージェンシーがいくつもあるので、引き続きリサーチをしようと思います。

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