今年はパン作りで精神統一するぞ!
まただ。また、他人と自分を比べてしまっている。
基本的にはマイペースに生きようと思っているのだが、ふとしたタイミングで他人と比べてしまうことがある。あの人はいいなあ、あの人よりはましかなあと。
「あの人はいいなあ」はまだいいとしても、「あの人よりはましかなあ」と勝手にマウンティングするのはなかなか失礼である。いい加減「人は人、自分は自分」で生きたいのだが、そう割り切れない。
なぜ他人と自分を比べてしまうのか。夜中に無性に気になって調べてみた。
すると、他人と比べるという行為は、社会に適応するための行動であることがわかった。他人を気にして、他人と比べるからこそ社会に適応できるらしい。他人と比べるという行為は多かれ少なかれ誰にでもあるそうだ。
もう一つ調べてわかったことがあった。それは、「自分の軸をしっかり持って、自分の中に正解があれば、他人と比べる必要がない」ということだ。なるほど。言われてみれば、私には自分がない。実際に読めているのかはさておき、空気を読もうとし過ぎるのだ。
完全に一例だが、人とご飯を食べにいくとき、「何食べたい?」と聞かれるととても困る。聞かれた瞬間、自分の中で会議が始まるのだ。
私はカレーが食べたいですけど、あなたはカレーを食べたくないですよね。私がここでカレーを食べたいと言ったら、あなたはちょっと困りませんか。素直に嫌だと言ってくれるのでしょうか。できればあなたの食べたいものを私から提案したいです。この前何食べましたっけ。「なんでもいいです」というのは失礼ですよね。
これも多かれ少なかれ誰にでもあることなのだろうか。
なんの話をしているかわからなくなったが、この記事のテーマは「#新年の目標を四文字熟語で」である。
今年は人と比べる回数を減らすために自分を持ちたい。その一歩として、趣味を持つことにした。確固たる趣味を持った自分は、その時間が幸せだから、人と比べる必要なんてないのだ。
とはいえ、これまで幾度なく趣味を持とうとして、何かをかじってはやめてきた。ヨガ、テニス、英会話、ブログ……。いま冷静に考えると、どれもどこか無理をしていた。ヨガやテニスをして痩せたい。英語が話せるようになってキャリアアップしたい。ブログで稼ぎたい。
そうだ。趣味をすることでハードルの高い見返りを求めるからダメなのだ。だから、今年は見返りがすぐに返ってくるものを選んだ。
それはパン作りである。
昨年11月に我が家にやって来たヘルシオを使い倒していこうという魂胆だ。
実は12月から何度かパン作りをやってみているが、これがなかなか面白い。
これまで実家でお菓子を作った経験はそれなりにあったが、パン作りの経験はなかった。パン作りとお菓子作りの大きな違いは、発酵である。お菓子は決まった分量でレシピ通り混ぜればそこまでは失敗しない気がする。ところが、パンの場合は違う。きちんと発酵するか、パンが膨らむかは温度がカギを握っている。
何も知らずに、アパートの寒いキッチンで水道水を入れてパンをこねたら、あまり膨らまなかった。最初なので塩梅がよくわからずそのまま焼いたら、膨らまないだけでなく、冷めるとパサッパサのパンが出来上がった。
これには驚愕したのだが、それと同時に「何としてでもおいしいパンを作って食べてやりたい」という欲望が湧いてきた。
だから2022年は、毎週何かしらのパンを作ることに決めた。1年は約50週間だから、50回くらい作れば物にできるのではないか。お菓子作りなら、体重増加の懸念が付きまとう。しかし、週1でパンを焼いて冷凍し、毎朝適量のパンを食していく分には、特に問題ないだろう。
パン作りのいいところは、これまでの趣味と違って、見返りが簡単に得られることだ。パッサパサのパンでも焼き立てはおいしい。それに、オーブンから溢れでんばかりのパンの香り、ついでに「自分パン焼いちゃってます感」は確実に得られる。パンの種類は無限にあるから、飽きもこないだろう。これは続けられるはずだ。
という訳で今年は、自分や周りにどんな変化が訪れようとも、パン作りで精神統一する。そして、なるべく他人と比べずに頑張っていこうと思いますので、一つよろしくお願いいたします。
文・香山由奈
編集・真央さん
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