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日々雑感14 噛み砕く

テレビを見ていたら、健啖家の芸能人が質問していた。
「焼肉のホルモンで硬くてかみ砕けないものは、何口くらい噛んだらいいか」

それに対して、医師が答えていたのは、「そんなに噛まないで飲み込んでいい」だった。
理由は、口(唾液)で消化できるのは炭水化物(でんぷん)だけだからだそうだ。たんぱく質は胃で消化するので、歯で噛み砕くことで消化しやすい形にすることはできても、噛むことで消化はしないらしい。

日本人の場合は、弥生時代からコメを作って生活してきた。世界をみても主食は、コメ、麦、とうもろこし、イモ類が多い。主食として長くたくさん食べられてきたから進化したのか、ヒトの身体が炭水化物を消化しやすい身体にできているのかわからないけれど、一番なじみが深い食べ物だけが口で消化できるのは興味深い。

一口を30回噛んで食べるとよいと言われる。それはおそらく、炭水化物の消化のためであろう。たんぱく質より、炭水化物の方が柔らかく調理されることが多い。たんぱく質は飲み込んでいい、炭水化物はよく噛む方がいいなんて、ヒトの身体は面白いものである。

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