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アウトサイド ヒーローズ:10-6

フェイクハート ドリヴン バイ ラヴ

 “イレギュラーズ”の兵士たちは半円形に展開し、壁を背にした侵入者たちを取り囲んでいた。

「射殺許可は出てるんだ、撃ちまくれ!」

 班長が怒鳴る。小銃から放たれた弾丸は嵐のように吹き荒れて、隙を突かれた侵入者たちを撃ち抜いた。リーダー格の男は持っていた銃を取り落とす。他の者たちも、咄嗟の反応ができずに固まっていた。
 全身に弾丸を浴びた覆面の集団は装備をハチの巣のような穴だらけにして、弾幕の圧に押されても尚、その場に釘付けになって“突っ立って”いる。

「何だ? なぜ、倒れない……?」

 敵集団の異様さに隊長が手をとめた時、撃たれているはずの覆面たちがうごめいているのが目についた。
 黒ずくめの軍装やヘルメットは“イレギュラーズ”と大して変わらない。銃のようなものを背中に背負ったまま、侵入者たちは敵対者を指さすように、ゆらりと腕を伸ばした。

「待て、何か……!」

 班長が手を挙げて注意を促そうとした時、侵入者の手首から先がすっぽりと抜け落ちた。
 袖からむき出しになった銃口が、仕返しとばかりに弾丸を連射する。被弾した班員を見て、班長が慌てて声をあげた。

「最低限の目的は果たした、撤退だ!」

 “イレギュラーズ”の兵士たちは一目散に“カガミハラ歌謡祭”の大看板に向かって駆けだした。覆面の侵入者たちは腕に内蔵した小銃を撃ち続けながら後を追う。“イレギュラーズ”たちは背中に銃弾を受けながら看板の下に潜り込み、姿を消した。
 侵入者たちが銃撃で看板を吹き飛ばすと立方体の“覆い”が砕け、内側に積まれた資材がぶちまけられる。センサーやカメラが繋げられていた電子機器類も粉々に吹き飛ばされると、看板の下の地面に重厚なハッチが現れた。看板から距離を取っていた覆面集団は周囲を警戒しながらそろり、そろりとハッチの周囲を取り囲んだ。

「逃げたか……」

「追うか?」

 ハッチを見下ろした侵入者たちが口々につぶやくと、リーダー格の男は首を横に振る。

「いや、奴らを潰すメリットはない。どのみち周りは敵だらけだからな。それより、ターゲットの確保を優先する」

 覆面の男たちは頷くと、空になった弾倉を腕に内蔵された小銃から引き抜いて放り捨てた。

「……行くぞ」

 装備品のポーチから新しいマガジンを取り出して腕に取り付けると、市街地の中央部に向かって列をなして走り始めた。


 アンティーク調のテーブルやソファが並ぶ“止まり木”のVIPルーム。間接照明がぼんやりと照らす室内に、いくつものモニターが備え付けられていた。
 カエル頭と二本角の男の顔が、画面から放たれる光を浴びて浮かび上がる。二人が装備したインカムには、地下に避難した第3班からの通信が入っていた。

「『こちら、フロンティア・エリアの第3班。侵入者と交戦、反撃を受けて地下に避難しました。二人が被弾しましたが、いずれも命に別状はないものとみられます』」

 カエル頭のマダラは端末機を操作し、第10地区の地図を拡大した。
 通常の弾丸に混じって撃ちだされた“マーキング弾”の反応が数個の点となり、隊列を組みながら隣の地区に向かって動いていく。マダラは画面を見ながら、インカムのマイクに向かって答えた。

「こちらオペレーティングルーム、了解しました。撃ち漏らした敵は?」

「『ないと思われます。包囲して撃ち続けましたからね』」

「ちょっといいか?」

 黙って話を聞いていた二本角の男……タチバナが口を開いた。

「『はい、何でしょう?』」

「カメラがやられて銃撃の瞬間が見えなかったからよく分からないんだが、それだけ撃ちまくって、相手はピンピンしてるのか?」

「『はい。全く効いている様子もなく……。そして、腕に仕込んだ銃で反撃してきたんです。恐らく、全員がサイバネ化しているものかと』」


「なるほど、ありがとう」

 聞き取りを終えたタチバナがマダラに目くばせして、軽くうなずいた。マダラは交代して、“イレギュラーズ”の班長に指示を出す。

「それでは、第3班の皆さんは負傷者の応急処置をしながら、しばらく待機していてください。他の区域の状況確認が終わり、敵集団のマーキングが完了次第、動ける人は応援に回ってもらいますから」

「『指示了解です。それでは』」

 第3班の通信回線が閉じる。マダラは「ふう……」と小さくため息をつき、画面表示を切り替える。

「銃撃戦のオペレートをするのは緊張するなあ。雷電やマジカルハートとは、わけが違うよ」

「仕方ねえよ。慣れるしかない……いや、慣れていいもんでもないか。だが、壁の外への緊急避難口をシェルターに使えたのはラッキーだったな」

 タチバナが労うように言うと、マダラは頷いた。

「うん。看板を突貫工事した甲斐があったよ。それに、相手の仕込み銃が、あまり威力が出ないみたいだったのも運が良かった」

「サイバネの仕込み銃だから、装填できる弾数を確保するために、一発一発を軽くせざる得なかったんだろう。……全員がサイバネ兵か。他にも色々仕込んでるかもしれん。厄介だな」

 他の区域に設置された大看板のカメラがとらえた映像が、並べられた画面に次々に映し出されていく。似たような装備を身につけた覆面の集団があちらこちらで目についた。

「それもそうだけど……でも、サイバネ化してるったって、生身の部分はあるでしょう? 全身撃たれてピンピンしてるっていうのがわからなくて……」

「そうだな……何にしても、まだ相手の全体像が見えない。他の地区の敵ともぶつかってみないとな」

 通信回線が複数同時に開く音。マダラはびくりとして体を固めた。

「……他の地区でも、銃撃戦が始まった!」

 画面を切り替えるとそれぞれの地区で覆面集団と対峙する“イレギュラーズ”の姿が映し出される。深呼吸すると、マダラはインカムのマイクに呼びかけた。

「各班の皆さん、オペレーション開始します。よろしくお願いします!」


 工業プラント・エリアの第9地区、防壁に沿った“外周道路”にはチドリの顔写真が全面に貼られた大看板が等間隔に並び、オレンジ色の街灯に照らされて長い影を伸ばしていた。
 銃撃の音が散発的に響く。“イレギュラーズ”と侵入者は、それぞれ看板を盾にして互いに撃ちあっていた。“イレギュラーズ”の班長が看板越しに敵陣を睨みながら、インカムのマイクに話しかける。

「オペレーター! こちら第1、並びに第5班。班長のカジロだ」

「『状況は、どうなってます?』」

「出会いがしらに撃ちあいになって、すぐに互いに看板に隠れた。こっちは3人、腕と脚をやられたが、それ以外は無事だ。連中は、多分全員ピンピンしてる。今のところ釘付けにできてるが……」

「『軍警察本部には通報しています。応援が着くまで、何とか持ちこたえてください』」

「了解」

 通話を終えると、カジロ班長は「ふん……」と悔しそうにため息をついた。

「こっちはふた班合流して最大戦力になったってのによ、足止めがせいぜいとはな……」

「仕方ないですよ、連中もすげえ勢いで撃ち続けてきますからね」

 看板の陰から顔を出して小銃を撃ち続けている班員の一人が、振りむかずに答えた。乾いた破裂音は、間髪入れずに響き渡っている。

「そうだな。弾切れを待つしか……いや、思い切って切り込みに行くか……」

 ぶつぶつとつぶやく隊長の視界の端を、銀色の影がするりと走った。

「危ない!」

「えっ」

 死角から鈍い音が響く。驚いたカジロが振り返ると、走り込んできた雷電が黒尽くめの侵入者を打ちすえていた。

「こいつは……!」

「まだ来るぞ!」

 雷電の声にカジロが顔をあげると、周囲を黒尽くめの集団が取り囲んでいた。皆、顔を覆面で隠し、右腕の銃を“イレギュラーズ”に向けて構えている。

「くそ、向こうのはオトリか!」

 “イレギュラーズ”たちもすぐに反応して引き金を引くが、弾丸を浴びる覆面たちは動じなかった。仕込み銃が火を噴くと、兵士たちが次々に撃たれていく。

「畜生、効かねえのか……!」

「カジロさん、こいつらはオレが何とかする! 皆は一旦避難してくれ!」

「わかった! ……お前ら、とっとと地下に逃げろ!」

 カジロ班長が班員たちに怒鳴る。雷電は覆面集団を睨みつけて叫んだ。

「かかってこいや、オラアア!」

 銃弾を浴びながら雷電が駆ける。近くにいた一人に狙いをつけ、電光の走る右腕を撃ちこんだ。

 防弾胴衣の下、腹部を殴りつけたとは思えない鈍い手ごたえ。

「固いな、なんだこいつ!」

 覆面は衝撃に一瞬、全身を強ばらせたがすぐに左腕を持ち上げる。腕に仕込まれた単分子カッターが街灯の光を浴びて輝いた。

「……チッ!」

 雷電は舌打ちすると、覆面の兵士を突き飛ばした。続けざまに拳を撃ちこむが、覆面のサイバネ兵は体勢を崩しても尚、再び起き上がって単分子カッターの刃を向けた。

「クソ、不死身かよ!」

「『雷電、そいつの両腕は機械パーツだ、思い切りやっちゃって!』」

 通信回線からマダラが叫ぶ。雷電の全身に稲妻が走った。

「ウオオオ、“サンダーストライク”!」

「『“Thunder Strike”』」

 “必殺技”の発動コードを叫ぶと、ベルトの人工音声が応える。金色から青色へとグラデーションする全身のラインが青白く、まばゆい光を放った。

「オラアアア!」

 叫びながら両手を振り抜く。電光を帯びた手刀が、サイバネ兵の両腕を叩きつぶした。バランスを崩し、覆面の兵士がアスファルトに倒れ伏す。

「よっしゃあ!」

「『雷電、次だ!』」

 マダラが慌てて叫んだ時には、覆面の集団は単分子カッターを抜いて雷電を取り囲んでいた。

「『さすがに単分子カッターはヤバいよ、気を付けて雷電!』」

 覆面達はカッターを振りかざし、一気に突っ込んでくる。雷電も地面を蹴って走り出した。

「オラ、オラ、オラアア!」

 雷電は侵入者たちをひきつけながら、近づいてくる者を殴り飛ばした。
 殴られた者はしかし、すぐさま体勢を立て直して追いすがる。覆面達が一つの群れとなった時、雷電は立ち止まって身構えた。

「行くぞオラア、“サンダーストライク”!」

「『“Thunder Strike”』」

 雷電の叫びにベルトが応える。全身の装甲を走るラインは電光を帯びて青白く輝いた。

「ウオオオ! オラアア!」

 腰を落とすと、大きく脚を振り抜く。ベルトに蓄えられたエネルギーを一気に放出し、一時的に強化されたパワーアシストの出力と高圧電流によって、押し寄せるサイバネ兵を回し蹴りで薙ぎ払った。
 サイバネ・パーツが布のように引き裂かれて飛び散る。蹴り飛ばされた者たちは倒れ伏すが、一撃で全ての敵を仕留めることはできなかった。後ろに控えていた覆面達が、勢いを殺さずに雷電に斬りかかる。

「『雷電!』」

 マダラが声をあげるが、雷電は既にもう一撃を放とうと身構えていた。

「“サンダーストライク”!」

「『“Thunder Strike”』」

 回転の勢いのまま、電流をまとった左脚を振り抜く。サイバネ軍団は切り裂かれ、バラバラになって崩れ落ちた。

「『Empty!』」

 ベルトの人工音声が、雷電スーツのエネルギーを使い切ったことを告げる。必殺技を放った雷電は着地すると、ひざまずくような姿勢で固まった。

「くそ、完全に充電切れだ。一気に3連発は無理があったか」

「『雷電! 仕方ないけど、しばらく動けないよ』」

「ああ、わかってるさ。けど、参ったな。他の地区にも、応援に行かなきゃいけないのに……」

 雷電が悔しそうにつぶやいていた時、防弾胴衣の上から胴体を真っ二つに切断され、倒れていたサイバネ兵がゆらりと首を持ち上げた。
 サイバネ兵の上半身は両腕を脚のようにして起き上がると、がむしゃらに両腕を動かして雷電に襲い掛かった。

「『雷電!』」

 マダラが叫ぶが、雷電は動けなかった。サイバネ兵は両腕で飛び上がり、仕込んでいた単分子カッターを振りかざす。その時、看板の下で様子を見ていた班長が走り出した。

「うおおおお!」

 叫びながら絶縁素材の手袋を外すと、銀色の皮膚が露わになった。“特殊な体組織に変容した両手先から高圧電流を発し続ける”という変異を持つ軽微ミュータントのカジロ班長は、人差し指と中指をサイバネ兵に向けて突き出す。

「ふんっ!」

 力を籠めると指先から電光が矢のように走り、サイバネ兵の上半身を貫く。
 胴の切断面から体内を撃ち抜かれ、覆面の兵士は両腕と首を痙攣させながらアスファルトに転がった。

「ふう……」

 カジロ班長は動かなくなったサイバネ兵の上半身を見下ろすと、深く息を吐きだしながら手袋をはめた。

「ありがとう、カジロ班長」

「いえ、雷電のお陰で全員、避難させることができましたから。この程度」

 カジロは答えながら周囲を見回す。襲い掛かって来たサイバネ兵たちは路上に倒れ伏せて動かなかった。遠くで軍靴の足音が響く。ハッとして振り返ると、ひと区画先の看板の後ろから、サイバネ兵の生き残りたちが走り去っていくのが見えた。

「畜生、まだ残ってやがった!」

 カジロは追いかけることができなかった。自分たちの装備ではサイバネ兵たちに敵うはずもなく、班長は拳をきつく握りしめる。

「くそ、エネルギー切れじゃなけりゃなあ……」

「……俺の電気、使えますか?」

 雷電にカジロが声をかけた時、マダラからの通話回線が開く。

「『カジロ班長、申し出はありがたいけど……エネルギーを使い切った雷電スーツを動かすには、出力が足りないんだ。立ち上がるくらいならできるかもしれないけど』」

「少しでも、役に立つなら……!」

 マダラの言葉に、カジロ班長は両手袋を脱いだ。雷電スーツに手を当てて、両手に力を籠める。

「ぬうううう! 動けええええ!」

 両手から迸る電光が、雷電スーツに吸い込まれる。カジロは全身に蓄えた電気エネルギーを放ち続け、出し尽くすと雷電の横に倒れ込んだ。

「うはあ……しんど……」

「大丈夫か、カジロさん?」

「ええ、疲労感はすごいし、しばらく電気は出せませんけど、死にはしません。……レンジさんはどうです?」

 雷電は両脚に力を込めて立ち上がる。スーツのパワーアシストは正常に動作しているようだった。

「……ああ、体は動きそうだ。ありがとう」

「よかった」

 カジロはにこりと笑う。地下に逃れていた班員たちが、看板の下から這いだしてきた。

「撃たれてない奴も残ってますから、俺は大丈夫です。雷電は、他の地区の奴らを頼みます」

「わかった」

 カジロの言葉に、雷電はうなずいた。マダラが慌てて声をあげる。

「『ちょっと待ってよ、雷電! このままじゃすぐにエネルギー切れで動けなくなる。実際、今もとりあえず動けてるだけで、必殺技一発分のエネルギーも残ってないんだぞ!』」

「けど、行かなきゃいけないんだ。マジカルハートも動いてるとはいえ、このままだと、本丸もやられちまう……!」

「『そりゃ、そうだけどさ……』」

「エネルギーは、バイクで走ってるうちに少しは充電できるだろう。動けるなら、一発限りだけど、”ファイアパワーフォーム”を使うことだってできる。……行くぞ」

 雷電が歩き出そうとした時、白く眩い光の球が、空を照らして飛んできた。

「待ってください、マスター」

 光が消えると、白磁の装甲を纏う機械の鳥が現れて雷電の左手にとまった。

「戻ってきたのか」

 白磁の鳥は雷電を見上げ、流れるような声で応える。

「はい。ようやく、答えを出すことができましたから」

「答え?」

「私は、マスターにとって大切な人の人格を模して造られました。そうあれかし、と。けれども、マスターは私の設計目的を否定した……」

「うん」

「それは私にとって、耐えがたい矛盾でした。けれども……その矛盾に、ようやく答えを出せたのです。到着が遅くなり、申し訳ございません」

 鳥の姿のアンサンブル・ギアは、深く頭を下げた。雷電は腕を持ち上げ、アンサンブル・ギアと目線の高さを合わせた。

「いや、いいんだ。それより、君の出した答えを、教えてくれないか?」

 白い小鳥は顔を上げると、ピンク色に光るセンサーアイで雷電の顔をじっと見つめた。

「はい。私の存在意義は、何よりもまずマスターのお役に立つことです。そしてマスターの望みは、私がデザイン元になった人格を忠実に、完全に模倣することではなかった」

 レンジは黙って、話を聞いている。

「私が誰の人格のコピーなのか、“そんなことは関係ない”。私自身が模倣され、作られた人工知能に過ぎないとしても、私の“心”が、私だけのものだと信じてくれたのですね、マスター」

「そうだな。……真正面から言われると、こっちが恥ずかしくなるけど」

「いえ、いいえ、マスター。あなたのおかげで、私には“心”があると、自ら“こうありたい”と願い、定める意志があることを気づくことができたのです。私は、私の心のまま、マスターのお役に立ちたい。それこそが、私の存在意義です……!」

 アンサンブル・ギアは力強く答えると、左手首を抱きしめるようにして腕輪に変形した。

「私をお使いください」

「もう、行けるか?」

「お任せくださいマスター。私はあなたのために、ナゴヤ・セントラル防衛軍とハーヴェスト・インダストリによって開発された1.5世代型人工知能。そして、あなただけに全機能を解放するように自己定義した戦闘管理AI、ナイチンゲールです!」

 雷電は右手で、ベルトにつけられたレバーを引き上げる。

「それなら、一緒に行こう。……“重奏変身”!」

 レバーを引き下げると、アンサンブル・ギアが光を放った。

「OK, Ensemble-Gear, setting up」

 ナイチンゲールの声が腕輪から応える。ベルトからストリングスとギターの旋律が流れ出し、重なりあい、交差しながら響き合った。雷電スーツから白い雷光が迸り、全身を包む。

「うおっ……!」

 強い光を間近で浴びて、目がくらんだカジロが呻いた。光は全身を覆い隠し、やがて鎧の形をつくっていく。

「Finished!」

 最高潮に達した音楽が鳴りやんだ。光が収まると、白磁の装甲を身に纏った雷電が立っていた。
 ナイチンゲールは高らかに、変身完了を宣言する。

「”HYBRID form”, starting up!」

(続)

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