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「夏の硝子」を見に。

つのだ ゆき さん・角田 恵子 さん 親子展
「夏の硝子」を見に行った。

久しぶりに電車に揺られ伊賀の方へ行く。
4年前は毎週のようにこっちの方面へ来ていたのに。

懐かしい駅の名前と景色と思い出がたくさん出てきた。

伊賀神戸に着くと、さすがは忍者の里って感じがした。雲が低くて湿っぽかったから、森がいつもより深くて、いかにもなにか潜んでそうだ。

伊賀神戸から伊賀鉄道に乗り換えて、上野を目指す。伊賀鉄道の車内が、木を基調にしていてかわいかった。ICカードが使えないとのことで、車内で切符を買った。

上野に着くと案外栄えていた。伊賀上野城に背を向けて歩き、赤井家住宅を目指す。

赤井家に着くまでに、城下町みたいに素敵に整備された道があって、老舗のお菓子屋さんとか時計屋さんとか着物屋さんとかがあって歩いていてたのしかった。時計屋さんでまちかど博物館を見つけてテンション上がった。古い時計とか1940年のカメラとかが飾ってあってちょっとにやにやした。

8分くらい歩くとすぐに赤井家に着いた。
登録有形文化財だけあって立派な建物だった。

どきどきしながら中をのぞくとSNSで見慣れた硝子が奥に!!

サクッと受付を済ませ、靴を脱いで中へ。

吸い寄せられるように展示された硝子を見た。

すごい、すごい、すごい、すごい!!!

なにこれ!!!

写真で見るより100倍きれい!!!

硝子細工ってこんなに繊細なの!?

ザリガニもカニもトンボもかわいい!!

触覚の部分とか細長っ!!!

硝子ってこんなことも表現できるんだ!!

すごい!!!

え...なにこの花カマキリ...。

やばい...。かわいすぎ...。尊い...。

なにこのクモ...。どうやって立ってるの...?

カミキリムシもアリもすごい...。

つのださんを知るきっかけになった蚊だ...。

生で見るとすごい...。

光の当たり方でこんなにきれいに...。

はぁ...すてき...。たのしい...。

クワガタとか精巧すぎてわけわかんない!!

手足の部分がもう本物そのもの!!!

すごい!!!

アリも円形に並べられててうつくしい...。

寄せ植えって硝子に植えてもかわいいんですね!!!

ヤドクガエルちゃんきれいすぎ!!!

だいすき!!!

はぁぁぁぁぁぁぁ、もうたのしい。

もう一周...なにこれこっちにも部屋が...。

わぁ!暗い部屋....!セミだー!!

まさに羽化する瞬間。

闇夜に土から出てきて、月光を浴びて羽化してる感じ!ゆっくり羽を乾かしてどこか遠くへ飛んでいくんだろうなぁ...。

ツユクサみたいな青いお花もすてき。
スッと咲いてた。佇まいが可憐、とはあぁいうことを言うんだな。シシガミ様が咲かせたみたいにうつくしかった。

その横にホタルがいて、ライトで照らすとお尻が光った。すごい。こんなこともできるのか...。

暗い展示場もよかった。

結局たのしくて3周した。

どの作品もほんとにずっと見ていられるくらいすてきで、吸い込まれるようだった。

特に昆虫に関しては、なんというか「今はもう動かないけどさっきまで生命を宿していた」みたいな作品ばかりだった。この子たちはさっきまで生きてたけど、今はもう硝子の魔法にかかって動けないの。でも魂だけは中に宿ってるのよ。と言われても、そうかと答えてしまいそうだった。かつて動いていた虫たちをそのまま保存したような感じ。

よく作品をつくるときに、生命を吹き込むとか言うけれど、なんかこう吹き込むというよりも、閉じ込めたみたいな感じがした。今にも動き出しそうじゃなくて、さっきまで動いていたって感じ。メデューサと目が合って石になってしまったみたいな一瞬で訪れる喪失感と、このすばらしい造形が永遠になったことの幸福感が混ざり合う、狂気が閉じ込められている作品で見ていてたのしかった。この子たちが動かないなんて信じ難い...。

いつも何かに出会うと、触って感触を確かめてみたいと思う。ので、つい花とか虫とか壁とかを触ってしまう。
でも今回は触れないと思った。
触ったら壊してしまう。
繊細すぎて、どこを持ってどう触ればいいのがすら皆目見当がつかなかった。自分の手のどこにどう力を入れて持てばいいのかすらわからなかった。本当にびっくりした。

いったいどうやって展示をしたのか知りたい。

最後になにか買って帰りたかったけど、高くて買えなかった。作品集とかがあればよかったのにな。唯一買えるのは箸置きだったけど、家に一本も箸がないからやめた。買えなくて悔しかったけど、まだわたしには買う資格がないんだろうな。はやく好きなものを好きなだけ買えるくらいになりたい。

とにかくたのしい伊賀旅だった。

友だちにおすすめしたら最終日に行くとのことだった。感想会がたのしみだ。

◾️つのだゆきさんのTwitter

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