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【世界のビジネスアイデア】 ワイン一杯分をパウチで販売

オーストラリアはワイン大国です。
販売されているのはボトルが主流です。
まあ、向こうの人は、ボトル1本くらいは難なく空けてしまうので問題はなさそうではありますが、小分けパックという、新しい販売形態が出てきました。いろんな味をサンプル的に楽しめるようにしたものです。
よく、化粧品や香水などでありますよね、サンプルサイズのもの。これをイメージしたものかもしれません。
価格は、200mlのパウチが5種類パックで45豪ドル。1パウチあたり8豪ドルですね。レストランで頂く一杯の値段とほぼ同じくらいかな。

これは、特に目新しいものではなく、イタリアではすでにこういう販売形態は何年も前に存在しています。

なぜこういう小分けが出てきたか、という背景には、世代が変わって健康志向層が増えてきたことがあります。健康を害するまで、アルコールを浴びるように飲みたくはないのです。でも、食事のお供や嗜みで、一杯くらいは、という穏やかな飲酒を好む層の需要を汲み取ったものです。

しかも、ボトルって重いし、リサイクルもアルミより手間がかかるんですよね。CO2削減が世界的な潮流になってきている昨今では、輸送やリサイクルによるCO2排出が多いものは、避けようという方向です。アルミホイルパウチは、ボトルよりも製造エネルギーは73%、CO2排出は82%低くなっています。
(参照元:Trendwatching.com)

【ちょっと脱線&ひと工夫】

日本酒だって、一升瓶抱えて飲むのではなく、カップ酒、ありますよね。日本は缶チューハイとか、缶類であったり、小瓶による少量アルコール販売形態が豊富です。

日本はアルコール類だけでなく、すでにお菓子やスナック、惣菜など、小分けパック化に関しては、先を行っている印象です。大家族 → 核家族、シングルという世帯変化で、使い切りや無駄を生まないサイズが受け入れられてきたからです。

とは言え、このパウチ単位のワイン販売、日本でやっても面白いと思います。飲み過ぎない、酔わない、少量であれば百薬の長、の3拍子揃ったサイズ感は、どの世代に対しても売り出しやすいと思います。

日本でやるとしたら、ソムリエさんごとのセレクトワイン5種、とか、シーン別やおつまみやメインディッシュ別のセレクトなど、シーンに合わせたパック。または、購入者が自由に選べるフリーセレクト型、の複数パターンでやってみるのもいいかもしれないですね。

パッケージも、
ー色んなキャラとコラボ
ー若手アーティスト応援のため、特定のアーティストがデザインしたパッケージを購入すると、売上の何%がキックバックされるようにする
ーまたは、生産者さんの写真がパッケージ(農産物などでよく使われてますよね。作り手が見えるパッケージです)

他にも、ワインスクールの通信教育版を作って、少量パウチでテイスティングをしながら、ワインを無駄にすることなく勉強できる、というのもできるかもしれません。

キャンプやピクニックにも、重くならないで携帯できて便利ですよね。

ボトルをホイルパウチに変えた、ただそれだけですが、軽さと携帯性の良さが抜群になるので、大衆受けして、販売の裾野が広がると思いますよ。ワイン生産者さん、また他の酒造の方々、一考してみてくださいね。


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