先生、おしえて!摂食障害③

摂食障害の相談を専門とする

中村このゆ先生(当カウンセリングルーム所属)に
「摂食障害とカウンセリング」をテーマにお話を聞きました。
丁寧にお話いただいた内容をシリーズでお届けします。
今回は第3回目です。

①はこちら 先生、おしえて!摂食障害①
②はこちら 先生、おしえて!摂食障害②

中村このゆ プロフィール
臨床心理士・公認心理師・追手門学院大学名誉教授
心理臨床を始めた1970年代から主に摂食障害の臨床/研究に関わり、論文/著書も多数。おすすめの本は「まっ、いっか!摂食障害-当事者のまなざしから-」(晃洋書房)など。

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Q:娘は摂食障害だと思うのですが、病院やカウンセリングに行こうとしません。親として、何かできることはないのでしょうか。


中村先生:
まずは親御さんだけでも、相談なさってみることをお勧めします。
摂食障害に悩んでいるご本人さんが相談に来てくれるのが一番だ
と思われるでしょうが、
ご家族が相談に来られるだけでも状況が改善される可能性はあります。

摂食障害に関する専門的な知識を持った医療機関・相談機関を選ぶことが第一です。

まずは娘さんがどの程度の社会生活を送ることができているか
BMIの数値が許容範囲なのか即入院の必要があるレベルなのか
月経はあるか、ないならどのくらいない状態が続いているのか
いつ頃から兆候があり、思い当たるきっかけは何なのか

これらについてカウンセラーはただ傾聴するだけではNGです。
初回にはあれもこれも質問されるばかりだと感じられるかもしれませんが、
専門家としては必要な情報をきちんと収集し、緊急性を判断したり、おおよその見通しを伝えたりします。
また、あらゆるサポート機関の情報提供をすることも叶います。

そうすることで、家族も少し安心でき、本人への関わりが和らぐことが期待できます。家族がアワアワしても、誰も良い方向にいかず、皆が疲弊してしまいます。

命の危険が迫り力づくでも病院に連れていくべきラインは明確にした上で、家族が落ちついて対応できるよう、カウンセリングで家族を支えるのです。

家族にできることは、
まず家族だけでも専門的なところへ相談にいくこと、ですね。
家族が相談するだけでも治ります、とは言えないけれど、
お困りならば、相談のりますよ。


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中村先生の優しくユーモアのある語りをもっとお読みになりたい方は、
こちらもおすすめです。

地域支援心理研究センター2014年度公開講座(第3回)2015.2.14
摂食障害-当事者の視点から-
講師:追手門学院大学心理学部 中村このゆ よりhttps://www.otemon.ac.jp/var/rev0/0000/5458/11789162341.pdf

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大阪駅・梅田駅徒歩10分、地下鉄中津駅すぐ
大阪中津臨床心理カウンセリング
http://osaka-shinri.site


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