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母との距離感

カーテンのすき間から
朝の日の光が溢れだす。

ツバメたちは
長い旅から帰ってきたようだ。

ほんの少し暑さを感じる日差しを受け
ひんやりとした朝の空気を感じて歩く。

今日はお洗濯ものがよく乾きそう。

私は家事の中で
一番お洗濯が好きだ。

バサバサとシャツやタオルを広げ
次々にハンガーにかけていく。

朝の空気と洗剤の匂いが
サッパリと気持ちがいい。

しっかり乾いてくれるのは
とても嬉しいけれど
洗濯物をたたむのは嫌い。

アイロンも持ってないし(笑)。
アイロンのいらない服しか
持ってないし。

いつも適当に
ささっとたたんで
しまっている。

大人になると
あーしろこーしろと
言ってくる人がいないから
すごく楽だなと思う。

誰かに見られたら恥ずかしいし
母に見られたら怒られそうだ。

母とはかなり
価値観が違うから
程よい距離感が大事。

とはいえ
色々あってここ3年ほど
実家には帰っていない。

自分たちの生活だけで
精一杯だったりするけれど
それをあえて口に出したりはしない。

私の母は社交的で
家に友人をたくさん呼んだり
飲み屋さんで出会った人と
楽しくおしゃべりすることができる。

お料理が得意で
病院の厨房で
働いていたこともある。

お洗濯が苦手みたい。

逆に私は
家にひとりでいる時間が大好きで
そもそも家が好き。
お酒は飲まないから
飲み屋さんにも行かないし
知らない人とは
できれば話はしたくない。

お料理は苦手で
頑張れる程度にやっている。

お洗濯は大好き。

真逆の価値観の私たちは
一緒にいても楽しくない。

趣味を楽しんでいても
「ごはんだから片付けないさい」って
すぐ邪魔するんだから・・・
プリプリ怒って片付ける私。

自分の部屋があるんだから
趣味なんて部屋でやればいいのにね、私。

なんだかんだ言っても
母が嫌いだと思っていても
結局はそばにいたいものなんだよね。

ひとそれぞれ価値観が違う
なんてことは理解しているけれど
家族だから、母親だから
近い存在だからこそ
もしかしたら
分かってくれるかもしれないと
ついつい期待してしまって
お互いどうしてもすれ違ってしまう。

自分が良いと感じている価値観を
押し付けようとしてしまう。

でも分かり合えないから
愛ゆえにぶつかってしまう。

だからやっぱり
お互いが心地よい距離感が・・・
いや、私が心地よい距離感を
一番大切にしているから
私のタイミングでしか帰れない。
自己中な娘です。

会わなくても
近くに感じているのは
私だけなのかもしれない。


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