日本人こそ音声メディアでしょ!音声配信マーケティングをはじめよう
オックスフォード大学のロイター・ジャーナリズム研究所によると、2024年時点で、18〜24歳の58%、25〜34歳の55%がPodcastを利用しているそうです。世界中で、若い世代を中心に急速に普及しています。
日本では2024年8月、stand.fm (スタンドエフエム) の運営元が吉本興業ホールディングス傘下に入り話題となりました。今後は音声配信サービスのビジネス利用が、ますます加速していきそうです。
先行者優位という言葉は、ビジネスをしている人なら誰しもご存知ですよね。実際に、感度の高いインフルエンサーたちは何年も前から音声配信の市場に参入しており、すでに大きな成果を上げている方もたくさんいます。
最近はこのトレンドに乗ろうと、多くの情報発信者が音声配信メディアに参入してきました。あなたもぜひ、この波に乗ってビジネスを加速させてください。このnoteでは、もう少し音声配信マーケティングについて深堀りしながらご紹介していきます。
※主に、個人ビジネス、スモールビジネスの視点で解説しています
音声配信マーケティングとは
音声配信マーケティングとは、音声配信プラットフォームを使ってコンテンツを配信し、ビジネス活動をする総称です。(と、個人的に思ってます)
企業、著名人、芸能人、インフルエンサーなどが、ブランディング、商品の宣伝、集客活動などに活用しています。最近では、自分の商品サービスを販売している個人の情報発信者たちが、リスト獲得のツールとして活用する方も増えてきました。
他SNSと比べても異常にファン化がしやすく、僕が知っている範囲でも、開始3ヶ月で年商1000万円ベースで収益化していたり、なかには億超えを達成している配信者もいるほどです。
今後、音声配信を使った集客活動は、YouTubeやInstagram、Xに次いで、業界のスタンダードになると予想してます。
米国Podcast 広告収入の市場規模
ここで、音声配信マーケティングの火付け役となったアメリカの市場を見ていきましょう。IABの米国Podcastの広告収益調査によると、2026年には広告収入は26億ドル(約3800億円)に達する見込みです。ちなみに、アメリカでは全人口の17%が毎週Podcastを聴いているというデータもあります。過去の傾向から考えると、日本で音声配信が盛り上がるのも時間の問題ではないでしょうか。
そもそもPodcastとは
ここで、そもそもPodcastが何かわからない方のために、簡単に解説しておきます。
Podcast(ポッドキャスト)とは、2004年にアメリカでAppleのiTunes内でスタートしたサービスです。日本では2005年から商用利用がスタートしました。ちなみにPodcastの語源は、Appleの音楽プレイヤー「iPod」と「broadcast(放送)」を組み合わせた造語です。
PodcastはもともとiTunes内のサービスでしたが、2019年6月にiTunesから分離して、独立したサービスとなりました。今は、Apple製品以外のアプリでもPodcastのコンテンツが楽しめます。Podcastが聴けるのは、主に次のアプリです。
※Google Podcastsは2024年にサービス提供を終了したようです
Podcast以外の音楽配信アプリは他にもあるので、この記事の後半にご紹介します。ちなみにネット上では、あたかも音楽配信=Podcastのように紹介している記事もあったので、誤認しないように注意してくださいね。
日本Podcast 国内利用の実態調査
日本国内の音楽配信サービスの利用状況はどうでしょうか。株式会社オトナルさんの「第4回ポッドキャスト国内利用実態調査(2024.3月)」によると、Podcastユーザーの全年代の利用率平均は15.7%。10代では人口の32.8%、20代では25%と若年層の利用率が高いとのこと。
個人的に気になったのは、Podcastユーザーは他SNSと比べて情報感度が高く、高年収層の比率が最も多いという点です。これは実際に僕も、音声配信をしていて実感があります。少ないフォロワーでもエンゲージメントの高いユーザーが多い印象です。ビジネス目線で見ると、これは非常に大きなメリットですよね。
その他の調査レポートサマリーは以下の通りです。
音声配信マーケティングのメリット
音声配信マーケティングのメリットは、主に次の4つです。
参入障壁のハードルが低い
おしゃべりするだけでファン化が進む
異常なCV率の高さ
個人・スモールビジネスとの相性が良い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
参入障壁のハードルが低い
音声配信は何となく難しい印象がありますが、意外と簡単にはじめられます。なぜなら、基本おしゃべりするだけなので、正直スキルが要らないからです。メリットを並べてみました。
YouTubeのように、顔出し不要、動画編集も不要
ブログやnoteのように、ライティングのスキルは不要
インスタのように、画像作成やデザインのスキルも不要
音声配信アプリなら、収録ボタンを押して話すだけでOK
実際に僕も、スタエフを30日連続投稿してみましたが、noteを30日連続投稿するよりも圧倒的に楽でした。
音声収録なら、基本編集もしないですし、僕の場合は1本10分以内で話すので、アップロードの設定も含めると1本15分以内で終わります。なぜ編集をしないのかというと、発信者のリアルな雰囲気が伝わりやすく、ファンになってもらいやすい感覚があるからです。
一方、noteやブログの執筆は、1500文字〜2000文字の記事を書くのに30分〜1時間ほどかけていました。しかも、僕は現役のライターなので、それくらいの時間でそこそこのクオリティの記事を執筆できますが、素人ならもっと時間が必要になるはずです。
おしゃべりするだけでファン化が進む
文字通り、おしゃべりするだけで勝手にファン化が進みます。というのも、基本的にヘッドホンやイヤホンで「ながら聴き」をする方が多く、その場で語りかけられる感覚があるんですよね。
すごく距離感が近くて、インフルエンサーたちのプライベートの会話をこっそりと聞かせてもらっている感覚もあります。飲み会で運良く著名人やインフルエンサーと出会って、業界の裏話を聞けたときの感覚ってわかりますか。あの感じです(笑)YouTubeなどは不特定多数にセミナーをしている感じなので、音声配信はそれとは全く違う感覚ですね。
あと動画配信と違って、きれいに編集されていないのもポイントです。リアルな会話って、声の感じとか抑揚とかで、論理的でなくても、なんとなく伝わるじゃないですか。その発信者の人柄とか雰囲気もダイレクトに伝わってくるので、そういった部分もファン化が進んでいる要因だと思います。
特に女性リスナーとの相性が良く、スタエフのライブ配信を見ていても、女性同士の配信はすごく盛り上がっている印象です。
異常なCV率の高さ
これも主にスタエフの話ですが、CV(コンバージョン率:成約率)が異常に高いと感じています。ある発信者は、スタエフを開始して3ヶ月目で年商1000万ベースの収益化ができていました。
あとこれは聞いた話ですが、チャリティTシャツを各SNSから販売したところ、スタエフ経由のCVだけ異常に高かったそうです。これはスタエフ特有のコミュニティ感が影響しているかもしれませんが、興味深いですよね。
SNSはコミュニケーションツールを言われますが、実際にそれを体現できているのは、Instagramのライブ配信か、スタエフのライブ配信の2つくらいかなと感じます。Xにもライブ配信の機能はありますが、リスナーの没入感は音声配信ほどではない印象です。
個人・スモールビジネスとの相性が良い
また音声配信は、フリーランスや個人起業家、少人数のスモールビジネスとの相性も良いと感じています。というのも、他SNSのようにバズを狙うわけでもなく、コツコツと自分の価値観や思想を配信するだけで、少人数ながらコアなファンが集まりやすいからです。
動画はコンテンツの王様と言われますが、個人的にもそうだと感じます。ですが、やはり参入障壁の高さがあるので、恥ずかしがり屋の日本人には向いていない印象です。あと動画配信は、機材や編集のハードルも高い…。一方、音声配信はスマホ1つあれば、誰でも始められます。
小さなビジネスなら、顧客数はそこまで必要ありません。高単価なサービスを展開できれば、コアなファンが100人程度集まれば、そこそこの単価の商品なら余裕でサラリーマンほどの年収にはなるでしょう。個人、スモールビジネスで活動している方との相性は、かなり良いと思います。
デメリットはある?
音声配信マーケティングのデメリットを挙げるとすれば、次の2つです。
まだ利用者(リスナー)が少ない
育てるのに時間がかかる
海外では盛り上がっているとはいえ、日本国内ではまだまだ伸びきれていません。以前から、音声配信は今後伸びるのでは?という予測が何度かありましたが、ブログ全盛期が来て、その後InstagramやTwitterの全盛期が来たことで、音声配信に本気で乗り出す人はそこまでいませんでした。
そもそも利用者(リスナー)が少ないので、今すぐ参入して大きく伸ばすのは難しいです。また、音声配信はバズらせみたいなことはなく、コツコツ伸ばす系の媒体なので、アカウントが育つのに時間がかかります。ですが、今のうちから参入しておくと、次のトレンドが来たときに一気にブレイクスルーできるかもしれません。
おすすめの音楽配信アプリ「stand.fm」
個人・スモールビジネスで利用するなら、おすすめはstand.fm(通称:スタエフ)です。
収録配信だけでなく、ライブ配信、コラボ配信などの機能が使いやすく、リスナーとの関係構築に特化したアプリだと感じます。というのも、スタエフは他の音楽配信アプリと違って、個人のクリエイターに特化した仕様になっているからです。以下、スタエフの開発者である中川さんのnoteから抜粋しました。
文章中にもあるように、誰かが誰かを攻撃し合っているSNSとは違って、スタエフの方々は本当に優しい人たちばかりです。僕も含めて変な人たちが多いのも魅力です(笑)
また、個人レベルのビジネスで利用している発信者も多く、リスト獲得のファネルとして活用したり、書籍やKindle出版の番宣に使ったり、ファンとの関係構築に使ったりしています。
吉本興業の傘下になったことで、今後の運営方針がどう変わっていくのか、若干の不安はありますが、どのアプリか迷っている方は、まずはスタエフをおすすめしておきます。
2つのマネタイズ方法
音楽配信アプリからのマネタイズ方法は、主に以下の2つです。
アプリ内の収益プログラムを使用する
自分の商品サービスを売る
趣味程度ならアプリ内の収益プログラムで、ビジネス利用なら自分の商品サービスを売るのがおすすめ。というのも、アプリ内の収益プログラムでは生活を支えるほどの収益化が難しいからです。
自分の商品サービスを販売する場合は、音楽配信アプリから直接売り込むのではありません。自分のショップページ、公式ページに誘導したり、メルマガやLINEでリスト獲得をしてから、最終的にバックエンド商品を売るという流れになります。
ぜひご自身のビジネスに合わせて、セールスの動線を考えてみてください。
音声配信マーケティングをはじめよう!
今後はさらにフリーランスや個人起業する人たちが増えていき、どのジャンルもレッドオーシャンが加速していきます。それと同時に、コピー&ペーストで増え続ける発信者に埋もれることを恐れ、巷に溢れるSNS集客のノウハウを必死に追いかけ、最終的には自分の個性を失っていく方も増えていくでしょう。
一方で、音声配信なら、あなたの声は誰にもマネできない唯一無二の価値になります。ライティングやデザインの技術はいくらでもマネできますが、あなたの声色と喋り方まではマネできません。ただ、自分の日々の出来事、感じたことを正直に発信するだけで、あなたに共感してくれる優しい人たちが集まってきます。
また動画配信のように、機材の準備やスキル面での不安もありません。noteやブログ、Xのように、思わず人を反応させるようなライティング技術も必要ありません。画像作成やデザインのスキルも必要ありません。スマホが1台あれば、誰でも簡単にスタートできます。
音声配信を活用したビジネスは、マーケティングの新常識です。SNSに疲れた人たちの救世主になると個人的に感じています。参入するなら、まだライバルが少ない今がベストです。
感度の高い発信者たちは、すでに音声配信を活用したビジネスを展開して、実益を上げています。あなたもこのトレンドに乗り遅れないように、ぜひ音楽配信マーケティングをはじめてみてくださいね!
ジョニ
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