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お米×発酵=次世代への希望

ストーリーのある石鹸

「私が使っている、石鹸はお米からできています。」
と言ってしまえば、お米とか牛乳で出来ている石鹸なんてたくさんあるだろうと思われるかもしれない。
でも、
「私が使っている石鹸は、日本の耕作放棄地や休耕田を利用し、栽培された有機米からできています。」
と言うと、何だかグッと特別感が増す。
勧められて何気なく使っていたが、すごく興味深い背景があったので、ご紹介したいと思う。

サーキュラーエコノミーの体現

「サーキュラーエコノミー」というキーワードを聞いたことのある人はいらっしゃるだろうか?

これまでの経済活動は、自然界から資源やエネルギーを取り出し、それらを使って製品を製造し、使用し、使い終わった製品は廃棄するという、大量生産・大量消費を前提とした一方通行のリニア・エコノミー(直線型経済)でした。その結果、資源やエネルギーの不足、地球温暖化・廃棄物処理等の環境問題が発生し、同時に経済成長の停滞を招くことにも繋がっています。
このような課題を統合的に解決する経済システムがCIRCULAR ECONOMYです。
(一般社団法人 サーキュラーエコノミー・ジャパンのHPより引用)

つまり、
「地球資源には限りがあるため、このまま大量生産・大量消費を続けると資源が枯渇してしまう。
だからこそ、資源を有効的に利用した循環型のシステムを進めていこう。」
ということであると理解している。
サーキュラーエコノミーに関するイベントに参加した時、欧米ではメジャーな仕組みであると伺った。
(アップルやパタゴニアなど有名企業もその取り組んでいるという)

まだ取り組んでいる企業が少ない中で、この循環型システムを作り上げているのが、株式会社ファーメンステーションさんだ。
具体的には以下のような取り組みによって、システムを形成している

1.岩手県の耕作放棄地・休耕田を利用し、有機JAS認証のお米を生産

2.収穫したお米をオリジナルの装置を使用して発酵させる
→濃度の高いエタノールと発酵もろみ粕ができる

3.エタノールやもろみ粕を使用した商品の製造
さらに、残ったもろみ粕を家畜の飼料へ

4.家畜の糞を田んぼや畑の肥料へ
詳細は、HPを参照

生産したお米は余す所なく使い、さらにそれらを利用して家畜の飼料などに使った後は、また田んぼや畑に還元される仕組みなのだ。
私が使っている石鹸は、発酵もろみ粕によって作られているということ。
なるほど、ほのかに甘い香りが漂っているなと思った。

昔×現代=新たな価値

昔の農業は、農産物の余ったものを飼料にし、さらには家畜の糞を肥料として行なってきた。
ファーメンステーションさんの取り組みは、今の農業手法からすると少し古いように思われるかもしれない。
しかし、有機栽培のお米から始まり、最終的には肥料になるまで化学的な要素はなく、結果として土に帰った後もその土が”良い土”であり続けることができるのではないか。
そこに現代の発酵技術を加えることによって、大切なものを守っていける仕組みが出来上がっている。



私の祖父母のいる新潟も高齢化が進んでいることで、耕作放棄地があるのかもしれない。いつか同じような取り組みが行えたら面白いと思う。

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