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フリーランス夫婦のえるもさんに聞く!公私ともに良好なパートナーシップを築くために大事なことは?

「夫とより良いパートナーシップを築きたい!」
「パートナーと仕事の面でも協力したいけど、どんなふうに連携したらいいかわからない……」

そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?

今回は夫婦で素敵なチームワークを築いている、フリーランス編集者のえるもさんにお話をお伺いしました。

▼フリーランス夫婦である、えるもさん。なんと夫婦が互いに仕事を紹介し合う、仕事でもチームワークがバッチリなんだそう。

フリーランスのお話に加えて、家族や恋人とのパートナーシップを築く上でのヒントをお伺いしました。ぜひ、仕事やパートナーシップの参考にしてみてください。

フリーランスカップル誕生!夫婦で会社を設立

──  まず、おふたりのこれまでのご経歴を教えてください。

夫とは2019年に結婚しました。その時すでに夫はエンジニアのフリーランスとして活動していて、2020年の10月に私もフリーランスになり、フリーランス夫婦となりました。

2021年には夫婦で「ネコノテ合同会社」を設立しています。

──  おふたりで会社を立ち上げられたのですね。

最初は2人とも個人事業主として活動していたのですが、税金面での負担がかなり大きかったんです。当時、会社を立ち上げていたフリーランスの友人を参考にして、夫婦での会社の設立を決めました。

──  現在、ご夫婦でどんな仕事をされているのでしょうか?

夫がエンジニア、私が編集やメディア運営をメインに活動しています。個人宛てに仕事のお声がけをいただいた場合も会社として仕事を受けていますが、夫と直接一緒に働くことはありません。

ただ、お互いに仕事を紹介するなどの相乗効果はいろんな場面で生まれています。

夫が仕事している取引先がメディアを立ち上げるタイミングで、私に声をかけてくれたり。私が仕事している取引先に、エンジニアの夫を紹介するケースもあります。

現在継続的にお仕事している取引先の3社ほどが、お互いのつながりで出会った会社です。他にも細かなWeb制作や記事制作などの依頼を相談していることも。

Photo by 水元琴美

「自分の話+夫の紹介」!? 仕事のご縁を生むコツとは

──  夫婦で仕事を紹介するために意識されていることはありますか?

自己紹介などの場面で「夫がエンジニアです」という話をさりげなくしていますね。少し伝えるだけでも、必要なタイミングで思い出して声をかけてもらえます。

異業種交流会やスタートアップ交流会に参加するときも、自分の話だけでなく「夫がエンジニアなので、Webやアプリ制作もご相談ください」と伝えるようにしていました。

実際にそれがきっかけで、夫のお仕事のご縁が生まれるケースもありました。私は名刺交換しただけの知り合いが、夫と仕事しているという不思議な関係も(笑)

──  そういった種まきがご縁を生んでいるんですね。編集者とエンジニアという職種だからこそうまく連携できている部分もあるのでしょうか?

同じ職種ではないからこその良さを感じていますね。例えば夫がライターで、私と直接仕事をする関係だった場合、納期の守り方や取材のやり方など細かいところも気になってしまうと思います。仕事を取り合ってしまう可能性もありますし……。

直接的に仕事をしない職種で、相手の仕事が少しわかるくらいがちょうど良いのかなと思います。

──  お互いの仕事に干渉せず、良い距離感で仕事できそうですね。

そうですね。良い面でいうと、エンジニアの夫の影響で私自身もシステム開発関連の基礎知識が身に付いているんです。そのおかげでビジネス系の記事や開発系の記事の取材や編集もスムーズになりました。

ライターさんの中でも、DXシステム開発の話がわかる人が実は少なくて。たとえば「アジャイル開発」などの専門用語がわからないと、取材で相手の話についていくことが難しいんです。夫のおかげでそういった知識が身に付いて、仕事に活かされていますね。

──  メリットが多いですね。反対にデメリットとして感じることはありますか?

デメリットはあまり多くないですが、紹介で仕事をいただくと「夫婦」として見られることも多いので、どちらかがトラブルを起こすともう一方の関係性にも響いてしまうと感じています。

過去にそういったトラブルは起きていませんが、お互いの信頼関係を守るためにも、緊張感を持って仕事をしていますね。

フリーランス夫婦なので、2人とも産休育休が取れないこともデメリットだと感じています。子どもを産んだ後、すぐに保育園に預けて働くしかないかなと。

Photo by 水元琴美

夫婦&仕事のパートナーとして大切にしていること

──  仕事でも協力しながら生活も一緒にされている中で、役割分担や意識されていることはありますか?

家事の役割分担は、これまで模索してきて良いバランスに落ち着いてきました。お互い得意な家事をして、苦手なことは補い合っています。私は料理や洗濯が得意なのでそれらを担当していますが、水回りの掃除などは苦手なので夫に担当してもらっています。

ただどうしても2人とも苦手な部分も出てきてしまいますよね。うちは2人ともお皿洗いが好きではないので、食洗機を購入して苦手なことは思い切って自動化しています。

一番大事なのは「相手のしてくれた家事に文句を言わない」ことですね。相手にしてもらったことへの感謝をつねに忘れないようにしています。

──  良いバランスでの役割分担を見つけるまでの過程で、喧嘩や話し合いなどもおこなわれたのでしょうか?

喧嘩はしょっちゅうしてきました(笑)ただ、夫婦といえど違う人間なので、価値観も違う。価値観が違うと、言っていることは理解できてもすべてに賛成できるわけではないと思うんです。

一緒に生活するために大事なのは「夫婦でも違う人間だ」ということを理解して歩み寄れるか。完全に賛成はできなくても、良い折衷案を見つけていくことを心がけています。

──  どんなカップルや人間関係でも、それができたら良い関係が築けそうです。フリーランス夫婦だからこそのルールや意識していることはありますか?

お互いフリーランスなので、意識しないと四六時中一緒にいることになります。だからこそ、意識的に別々の時間を取るようにしていますね。自室を分けたり、借りているオフィスまで別々で通うようにしたり。

夫とは学生時代のアルバイトや所属していたコミュニティが同じだったので、共通の知人を交えて遊ぶこともありますが、それぞれ別のコミュニティで友人を作ることも大事にしています。

Photo by さどまち

仕事も夫婦も「相手を理解して歩み寄れるか」が大事

──  最後に、「家族や恋人と良いパートナーシップを築きたい」「公私ともにパートナーと協力したい」と考えている方にアドバイスをお願いします。

先ほどお伝えしたように、夫婦でも違う人間だということを理解して歩み寄れるかが一番大事だと思います。相手の考えていることを想像して、対話を重ねていくこと。

あとは、「期待しない」ことも大事です。人を変えることはできない。だから相手を変えようとするのではなく、自分に何ができるかを考えるようにしています。

これは仕事でライターさんと関わるときにもすごく大事にしていて。例えば期待したクオリティの記事が提出されなかったとき、納期が短かったのか、依頼の仕方がわかりにくかったのか、期待に沿わなかった原因を考えます。ライターさんの状況を想像して、私ができることから改善するようにしていますね。

こういった自責思考のほうが、何事もうまくいくと感じています。仕事もパートナーシップも大事なことは共通しているんじゃないかなと。

──  何事にも通ずる考え方ですね。えるもさん、本日は貴重なお話をありがとうございました!

Photo by 水元琴美

本日はえるもさんに、夫婦で仕事の協力をするコツやパートナーシップで大事にしていることをお伺いしました。

フリーランスの方やパートナーとの関係に悩む方にとってはもちろん、仕事での人間関係においてもヒントになるお話でした。ぜひ今日のお話を明日から意識してもらえたら嬉しいです。

自責思考に関するえるもさんのnoteもとても勉強になるので、ぜひチェックしてみてください✨

▼えるもさんのnote

▼「記事のトンマナくらい、自分で調べてよ」編集者が絶対に言ってはいけない言葉

▼「なんで怒らないんですか?」優しい上司から返ってきた意外な答え


インタビュー・執筆:なこてん
編集:えるも


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