過去の郷は無意識に染みついてしまうもので
「郷に入っては郷に従え」
そんなことわざがある。
その環境のなかではそこのルールに従うべき、というお話しだ。
前に私は、ある人から
「転職しても前職でのことって自分が思っている以上に無意識に染みついちゃってるから、それを取り払うのが大変だった」
と聞いたことがある。
その後私自身も転職をしたわけだが、就業期間は半年、インターンと合わせて一年半。
そんな短い時間だったら大して影響はないのかな、なんて甘く考えていた。
けれど今日、
「前の会社ではそう言われてたのかな」
と前職での上司に言わせてしまった。
ああ、私は気づかないうちに前の郷に影響されて、引きずってるんだな。
しかもそれに、自分自身は全く気づけていなかった。
なんだか恥ずかしくて、申し訳なくて、そう言わせてしまったことが悔しくて、そしてあまりの無意識に驚きと恐怖さえ覚えたくらいだ。
何があったかと言うと、今日私は
必要以上に社内報告をしてしまった。
その結果、スケジュールが少し後ろになってしまった。
報告先は経営陣。
直属の上司によると、経営陣は多忙だから返事が返ってこないときは先にお客さんに連絡した方が賢明なこともあるという。
前の会社では、報連相を徹底するように口酸っぱく言われていた。うざいくらい先輩に報告しまくって「もうそれは報告しなくていいよ」と言われるまで報告し続けることが大事、と教えられていた。
チャットであらゆる連絡をし、先輩もそれを確認する。そんな文化だった。
私が今働いてる会社は営業で訪問とか出張をたくさんしてる人もいる。
そういった働き方の人は、報連相が大量に来たら困ってしまうのだ。
前職はデザイナーなどの制作系の人ばっかりで、訪問なんてほとんどゼロに近く、zoomでの商談もたまにしかなかったから、基本的にみんなオフィスでPCに向かっていた。
PCに向かって黙々してる時間が多いから、作業中の報連相チャットをすぐ確認して返せる働き方だった。
前職の報連相文化は、その業種、職種あってこそ成り立つ文化だと私は今更気づいた。
ある環境で良しとされることが、別の環境では悪になることもある。
私は今回、無意識に「良し」と思ってやっていたことが、本当は「良くなかった」という経験をした。
ただ、インターン経験も就業経験もゼロの状態で今のスタートアップ会社に入社したら、きっと右も左もスプシの使い方も何もわからなくて泣いていたかもしれないから、(笑)
過去の郷の経験も無駄ではないと思う。
まあでも、どの会社でも言えることだろうけど、
ひとつの会社で新卒に教える「社会人の心得」なんて、どこに行っても通用する普遍的なルールはないんだろうな、というのがよくわかった1日である。
だって、ベンチャー界隈はスーツをかっちり着こなすよりも、Tシャツの方がなんだか凄く見えるなんていう文化もあるしね。
郷に入っては郷に従え
という言葉の重みを改めて感じました😌
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