見出し画像

【精神#4】精神をコントロールする技術が人生を変える

精神論。精神世界。精神主義。


精神という言葉はよく使われますが、精神とはいったい何でしょうか? 


八百万の神」というように、日本人は伝統的に万物に神が宿るという考え方をしてきました。


日本の神道はキリスト教やイスラム教のように一人の神が全てを統べる一神教ではありません。


自然現象や石や樹木などの自然物はおろか、人間が作った人工物にも神は宿り、様々な神様がいる多神教です。

当然私たちの中にも神は宿ります。


精神」という漢字には「美しい神が住まう場所」という意味があります。


つまり精神こそが私たちの中の神であり、崇高なものなのです。  


あなたは伊勢神宮に行ったことはありますか? 
古来、日本の数多い神社の中でも特別な存在であり続けた伊勢神宮ですが、実際に行ってみると意外なほどシンプルなことに驚くのではないでしょうか。


余計な装飾を一切廃したヒノキの素木で造られた社殿を緑の木々が囲み、近くを清らかな五十鈴川が流れ、そこにいるだけで心が洗われるような気がします。


この伊勢神宮の佇まいは儒学でも最上の美とされており、私たちの中の神もまたこの伊勢神宮のような清浄な環境を好みます。


よい精神・悪い精神  



自分が悪い精神状態に入っていることを自分で気がついていなければ、なかなかその状態から抜け出すことはできません。


私はこんなにがんばっているのに全然報われない」とか、「私にだけいつも悪いことが起きる」「他人は私をわかってくれない」と感じているのなら、それは自分の精神が悪い状態にあり、それが顕れているのかもしれません。  


では、悪い精神のとき、人間はどうなるのでしょうか? 


悪い精神状態にあると、人はいろいろなことを考えるものです。


「あんなことを言わなければよかった」
「あの人はやっぱり私のことが嫌いなんだろうか」
「また失敗するかもしれない」
「恥ずかしい思いをした」  


それらは大抵の場合、それは過去に起きてしまったことに対して「あのようにしていればまた違った結果になっていただろうに」といつまでも考えたり、未来に自分が失敗してしまったときに周囲はどんな目で見るだろうか? という想像であったり、考えてもしかたのないことです。


過去を変えることはできないので考えるだけ無駄ですし、まだ起きていないことに対する他人のリアクションにあれこれ思いを巡らすなどもっと無駄なことです。


しかしこういう考えてもしょうがない負のアイデア、雑念、妄念は自分でも呆れるほど次から次へと浮かんでくるものです。


人間は一日数万回思考するといわれますが、当然思考にもキャパシティがありますから、こういう良くない考えでいっぱいになったら頭がパンクします。


その先に待っているのは、何をやってもうまくいかない、なぜか自分にだけ悪いことが起きる運命の凶い人への道です。


心も身体も病気になりやすくなるのは言うまでもありません。  



悪い精神がこういうガチャガチャとした雑念、妄念に始終苛まれ続けるのに対して、良い精神は静かです。



最上の状態とは、「」です。


昔から人間は極上の精神状態である「」を求めてさまざまな取り組みをしてきました。


仏教の座禅が有名ですが、一心にお経、コーラン、聖書を唱えるなど、さまざまな宗教で心の中の邪念を取り除く手段が考えられ、実践されています。


海外でも「成功した人にメディテーション(瞑想)の習慣がない人はいない」と言われるほど、瞑想はポピュラーな「無」を目指す一種のテクニックです。  


良い精神のときの人間の精神はとてもクリアなものです。

・無である
・リラックスして肩の力が抜けている
・集中している  


瞑想や座禅で「」を感じることは練習をしなければ難しいですが、たとえばスポーツ選手が「ゾーンに入る」というときがあります。



テニスなら何を打っても必ずインになり、普通なら届かないようなボールでも考えるより先に足が動いてなぜか返球できるような状態です。


かつて首位打者を五回獲得した打撃の神様、川上哲治は生前調子のいいときに「ボールが止まって見える」と表現しています。



アスリートだけでなく、あなたも仕事や趣味に没頭していて気がついたら一時間経っていた、なんて経験はあるのではないでしょうか? 



子供の頃、お絵描きでも粘土遊びでも鬼ごっこでも、おやつの時間さえ忘れて夢中になったことはないですか? 


その時、あなたの精神は限りなく無に近づき、楽しくてリラックスしているのに集中していたはずです。


PS、

『開運』をテーマにした書籍を発売致しました。
以下のリンクからご確認ください。
LINE友だち追加登録で第1章まで無料でお読みいただけます


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?