見出し画像

筑紫丘高校の大運動会がスゴイ3つの理由

福岡県立筑紫丘高校は福岡市南区にある高校で、名門大学へ多くの生徒を輩出しているいわゆる進学校と呼ばれてる(らしい)。

私自身10年近く前に筑紫丘高校に入学し、大運動会を経験し卒業した。
そして、東京の大学へ進学したのだが、最近になって福岡県の高校の運動会への力の入れようが他の都道府県と大きく異なるのではないかと気づいたのだ。

例えばこの体操。筑高体操(ちっこうたいそう)と呼ばれるものなんですが、同じ大学の友人に見せると驚愕されるのだ。

どうやら本番までの練習期間に丸々2ヶ月を費やし、ブロック(チーム)毎にホームページを作成して情報発信をするような運動会はそうそうないらしい。あと夏休みも自主的に(?)ほぼ返上していたような記憶もある。

今回は、その大運動会(本校では筑高〈ちっこう〉大運動会とよぶ)の何がスゴイのかを3つの理由にわけて解説したい。

(1)そもそも筑紫丘高校は進学校である

筑紫丘高校とは福岡県福岡市にある県立高校だ。            同市にある修猷館高校、福岡高校と並んで“御三家”として称される。   有名大学への進学者数が多いことでも有名であるが(平成28年度は既卒合わせ、東大8名・京大11名・九大110名)、タモリやクッキングパパの作者でもあるうえやまとち氏、その他多くの作者やアナウンサーを輩出していることでも有名である。

また進学校では珍しく部活動加入率も7割を超しており、スポーツやイベントにも力を入れている。

今回取り上げる筑高大運動会も、毎年9月の上旬に行われる一大イベントだ。7月上旬のブロック結成式の日に約1200人の全校生徒が4つのブロック、約300名のチームに分けられる。その日から2ヶ月先の本番当日にむけ練習がスタートするのだ。

画像1

(直近の進路実績はこちらから)

(2)全てが生徒の手でつくられる

大運動会を行うにあたり、生徒はブロック長(3年生のトップ)を先頭に1年生から3年生まで約300人で構成され、赤・青・黄・白の4つのブロックに分けられる。

また各4ブロックの上に有志の生徒からなる運営委員会なるものも設置され、各ブロック間での連携や当日のスムーズな運営を図ることとなる。

そして各ブロックの中での組織作りも生徒自らで行われるのが特徴だ。例えばとある年のブロック内の組織図は以下の通りとなっていた。  

画像2

各ブロックの3年生がリーダーとなり各チームをまとめてゆく。練習や集まるの時間や内容は生徒の手に委ねられ、先生は基本的にサポート役に徹するというイメージだ。

先生は決められたルール内で運営が行われているかをチェックしたり相談にはのるが、必要以上のことはしない。

では各ブロックが独自に組織を作り上げるとはどういうことなのか、あくまで一例ではあるが第63回(2010年)の黄ブロックをもとにご紹介したい。

(A)ホームページ・新聞の作成     

運動会に向けて、各ブロックの情報をメンバーに共有するため、サイトをパソコンリーダーを中心に作成する。このサイト上では、各種連絡や写真の共有、リーダーの紹介などをしており、大運動会準備期間中は1日に数百人が訪れる。

またこのサイト上ではブロックのメンバーに広く意見を募り、練習の方法やチームの運営方法など意見を募ることもある。同様の内容を共有するためにブロックによっては各ブロックの教室に掲示する新聞を作成している。

というか2019年現在も、2010年に作成したサイトが残っていた。ビビる。
みんなで作った応援歌とか、ブロックの行動規則とかもちゃんとサイトには掲載されている…。恥ずかしい。が、今考えると組織づくりをどうするか、とかいかにして参加者にモチベーションを高く参加してもらうかとか考える礎はここからやってきている気がしてならない。

(B)Tシャツ・ロゴの作成

放課後にブロックで練習する際は、体操服以外の使用が認められているため、ほとんどはブロックはオリジナルのTシャツを作成する。例えば私が3年生の時(2010年当時)は以下のデザインが施されたTシャツを着用していた。

画像3

ちなみに10年近く経った今も、このTシャツは部屋着として使われているから、きっとあの時支払った2000円の元は取れている気がする。

また、ブロックのロゴはこんな感じ。私が3年生の時は黄ブロックに所属していたが、チームのアイコンをライオンに設定しスクリーンと呼ばれる応援席の後ろに描かれる絵にも大きなライオンが描かれていた。

画像4
画像5

(3)伝統が息づいている

(A)筑高体操

まず何と言っても筑高体操(ちっこうたいそう)であろう。筑高体操とは剛健な「筑紫男子(つくしをのこ)」を象徴する体操で、1951年(昭和26年)に梶山彦三郎(同校の元体育教諭、福岡大学名誉教授)が考案したとされるもので海軍で行われていた体操を基にしたものという。翌1952年の運動会で初めて披露されて以来、今日に至るまで大運動会において行われている。(Wikipediaより)

百聞は一見に如かず。動画はこちら。

高校を卒業された先輩方は毎年この筑高体操を見に来ているといっても過言ではない。運動場脇にはこの体操の見せ場である「槍投げ」のシーンを模した「筑高体操像」があり、高校内のハチ公的なシンボルとなっている。(福岡天神駅でいうならば大画面的なシンボルである)同窓会では必ずと言っていいほど、お偉いおじさんたちがこの筑高体操を踊る。

画像6

(B)フィナーレ

筑紫丘の大運動会を語る上でフィナーレも欠かせない。フィナーレとはその名の通り大運動会のもっとも最後にあるもので、應援團の指揮に合わせ全校生徒が応援歌と校歌を歌う。歌い方にも特徴があり、全生徒は体を大きく反らせ歌う。

また、余談であるが校歌も特徴的だ。同校のホームページによると「詞の中に「筑紫丘」の校名が無い全国的にも大変珍しい校歌です。さらに、漢字のみの漢文調表記でいうと、日本唯一の校歌となります。」とのこと。

画像7

…皆さんの高校の運動会、どんなでした?

👇こっちもよければフォローしてね👇


サポートお願いします🙇‍♂️食や一次産業に関することをたくさん発信していきたいと思います。