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アラサー婚活女子と推し同期の話

《ニフレル》にブロックされて2週間ほどだった頃、
わたしは、愛知に住む大学の同期の男の子と一緒に、なばなの里へ出かけていました。
日曜、朝から高速バスに乗って、日帰りの旅です。

婚活疲れの愚痴を聞いてくれ、そっち行く、コスモスが見たい、デートしよう!

そんなLINEを送って、すぐに日程を合わせてくれた彼は、
学生時代、《じわお》と付き合っているときから、ずっとわたしの推しメンだった同期です。

恋愛感情持ったことある???というくらい浮いた話がなく、
彼は当然わたしに何の気もないので、それが気楽で、よく話を聞いてもらっていました。

就職して彼が愛知に行ってしまったので、
会う機会が減っていましたが、
《兵庫の鉄オタ》 《ニフレル》
と続けての失敗で、
久しぶりに話を聞いてほしくなり、出かけました。

下手なアドバイスをすることもなく、
下心もなく、
わたしの話を黙って最後まで聞いてくれるので、
本当にありがたい存在でした。

「もうやだ、婚活疲れた、わたし愛知に嫁に来る」
と、まったくその気のない彼に言うと
「まあ、私にそれだけの度量と経済力があれば、それでもいいんですけど」(←いいんだ?)
などと適当に流してくれ、
「でもあなたの大好きな習い事のダンスに行けなくなるからやめておきなさい」
とちゃんとわたしを関西に戻してくれる優しさを持っていました。

次がだめだったら本当に愛知に来ることを考えよう、と思いながらその日は帰りました。



復讐計画から始まったPairs第2期、
顔写真なしでマッチングした人とメッセージが続いています。

一日推し同期と遊んで、わたしがメッセージを止めていたので、帰宅後に
──今日は友だちとなばなの里でコスモスを見ていました!
と写真付きで送りました。

すると、話は意外な方向に流れていきました。

──なこさんって、「友だち」って書きますよね。ひらがなで。

自己紹介文やこれまでのメッセージのなかで、
すべてその表記だったことは間違いないのですが、
それは誰にも指摘されたことのない、わたしの小さなこだわりでした。

元国語講師ゆえか、書き言葉には少しだけ細かいこだわりがありました。

マッチングアプリでマッチングしたお相手にはもちろん、リアルの友だちにも指摘されたことのないことに気付いてくれた彼とは、仲良くなれる気がしました。

──細かいんですけど、日本語書くときのこだわりが少し強くて。「友だち」に限らず。

そう返したら、

──そんないろんなこだわり、聞いてみたいです。良かったら電話しませんか?

とメッセージが。

日曜の夜、まだそんなに遅くない時間。

もっと仲良くなりたい気持ちがあったので、
その夜、わたしは彼と電話をすることにしました。


⬇失敗談①《兵庫の鉄オタ》

⬇失敗談②《ニフレル》

⬇元凶・元彼《じわお》

⬇鉄オタより飛行機オタが信頼できるって話

⬇わたしの職歴

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