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伊勢河崎一箱古本市2022

今日は3年ぶりの伊勢河崎一箱古本市だった。

昨晩、準備をしながら「3年ぶり」と、改めて言葉に出して考えてみた。

長い時間だった。

もう3年も経ってしまったのか。

当たり前だけど、3年経つと学生を卒業して社会人になっている。

なんとも言えない気持ち。

すこし切ないような、さびしいような。

あの頃のみんなはもういないんだなと。

そんな気持ちもありながら、夜中、せっせと出店準備をしていた。

朝。7:30起床。
シャワーを浴びて、化粧をして、猫を愛でて家を出た。

今日は天気がいい。

〔9:20 出店者準備〕

搬入口に着くとふみくら倶楽部の子たちがいて、机や椅子、本を運んでくれた。
みんな元気でかわいい。

〔10:08 一箱古本市 開始〕

設営完了。絵葉書や古本、雑貨、栞、トランプなどを販売した。今回はじめての出店。前回、前々回は、ふみくら倶楽部の一員として参加していた。

なので今回はちょっと新鮮!

これは古本市あるあるだと思うんだけど、自分の1軍の本はここには並ばない、並べられないことへのもどかしさがある。店番をやっていると、いろんな人に「この人こんな本読んでるんだ〜。」と思われているのかな?と邪推してしまう。「いやいや待ってください!違うんです!うちにはもっといい本たちがいるんです!これはもう手放して良い本たちで、2軍なんです!本当は1軍をここでお披露目したいのですがそういうわけにはいかず…!うおー!もどかしい!!!釈然としねぇー!」というような衝動に駆られる。

で、どうにかそれをカモフラージュするために、今回はいろんな人の本を置けるようなカタチにした。

というか結果的にそうなった。

まず「一箱古本市に出店します!みんな遊びに来てね!」と伝えたら「わたしも出店したかったー!」「僕の古本も置いてもらえませんか?」「いいな!たのしそう…!」「これ置いてもらえない?」という声をたくさんいただいた。

最初は「出店料500円だから自分で出店すればいいじゃないですかー!絶対楽しいですよー!一緒に出ましょうよー!」と言っていた。

でも話していく途中でそれは違うんだということに気がついた。

この人たちはちょっとだけ出店したいのだ。

なんて言えばいいかわからないけど、

たぶんみんな古本市あるあるとかいろんな思いとか考えがあって、自分ひとりで出店するのではなく、ちょっとだけ本を出してみたいだけなのだ。

自分の読んできた本がどれだけ人気なのか知りたいのだ。

自分の考えがどんなふうに世間と関わるのか知りたいのだ。

そういった感じで間接的に古本市に関わりたいのではないだろうか。

しれっとお客さん面で歩いているけど、実は出店もしてるんです、と心の中で思いたいのだ。

きっと私だってそう思う。

だって「この本が売れるならきっと私の本も売れるだろう。」と思う。

横柄だけど、そういう気持ちになる。

「なら自分で出せばいいじゃん。」と言われると「そうじゃないんだよなぁーーー。」と切り返してしまう。

難しいね。

自分で出店しない理由はいろいろあるけど、その中のひとつに、開催の5時間ひとりでいて、全く本が売れなかったりしたら…と考えると心細い。あそこの本屋さんめっちゃ本残ってると思われるのは嫌だとかいろいろ出てくる。

出店しない理由…。うーん。おもしろい。

では逆に出店する理由は?

私の場合「本を売る」というよりも「名前と顔を売る+会いたい人に会う+お店に関わってくれている人たちの気持ちをなるべく尊重出来るようにする」に重きを置いている。だから「本が売れなくていい!!」とむしろ開き直っている。

なので出店する理由は「すこしでも私のこと知ってください!あといろんなおもしろい人がいるんです、聞いてください!」

「「「私たちのこともっと知ってください!」」」

って感じです!

まあ、そんな感じなので今回は計6人の商品を置きました☆

6人分あったので、個性も豊かで、楽しいブースになった。用意していただいた20枚くらいの栞も全部なくなって大人気だった。絵葉書もバンバン売れた。本も想像以上に売れた。何冊売れたか覚えてない。ガラスは1個も売れないだろうなぁ…と思っていたけど4個くらい売れた。本当に何が売れるかわからないな、おもしろい。

〔10:29 お店番①〕


〔13:54 お店番②〕

お店番もいろんな人にやってもらった。母を中心に、父や、先生、友達、後輩、いろんな人に手伝ってもらった。本や栞や絵葉書を出品してくれた人たちだ。私は会場をふらふらしたかったので「店番やってみたい!」の声は大歓迎だった。「ぜひこちらからお願いします!!!」という感じだった。やってみた人の中から「来年は出店する!」となったので嬉しい。楽しさを共有できるのは嬉しい。

やはり、直接お客さんとやり取りすることによって楽しさが倍増する。お客さんの顔が見える商売っていいね。


お昼過ぎ、河をバックに皇學館大学のビブロフィリアによるビブリオバトルが行われた。

〔13:05 ビブリオバトル〕

皇學館大学生の5人のバトラーがいて、ジャンルもバラバラでおもしろかった。空間が広いビブリオバトルはたのしい。のびやかでいい。よく映える。
写真には写ってないけど結構観客もいた。

私は4番目に発表した『スガリさんの感想文はいつだって斜め上』に投票した。ぜひ読んでみたい。

ビブリオバトルを見た後は、いろんな店舗をまわったり、しゃべったりしながら遊んでいた。

10:00-15:00までの5時間、あっという間だった。

今日は1日で本当にたくさんの人と会った。

「ひさしぶりー!」の人や「先日はお世話になりましたー!」の人や「ずっと会いたかったんですー!」「今度遊びましょー!」「わぁ!なんでこんなとこにいるの!?」の人がいて、わちゃわちゃしてて最高だった。

また本のおかげでつながりが生まれた。

本の力はすごい。最近強く、そう感じる。

マジックの力もすごいと思うけど、それに勝るくらい強い。

本の力は不思議だ。

本はただそこにあるだけで人を巻き込む。

なんか3年ぶりにみんなに会って、ちょっと同窓会気分だった。私がふみくら倶楽部のときのことを覚えていてくれる人もいたし「新聞とかテレビで見たよー!」と声をかけてくださる方もいた。ありがたい。ほっこりした。

手伝う側でも出店者側でもお客さん側でも、どの立場でも楽しめる素敵なイベント。

待ちに待った一箱古本市。

最高だった。

来年も開催できるといいな。

来年もまたぜひ遊びに行きたい。


ほんとにたのしかった。おしまい。

〔16:05 おつかれさま、頼もしい背中〕

2022.10.23 伊勢河崎一箱古本市

フライヤー

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