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【展示】2016年に行ったピクサー展の感想メモが発掘されたので今更貼る。

2016年の感想がスマホから発掘されたのでもったいないから貼っちゃう。

芸術と技術の関係について

先日東京都現代美術館で開催中のディズニーピクサー展に行ってきました。
スティーブジョブズやジョンラセターらが1986年に設立し、その10年後に世界初のフルCGアニメーション、「トイストーリー」を作り上げました。
彼らは日々新しい技術を取り入れ映像を追求している一方で、

新しい技術は芸術に閃きを与えてくれるが、鉛筆からコンピューターに変わっただけ

と話していました。

ピクサーが大切にするポインとして、
「ストーリー」「キャラクター」「世界観」の3つの軸があるのですが、 技術の部分はここでいう世界観を表現するために使われています。

ピクサーが映画を作る4〜5年の制作期間の3/4をストーリーの時間に当てて、シンプルなメッセージを伝えるためにキャラクター、世界観を詰めていくのです。

今回の展示で個人的にとても興味深かったのは、「カラースクリプト」と呼ばれるもので、「ぱっと見なんかヒートマップみたいだなー」と思っていたのですが、全編を30位に分割し、一コマを抜き出したものを並べて映画の持つ感情の変化をシーン別で色やライティングで表現しています。前半は明るく、中盤にかけて暗くなり、ラストに明るくなっていく。起承転結がわかりやすく表現されて骨組みがしっかり作り上げられていました。

「トイストーリー」の時はリアリティーを求めていくと親しみから不気味へと印象が変化する現象「不気味の谷現象」のせいで映画自体のストーリーよりも嫌悪感が勝るという人もいたらしいのですが、昨今のピクサー映画も含め今公開中の、「アーロと少年」ではその不気味の谷を乗り越えたと言われています。
映画自体はディズニーらしからぬ表現も多く、納得できないところもあったのですがまた別の話なので省略します。

個人的には新しい技術のところに目がいってしまうことが多いのですが、それは手段に過ぎず、一方でその手段がなければ作れない世界もある。

ちなみに、この文章は2016年のメモなのですが、2020年の今も冒頭で話した

新しい技術は芸術に閃きを与えてくれるが、鉛筆からコンピューターに変わっただけ

という表現がしっくりきていて、ついつい技術の進歩に目が行きがちな私としては、戒めになる普遍的な言葉だななあ。と4年越しに感じました。

コロナの影響で2020年8月に公開延期された『2分の1の魔法』はどんな作品なのでしょうか。楽しみですね。

#日記 #感想 #2分の1の魔法 #ピクサー

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